イタリアワイン用語辞典:索引
イタリアワインを飲み、それを表現すること‥何もソムリエのような流暢な比喩は必要ありません。感じたことを言葉にする‥ちょっと難しく感じられるかもしれませんが、意外と簡単なんですよ。
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表現する必要性って?自己満足でも結構。しかし、それを一緒に飲んだ方と共感できれば‥もっと楽しいですね。表現を押し付けることはありません。共感できればいいし、感じれなかったとしても‥別にいいんじゃない?
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一般的なワインの教科書に掲載されるお約束のテイスティング用語も含みますが、西野嘉高が、イタリアワインを飲む際に、感じたそのままを例えた言葉‥独断と偏見に満ち溢れた極主観的比喩な‥"使わないかもしれない""使わなくてもいい""使うと恥ずかしいかもしれない"用語辞典です。
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西野嘉高のメルマガで、毒味(テイスティングレポート)を読めば、頻出する例えでもあります。そんな、極主観的なイタリアワイン用語をまとめてみました。あーなるほど‥その例えは、そんな感覚の時に使ってるのね‥そう思っていただければいいかな。
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そんな用語の実例満載!そんな西野嘉高の毒味は[メルマガ登録]すれば読めますよ。
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あいうえお |
あ行一覧
・あっ!
・あああああぁぁ
・青い(あおい)
・朝シャン(あさしゃん)
・味吟醸(あじぎんじょう)
・アタックNO.1(あたっくなんばーわん)
・アラヤダ・オゲレーツ(あらやだ・おげれーつ)
・イタリア長介の中のひと(いたりあちょうすけのなかのひと)
・イッてる(いってる)
・厭らしい(いやらしい)
・HB(えいちびー)
・エチケッタ(えちけった)
・エロい(えろい)
・音域(おんいき)
・オーキューバン(おーきゅーばん)
・オーラ(おーら)
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かきくけこ |
か行一覧
・外骨格構造(がいこっかくこうぞう)
・香り吟醸(かおりぎんじょう)
・ガオー系(がおーけい)
・核(かく)
・キッコーマン(きっこーまん)
・揮発(きはつ)
・血尿(けつにょう)
・紅茶(こうちゃ)
・拷問(ごうもん)
・コク味炸裂系(こくみさくれつけい)
・ご飯咀嚼100回(ごはんそしゃくひゃっかい)
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さしすせそ |
さ行一覧
・サシ
・仕立てのよいスーツ(したてのよいすーつ)
・師匠(ししょう)
・シス(しす)
・シャア専用(しゃあせんよう)
・シャルダンエース・キンモクセイの香り
(しゃるだんえーす・きんもくせいのかおり)
・しゃんとした
・白いピロピロ(しろいぴろぴろ)
・樹海(じゅかい)
・重量鉄骨三階建て(じゅうりょうてっこつさんがいだて)
・18金(じゅうはちきん)
・瞬間蒸発(しゅんかんじょうはつ)
・しゅっとした
・純露(じゅんつゆ)
・ジューシー(じゅーしー)
・醤油香(しょうゆこう)
・全部でナンボ?(ぜんぶでなんぼ)
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たちつてと |
た行一覧
・唾液誘発系(だえきゆうはつけい)
・縦飲み(たてのみ)
・タルタル☆タルるートくん
・ダークサイド(だーくさいど)
・タール(たーる)
・窒息死(ちっそくし)
・チェルシー(ちぇるしー)
・ちん・とん・しゃん系(ちん・とん・しゃんけい)
・チンチン(ちんちん)
・ツモ(つも)
・つゆだく
・つゆだくだく
・特濃牛乳(とくのうぎゅうにゅう)
・毒味(どくみ)
・閉じの美学(とじのびがく)
・ドム(どむ)
・ドラキュラ系(どらきゅらけい)
・TOB(てぃーおーびー)
・T-1000(てぃーせん)
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なにぬねの |
な行一覧
・内骨格構造(ないこっかくこうぞう)
・濃縮果汁還元(のうしゅくかじゅうかんげん)
・那智黒(なちぐろ)
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はひふへほ |
は行一覧
・柱(はしら)
・梁(はり)
・爆竹(ばくちく)
・絆創膏(ばんそうこう)
・バンドエイド(ばんどえいど)
・はんなりした
・ビオ(びお)
・ビオビオ星人(びおびおせいじん)
・ビオ臭(びおしゅう)
・ヒガシマル(ひがしまる)
・引き蘢り(ひきこもり)
・びっくり鈍器(びっくりどんき)
・秒殺(びょうさつ)
・ひらめいた!
