Chianti Classico 2011 Bibbiano
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キャンティ・クラッシコ 2011 ビッビアーノ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョベーゼ97%、コロリーノ3%/ミディアム》
ビッビアーノ家がアジェンダを興したのは1865年。現在は5代目となるトンマーソとフェデリコ・マッロッキエージ・マルツィが運営しており、カステッリーナ・イン・キャンティの海抜270m〜300mの丘に約23haの畑を所有します。栽培するのはサンジョヴェーゼ(・ピッコロ)とサンジョヴェーゼ・グロッソ‥少量のメルロとコロリーノとなります。
ビッビアーノと言えば、かのジュリオ・ガンベッリ氏が手がけていたことでも有名ですね。1925年、ポッジポンシに生まれたジュリオ・ガンベッリ氏は14歳の頃からトスカーナ最大の生産者であった「エノポリオ・デ・ポッジ・ボンシ」で働き始めました。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの基礎を築いたタンクレディ・ビオンディ・サンティに才能を見いだされ、サンジョヴェーゼの研究も行います。1942年、ジュリオ・ガンベッリが17歳の時に初めて手がけた生産者がこのビッビアーノだったんですね。ジュリオ・ガンベッリが1950年にモンタルチーノから移植したクローンを栽培し、ビッビアーノの土壌に合うように改良されてきたそうです(となると出所は‥)。
2012年に没後は2000年から参加した若きエノロゴ兼アグロノモのステファノ・ポルチナイ氏が継いでいます。
新しい規格であるキャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネや、クリュであるモントルネッロという上級CCもありますが、ビッビアーノをスタンダードなCCはブラックラベルと呼ばれており軸になるワインでもあります。
新しい正規輸入元の資料はサンジョヴェーゼ95%にコロリーノ5%とありますが、この2011年はサンジョヴェーゼ97%、コロリーノ3%と確認を取った記憶があります。このスタンダードなキャンティ・クラッシコは上級二種類の共通セカンド的な位置づけでもあり、ビッビアーノが所有する畑合計25haの全てからのブドウが使われているようです。
なお、植樹は1966、1998、2000、2002、2005年のもの。畑は南西と、北東向き、すべての畑が対象ですが基本的には若い樹からのブドウが使用されます。サンジョヴェーゼは9月の20日から収穫が始まり、コロリーノは少し遅れて収穫を始めました。セメントタンクでの発酵が約16日間。その後、マロラクティック発酵が施されスロヴェニア産の大樽で約4ヶ月の樽熟成の後瓶詰されます。この2011年の正確なアルコール度数は13.82度となります。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味(2014年春)
お馴染みのビッビアーノらしい黒とアッズーリのコントラストがスタンダードクラスながら安っぽくなくていいですね。2008年から2011年にビンテージが飛びましたので楽しみですが、キャップシール裾に巻かれたDOCGのシールも新しいデザインのもの。もちろんガッロネロの紋章もありますが、それは古い方のデザインですね。バックラベルに表記のアルコール度数は14度。むむ"CO2 ZERO EMISSION"との記載がありますが、「CO2 排出ゼロを目指してます」そんな感じなのかな。SO2の話ではありませんので悪しからず。コルクはなかなかの質の5cm、グラスはヴィノムのキャンティ型。
チャーミングなチェリー、ほのかに甘味あるスミレの香り。ブルーベリーなどの小さなベリー系果実。口に含みますと、とても香味がよく開いていますね。含み香りも同様で、2008年よりも厚みと密度を感じます。酸味はとても豊富でまだ若さも感じますがすでにジュシーでとても美味しい。渋味もキメ細かく質が高いですね。うん、どこかグロッソを感じるかも‥な一面もありますがどれだけグロッソが混醸されているかはわからない(混醸されてないかもしれないしね)。14度というアルコールも感じさせない秀逸なバランス‥開けたてからよくまとまっていますね。
この2011年、予想以上に濃さ‥も感じて頂けるかもしれません。エキスっぽさとまでは言いませんが、しっかりと濃密なんですよね。でも酸が豊富なのでクドさがない。前述の通りアルコールも過度に感じさせないのもいいですね。二杯目は深さも感じるし果実の密度や甘味が出て来ます。
二日目もヴィノムのキャンティ型。香りはよく凝縮していますし開いていますね。イチゴジャムの甘味のヒント、スミレがキレイに濃くって恋しちゃう。一段深みと甘味がありとてもまろやか。よいまとまりがありますね。2008年よりもしっかりと凝縮したニュアンス‥14度のアルコールも感じないわけではない。ややモダンに感じさせる部分は凝縮とアルコールなのかもしれないが"ほど良い"という範囲に納まっている。石灰の粉っぽさ、旨味、ジューシーな酸味、タンニンも熟れていてとても美味しい。2011年も暑かったビンテージだが、スタンダードクラスならではの価格で、しつかりと凝縮したサンジョヴェーゼを味わえるなら、これ‥使わない手はないですね。
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