・葡萄ジュース(ぶどうじゅーす)
・ファンタグレープ(ふぁんたぐれーぷ)
・ブ(ぶ)
・放置プレイ(ほうちぷれい)
・墨汁(ぼくじゅう)
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まみむめも |
ま行一覧
・マロ(まろ)
・見えるぞ、私にも敵が見える(みえるぞ、わたしにもてきがみえる)
・右か!?(みぎか!?)
・ミノフスキー粒子(みのふすきーりゅうし)
・無段階CVT(むだんかいしーぶいてぃー)
・むっつりスケベ(むっつりすけべ)
・ムーバルフレーム(むーばるふれーむ)
・モノコックフレーム(ものこっくふれーむ)
・毛細血管(もうさいけっかん)
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やゆよ |
やゆよ一覧
・野生の王国(やせいのおうこく)
・妖艶(ようえん)
・養命酒(ようめいしゅ)
・横飲み(よこのみ)
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らりるれろ |
ら行一覧
・ルカ様(るかさま)
・劣化(れっか)
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わをん・その他 |
わをん・その他一覧
・ワインの肴(わいんのさかな)
・んがっんん
・●●派(まるまるは)
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イタリアワイン用語集
あいうえお |
【あっ!】
ソムリエが抜栓中や、抜栓後に発する言葉、または表情。何か問題があったと思って間違いない。
【あああああぁぁ】
あまりの美味しさ、素晴らしさに思わず発せられる言葉。
【青い(あおい)】
未熟な葡萄から醸されたワインに特徴的な香りの表現。イタリア北部のカベルネソーヴィニョンや、カベルネフランからなるワインに顕著な特徴ではあるが、抜栓後やグラスに注いでからの経過時間、熟成後には、その青さが溶け込む場合もあるが、必ずしもそうではない。
この青さが苦手な方も少なくはない。青さがあるから熟成のピークを迎える前に抜栓しまった‥と後悔しながら飲むのは、ワインに対して失礼なことだ。
青さは、若い(ネガティブに書けば未熟な)それらの葡萄品種を使ったワインの特徴であり、若い内にしか楽しめない貴重な感覚である。青さは、青さとして楽しむ余裕があれば幸せ。
【味吟醸(あじぎんじょう)】
元々は清酒業界用語。そのワインの特徴が、味わいに傾いていること。香りが閉じたワインに対する褒め殺しとして用いる場合もあが、基本的にはポジティブ思考の表現。または、香りか?味わい?の二択の場合に、味わいの素晴らしさを利点とすること。→香り吟醸
【朝シャン(あさしゃん)】
シャンパーニュラヴァー達が、朝からシャンパーニュを飲むことを指す。イタリアのスプマンテであれば、朝フラ(フランチャコルタ)、朝プロ(プロセッコ)、朝ラン(朝からランブルスコ)となるが、まったく一般的ではない。
【アタックNO.1(あたっくなばーわん)】
口に含んだ際の第一印象のこと。
【アラヤダ・オゲレーツ(あらやだ・おげれーつ)】
アルト・アディジェの銘醸「アロイス・ラゲデール」を指す際に使われる隠語。その酒質は決してお下劣ではない。
【イタリア長介の中のひと(いたりあちょうすけのなかのひと)】
漫画「神の雫」に登場する「イタリア長介」こと「本間長介」のモデルとなった某輸入元の本間氏を指す。漫画同様、実物も太っていますが、人のことは言えません。
【イッてる(いってる)】
1)劣化したワインのこと。=劣化
御愁傷様です。
2)熟成のピークを過ぎたワインのこと。
熟成のピークというのは人それぞれだし、波もある。これぐらいの感じが好きな人もいるよな‥そう言い聞かせて、それなりに美味しく飲んであげてください。
【厭らしい(いやらしい)】
エロいワインに付随する要素である場合が多いが、必ずしもエロい必要はない。豊満な果実味はエロいほど求められないが、比較的エキス度、アルコール度数共に高いワインを飲んだ際、終盤から余韻にかけて、執拗にそれらを感じさせる様。コク味炸裂系と比較すると、女性的な表現。
【HB(えいちびー)】
メルロなど、鉄分や鉛っぽさの要素を鉛筆の種類で表現した例え。鈍くやわらかな鉄っぽさ、鉛っぽさの場合2Bから始まり、B、HB、H、2H、3Hへと硬度が高まる。平均値はHBあたり。
【エチケッタ(えちけった)】
イタリア語でワインのラベルのことを指す。エチケットと同意だが、マナーという意味合いではない。
【エロい(えろい)】
メルロ100%のワインに頻出する表現。赤く黒い艶のある色調は、女性の勝負下着を連想させ(←男性の勝手な妄想である)、豊満で優しく膨らみのある果実味は、女性のバストやボディラインを彷彿とさせる様。雑味のない旨味、それ相応に高いエキス度と、アルコール度数を持つメルロのみに用いられる比喩。比較的、若く果実味豊富な時期に感じられる感覚で、熟成後は妖艶になったり、その余韻は厭らしいとも例えられる。なお、そのエロさのレベルは飲み手それぞれで、峰不二子的がMAXだと考えると例えやすい。
【音域(おんいき)】
甘味や酸味を、舌(味覚)ではなく耳の感覚(聴覚)として比喩すること。音域の高い甘味は、カランとした音のようで、音域の低い甘味はこもった音のようである。音域の高い酸味はシャープな快音で、音域の低い酸味はどんよりとした鈍い音のようである。例)すだちは高音の酸味を持ち、ネーブルは低音の酸味を持つ。
【オーキューバン(おーきゅーばん)】
→絆創膏。
【オーラ(おーら)】
ワインを手にした瞬間に感じる目に見えない感覚。無論、オーラのあるワインは美味しいし、オーラのないワインは美味しくないはずである。一般に「ワインが語りかけてくる」と同意である。また、検品段階で見えるオーラは、液漏れや劣化を計るものでもある。オーラが見えるか否かは、経験に基づく要素もあるが、ニュータイプとしての覚醒後の「気付き」ともいえる。
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かきくけこ |
【外骨格構造(がいこっかくこうぞう)】
ワインの構成には内骨格構造と外骨格構造がある。外骨格構造は、ワインを球体とした場合、ミネラルなどの要素で輪郭を作り、その内側に様々な要素が密になることで「体」をなす構造。=モノコックフレーム →内骨格構造
【香り吟醸(かおりぎんじょう)】
元々は清酒業界用語。そのワインの特徴が、香りに傾いていること。味わいがイマイチなワインに対する褒め殺しとして用いる場合もあが、基本的にはポジティブ思考の表現。または、香りか?味わい?の二択の場合に、香りの素晴らしさを利点とすること。→味吟醸
【ガオー系(がおーけい)】
野生味溢れたスパイス感や、野生動物が隠れているような森の茂み、土の香りが襲ってくるような表現。干し肉の香りにも似たニュアンスもあるが、ガオーの場合は、湿った皮や、毛の香りを含む。品種に依存するわけではない。その酒質がエレガント系に対する表現として用いられることも稀にある。
【核(かく)】
ワインの構成を表現する上で、その中心部の例え。柱ほどその大きさは問われない。内骨格構造よりも、外骨格構造のワインに使われることが多い。
【キッコーマン(きっこーまん)】
→醤油香
【揮発(きはつ)】
アルコール度数の高いワインの場合で、グラスから放たれる香りがアルコールの揮発的に感じられることの例え。鼻孔に飛び込む感覚があり、少々刺激的に感じる場合があるが、グラス内での時間経過や、瓶内熟成で穏やかになる場合もある。なお、清酒業界では、品評会に出品する吟醸酒に、わざとアル添(極少量のアルコールを添加すること)し、その揮発性を利用して、香りをより引き立たせる技法をとることもある。出品酒が純米大吟醸よりも大吟醸が多いのは、その技法のためである。
【血尿(けつにょう)】
フリウリの伝説的な生産者であるグラヴナーが醸すワインの色を表現する際に用いられる。濃いオレンジ、赤茶けたレンガ色で、健全ではなさそうな色合いだが、実はこれこそがグラヴナーのグラヴナーたる所以。ただし、2001年以降のその血尿具合な色合いは鳴りを潜めつつある。また、ヴィエ・ディ・ロマンスのデッシミスなど、ピノ・グリージョの一部に血尿がみられる。
【紅茶(こうちゃ)】
紅茶に例えられるのは、何も渋味(タンニン)の質だけではない。そのアロマティックな香りの出方や、一部のスパイス香、複雑さが、時として紅茶を思わせるワインがある。特にネッビオーロに顕著で、さらに上品なニュアンスになれば「お紅茶」となる。
【拷問(ごうもん)】
ワイン会において、飽きるほど同じ傾向の味わいを持つワインを立て続けに飲ませるか、一般的なワイン会の酒量を超える量を飲ませること。
【コク味炸裂系(こくみさくれつけい)】
飲み込む際に、コクっと喉が鳴るほどエキス度の高いワインを表現する例え。相応のアルコールの高さも求められるが、同じくエキス度、アルコール度数の高い厭らしいと比較すると、こちらは男性的なそれらの高さを持つワインに用いる。≒んがっんん
【ご飯咀嚼100回(ごはんそしゃくひゃっかい)】
稀に樽発酵されたシャルドネを表現する際に用いられる。ご飯もしくは米菓を、何度も咀嚼した際に感じる、もんわりとした炊いた米のような風味の例え。
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さしすせそ |
【サシ(さし)】
高級和牛のように、赤身に白い脂身がキメ細やかにサシている状態を、赤身を果実味、白い脂身を酸味や渋味に置き換えた例。毛細血管と同意だが、こちらは、そのサシ具合にランクが存在し、A5ランクが最上となる。
【仕立てのよいスーツ(したてのよいすーつ)】
生産者、醸造者の思惑どおりの設計図を基に、そのワインの酸味、渋味、果実味などが、正確に描かれ、構造・構図がビシッと決まった様。なかなかない。
【師匠(ししょう)】
西麻布、ヴィーノ・デッラ・パーチェの内藤和雄ソムリエのこと。なお、弟子入りを認められたわけではない。
【シス(しす)】
スターウォーズ用語。シス=Sith。ワイン会などの公の場で、ワインに対してネガティブな発言や、思考を振りまき、他の参加者達をダークサイドへと導く張本人。最終的には、参加者全員がシスとなり、ワインをネガティブに否定しながら飲むプレイも少なからずある。
【シャア専用(しゃあせんよう)】
先代GAJAの畑名入りや、1995年までのチャッチ・ビッコロミーニ・ダラゴローナのブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァのように、赤いラベルがおごられた特別なワインを指す。三倍速く熟成するわけではないが、三倍旨い可能性はある。最近では、単に赤いラベルのワインの表現にも用いられることもある。
【シャルダンエース・キンモクセイの香り
(しゃるだんえーす・きんもくせいのかおり)】
トイレや、玄関先に設置するスプレータイプの芳香剤の中でも、特にキンモクセイの香り表現する例。まるで芳香剤のように、少々刺激を伴いながら強く感じられる白や黄色の花、花粉のような粉っぽさも感じる香りを指す。シャルダンではなく、さわやかサワデーでもよい。ヴィオニエなどに感じられる場合がある。
【しゃんとした】
構成を主としたワイン全体のスタイルを表現する比喩のひとつ。しゅっとしたと、ほぼ同意だが、二次元的な要素が整列している様を意味する。
【白いピロピロ(しろいぴろぴろ)】
香味に、柑橘系ながら、黄色いニュアンスではなく、まるで柑橘類の皮と果肉に間にある白いピロピロのような、一部苦味を伴う場合もある香味の例え。スッキリ系の白ワインに顕著に感じられる。
【樹海(じゅかい)】
その香りに、湿った土や、様々な色の落ち葉、森の茂みを連想させる一部の独特のスパイス感を持つワインの表現の例え。一度ハマると、富士の樹海のように抜け出せなくなり、最後は死ぬ。
【重量鉄骨三階建て(じゅりょうてっこつさんがいだて)】
構成を表現する比喩のひとつ。図太い重量鉄骨のようなドンと筋の通った揺るぎのない構成感あるワインを表す。往々にして渋味(タンニン)を多く感じるワインにあてはまることが多い。建て売り住宅の宣伝文句が由来。
【18金(じゅうはちきん)】
シャルドネなどの白ワインの色の表現。いわゆるゴールドであるが、14金、18金、20金、24金となるにつれてオレンジ色を帯びた濃いゴールド色になる例え。最高は24金。
【瞬間蒸発(しゅんかんじょうはつ)】
すぐに売り切れること。=秒殺
【しゅっとした】
構成を主としたワイン全体のスタイルを表現する比喩のひとつ。細身ながら、筋または芯が真っすぐに縦に伸びるブレのない三次元の構成を持つワインを表す。スタイリッシュという表現に似ているが、ちょっと違う。≒しゃんとした
【純露(じゅんつゆ)】
UHA味覚糖の純露に例えた甘味の表現。カラメルのような甘味のようで、カラメルのような焦がした甘味ではない。甘味そのものはべっこう飴的で、濃厚な紅茶に相当の砂糖を入れたニュアンス。薄い方と濃い方があり、濃い方は濃縮紅茶の風味が強い。
【ジューシー(じゅーしー)】
〜な果実味。単に果実味が豊富なだけでなく、綺麗に酸味が溶け込み、そのキメ細やかな酸味が、果実味を溢れさせ、口一杯に満たす様。果実味と酸味の質・バランスが鍵となる。
〜な酸味。唾液誘発系よりも、やや果実味の方が顕著な場合に用いられる。
【醤油香(しょうゆこう)】
基本的には熟成したワインに感じる酸化香の一種。その香りの強さによって「ヒガシマル(薄い)」「キッコーマン(濃い)」に区別されることもある。ただし、ヴァルサミコ香に似た場合は、若いワインの表現にも使われる。
【全部でナンボ?(ぜんぶでなんぼ)】
商売の力学を利用した仕入れ方法。値切るかわりに、全部買い取る=全部買い取るからマケろやゴラー!!の意。
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たちつてと |
【唾液誘発系(だえきゆうはつけい)】
〜の香り。キメ細かく溶け込んでるであろう酸味を連想させる香りを持つワインを嗅いだ時に、唾液が誘発されそうな状態になる様。条件反射。
〜の酸味。味わいにも、キメ細かくも豊富な酸味が口の中で(勝手に分泌される唾液のように)溢れる様。果実味と酸味の質・バランスが鍵となる。比較的、ジューシー・つゆだくよりも酸味を感じる場合に用いられる。
【縦飲み(たてのみ)】
=垂直試飲。試飲どころでない場合の方が多い。→横飲み
【タルタル☆タルるートくん)】
マンガの原作名は「まじかる☆タルるートくん」のようだが、いつの間にか「タルタル☆タルるートくん」と覚えている。樽香が派手で、強過ぎるワインを表現する例え。
【ダークサイド(だーくさいど)】
1)スターウォーズ用語。〜に陥る。何らかの要因で、ネガティブにワインに接するようになることの例え。ワイン会などの公の場ではシスが主導となり、どんどんとネガティブに感じるようになってしまう状態。一度、ダークサイドに陥れば、その悪循環から、抜け出すのは困難となる。
2)真っ黒で、漆のような艶のあるワインの色調に惚れ惚れし、引き込まれていく様子。
【タール(たーる)】
タールのような濃厚さを持つワインの例え。ダルフォルノ・ロマーノのアマローネや、アヴィニョネジのオッキオ・デル・ペルニーチェあたりにしか使えない表現。
【窒息死(ちっそくし)】
1)クリーミーに溶け込みつつも、その膨大なガス量の多さから、飲み込めず、スパークリングワインを喉に詰まらせること。
2)飲み残しのワインをバキュバンして殺してしまうこと。
西野嘉高が紹介するワインに限って、わざわざ空気を抜かねばならないなんてワインは皆無だ。空気を抜く、空気を無理に含ませるなど‥ないない。ほっときゃいい、ワインは勝手に美味しくなるんだから。
【チェルシー(ちぇるしー)】
明治製菓のチェルシーの中でもバタースカッチ味の甘味に例えた表現。樽熟成され、コーヒーにカラメルの甘味のある赤ワインに用いられるが、樽発酵、樽熟成され、比較的アルコール度数の高いモダンなシャルドネにも用いる。その甘美たるや、「もひとーつーチェルシー」となること確実で、「あなたにも‥チェルシー‥あげたい」と、そのワインを周りに振る舞ってしまうかもしれない。サッカーチームのことではない。
【ちん・とん・しゃん系(ちん・とん・しゃんけい】
本来は三味線用語だが、チンは可愛らしい鐘の音、トンは小太鼓の音、シャンは、鈴の音だと思ってた…。様々な要素が可愛らしく感じられるが、決して幼いという意味ではなく、どこか大人になる一歩手前の香りは、押し付けがましくないはんなりさで、色調は艶やか。大阪人的にせっかちでない「どすえ〜」な味わいの、総合的に「京都っぽい」を表現した比喩。ただし、大阪人の勝手妄想でもある。なお、しゃんを単体でしゃんとしたとは用法が違う。
【チンチン(ちんちん)】
1)チンチナートの略称。
2)キンキンよりも、よく冷えていること。例)もぉー氷水で泡を、チンっチンに冷やしといたから‥
【ツモ(つも)】
麻雀用語が語源。自ら当たり牌を引くこと。いい意味でも悪い意味でも使われる。例)ブをツモっちゃったよ。
【つゆだく】
果実味の中に、出汁のような旨味が豊富に含まれ、それが溶け込んだキメ細やかな酸味とともに、口の中で溢れる様。果実味と酸味、旨味の質・バランスが鍵となる。ジューシー・唾液誘発系に、旨味が伴って初めてこの表現となる。最上級のサンジョベーゼを比喩する表現のひとつだが、イタリアワインであれば、つゆだくに感じられる可能性は秘めているはず。
【つゆだくだく】
つゆだくの強調表現。
【特濃牛乳(とくのうぎゅうにゅう)】
樽の風味を表現する例え。ヴァニラのような甘味ではなく、濃厚牛乳のようなミルキーな甘味と、なめらかさを持つ樽の風味で、しつこくも、派手でもない程良い状態。(赤)ワインによく溶け込み、果実味と融合して初めて成り立つ。生クリームほど濃厚ではない。
【毒味(どくみ)】
西野嘉高が販売前に事前にテイスティングすること。実際の毒味同様、テイスティングで「毒」と判断されたワインは販売しない仕組み。
【閉じの美学(とじのびがく)】
香り、味わい共に閉じている引き蘢り状態ではあるが、その閉じ具合に、誰に対してもあからさまな愛想を振りまかない寡黙な美学を感じるワインにのみ用いられる。このようなワインに遭遇した際は、その閉じ具合を美学として捉え、それを楽しむ余裕を持って挑むべきである。例)このペルカルロは閉じの美学だなぁ。
【ドム(どむ)】
=チャッチ・ピッコロミーニ・ダラゴローナのブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・ヴィーニャ・ピアン・ロッソを指す。ラベルがドム顔。三本持っているとジェット・ストリーム・アタックが可能。
【ドラキュラ系(どらきゅらけい)】
一部のメルロなど、鉄分≒血のニュアンスを感じる香味を持つ場合に比喩される。
【TOB(てぃーおーびー)】
株式業界用語で公開買い付けの意。TakeOver Bidの略。全国津々浦々に割当てられた希少なワインを掻き集める戦術。
【T-1000(てぃーせん)】
映画『ターミネーター2』に出てくる好敵手。ミネラルや鉄分など固さを感じつつも、密度のあるボディを持ち、輪郭部分に張りを感じつつも、柔軟に感じる‥まるで液体金属のようなワインの例え。
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なにぬねの |
【内骨格構造(ないこっかくこうぞう)】
ワインの構成には内骨格構造と外骨格構造がある。内骨格構造は、中心部に、柱が据えられ、そこから梁が縦横無尽に伸び、そこに果実などの要素が肉付きされ、「体」をなす構造の例え。=ムーバルフレーム →【外骨格構造
【濃縮果汁還元(のうしゅくかじゅうかんげん)】
実際に果汁を煮詰め、濃度を高くしたものを水で薄めてワインを醸造している国産の某ワインのことではなく、不必要にエキスが高く、無理矢理感のあるワインに対する表現。人為的に濃いワインを作ろうとする風潮を揶揄する際に用いる表現で、陰干しなどの製法を否定しているわけではない。
【那智黒(なちぐろ)】
和歌山銘菓 那智黒の甘味に例えられる表現。黒糖のややコクのある甘味だが、お婆ちゃんと黒人男性が踊り狂うCMよろしく、その甘味はしつこくない。
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はひふへほ |
【柱(はしら)】
ワインの構成を表現する上で、その中心部の例え。この柱から梁(はり)が伸び、その梁(はり)に肉付きとして果実が実る。柱お太さはタンニンやミネラルの質量に関係し、熟成によって、やや細く感じられるようにはなるが、ワインを構成する上で不可欠なもの。特に内骨格構造のワインに使われる表現。=核
【梁(はり)】
ワインの構成を表現する上で、内骨格構造の中心部である柱(はしら)から伸びるタンニンや酸の例え。その質、量と隅々まで張り巡らされているかで梁の質が決まる。より細やかに張り巡らされる場合は、毛細血管とも例えられる。
【爆竹(ばくちく)】
火薬香のこと。土壌に由来するものであれば、火打石のような石灰的香りでもあるし、火山性土壌から来る香りかもしれない。「Back-Tick」と書く事はない。
【絆創膏(ばんそうこう)】
基本的には熟成したワイン、特にボルドー系のワインに感じる香り。ややビニール的なケミカル香を伴う場合は「バンドエイド」、湿った生地からモンワリと感じる場合は「オーキューバン」と比喩することもある。ただし、熟成したワインに限ったものではなく、絆創膏に付く血の鉄分と、薬香などが混じる場合は、若いワインにも感じる場合もある。
【バンドエイド(ばんどえいど)】
→絆創膏。
【はんなりした】
香りの立ち方を表現する一例。「はなやか」ではないし、「ふんわり」しているわけではない。開いてはいるが、押し付けがましくなく、どこか奥ゆかしい開き方の例え。ちん・とん・しゃん系の香りのみに特化した京都風例え。
【ビオ(びお)】
ビオロジックや、ビオデナミなどの技法を用いて醸造されたワインの総称。いまだに曖昧なまま使われることが多く、何をもって、どこまですれば‥という明確な基準に欠け、イメージ先行の売り文句と化している。何度も書くが、西野嘉高はビオワインを否定しているわけではない。ビオは、葡萄栽培や、醸造の技法のひとつであり、それらを用いることになんら問題はない。ただし、それによって生まれた作品が、個人的に不健全と感じるビオ臭に支配されていたり、あたかも自然な産物であるかのように偽装する●●派という括りで捉えられていることや、そう仕向ける一部の輸入元に異議を唱えているに過ぎない。
【ビオビオ星人(びおびおせいじん)】
ビオワイン愛好家を指す。
【ビオ臭(びおしゅう)】
西野嘉高がワインを勉強し始めた頃は、不健全な香りの一種と教えられたものだが、現在、一部愛好家(ビオビオ星人)の中では、肯定されているようだ。依存性があるらしく、この香りを肯定し続けると、ビオ臭のないワインを異常と思ってしまう愛好家もいるほどである。ビオ臭のレベルによって、「ビオっぽいね」「ビオビオしてるね」と、あえて「臭」という単語を使わないのがビオビオ星人に対するマナー。だからといって「ビオ香(びおこう)」と褒めることは絶対にない。あくまでも臭いのだ。
すべてのビオワインに感じる要素ではなく、健全な香りのみを持つビオワインも存在する。
【ヒガシマル(ひがしまる)】
→醤油香
【引き蘢り(ひきこもり)】
1)その香りだけでなく、味わいも閉じた様。
2)基本的に西野嘉高は引き蘢りのデブオタですが‥何か?
【びっくり鈍器(びっくりどんき)】
まるで鈍器のような、びっくりするほどの重量ボトルに入ってるワインのこと。往々にして高級ワイン。
【秒殺(びょうさつ)】
すぐに売り切れること。=瞬間蒸発
【ひらめいた!】
グラスが合っていないことに飲んでる最中に気付いた時や、冷蔵庫などにワインの肴があったことを思い出した時に使う。語源は、「あばれはっちゃく」で、逆立ちした後「ひらめいた!」と悟るセルフから。一休さんの「ポン、ポン、ポン、チーン」でもよい。
【葡萄ジュース(ぶどうじゅーす)】
元来、ワインは葡萄のみから作られるにも関わらず、葡萄以外の果実などの味わいや香りの要素の方が強く感じられる。しかし、葡萄果汁をストレートに感じさせるワインも少なからずあり、そのようなワインを例える表現。また、このようなワインは比較的酸味が穏やかで甘味を強く感じる。
【ファンタグレープ(ふぁんたぐれーぷ)】
葡萄ジュースに例えられるワインで、微発泡または、フレッシュな酸味を持つワインを例える表現。ランブルスコや、フラゴリーノに多く見られる。
【ほろ苦い(ほろにがい)】
「思ひで」のことではない。赤ワインには、ほろ苦さを感じるものがある。カベルネフランを使用したワインや、アマローネなど陰干し製法で作られたワインに感じる要素。苦さは、渋さ(タンニン)や酸っぱさ(酸味)よりも、分子構造が大きく、その大きさが均一でないと雑に感じ、それがキメ細かい場合にはスパイスのように感じる。まったく「苦い」と感じるワインは皆無で、苦さを感じる場合は【ほろ苦い】程度であるが、好き嫌いが分かれる要素でもある。
【ブ(ぶ)】
ブショネ=コルク臭の意味。大当たりと思ってありがたく処分しませう。
【放置プレイ(ほうちぷれい)】
ワインを抜栓後、翌日以降まで飲まずに放置すること。それにより、より香りが開き、果実味は馴染み、旨味、密度が増すなどの恩恵がある。あくまでも放置となるので、バキュバンやデキャンタは使用しない。グラスに注いでから時間を費やす作業にも使われる。
【墨汁(ぼくじゅう)】
1)墨汁のような色の濃さを表す。例)墨汁のような色調
2)最高級の墨汁を、最高級の筆に湿らせて最高級の和紙に書くような、旨味やエキスが伸びやかに喉を通る様。中心部は艶のある黒が残るが、縁が終息につれて穏やかにボケていく、最高の後味を表現する比喩。例)墨汁が伸びるような余韻。
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まみむめも |
【マロ(まろ)】
=マロラクティック発酵。酵母によってアルコール発酵が行われるが、乳酸菌によって、リンゴ酸が乳酸と炭酸ガスに分解する発酵のを指し、乳酸発酵と呼ばれる場合もある。リンゴ酸(Malic acid)乳酸(Lactic acid)から名付けられた。発酵(Fermentation)と足してMLFと呼ばれることも。マロが施されることで酸味がマロやかになり、香味が複雑になる恩恵がある。
【見えるぞ、私にも敵が見える(みえるぞ、わたしにもてきがみえる)】
飲み手がニュータイプとして覚醒した瞬間に発する言葉。最初の一口目から、そのワインの(素晴らしい)構図や、各要素が手に取るように見えてしまう瞬間を指す言葉で、二口目からは自ずとララァが導いてくれる。
【右か!?(みぎか!?)】
予想していなかった味わいや要素が、突如感じられた際に発する言葉。
【ミノフスキー粒子(みのふすきーりゅうし)】
澱などで曇ったワイン、濁ったワイン、粉っぽいワインに用いられる例え。パーセンテージによる段階があり、すごく濁っている場合はミニフスキー粒子100%と呼ぶ。
【無段階CVT(むだんかいしーぶいてぃー)】
口に含んでからの果実味、味わいに継ぎ目がない状態。余韻まで抜けることなく果実味が続く。車用語に由来。オートマチックの中でも無段階CVTなので、変速ショックがない‥意。
【むっつりスケベ(むっつりすけべ)】
エロいの一種であるが、開放的ではなく、やや籠ったエロ。基本的にはエロい酒質ながら、後半の厭らしさを強調したワインに対する表現。また、メルロ単一のエロさを出そうとしているメルロ以外のワインのエロさの比喩に用いられることもある。
【ムーバルフレーム(むーばるふれーむ)】
内骨格構造のこと。昔のガンプラ1/100は外骨格構造であったが、昨今のマスターグレードシリーズのように、骨組みがあり外装を付けるタイプのことでもある。→モノコックフレーム
【モノコックフレーム(ものこっくふれーむ)】
外骨格構造のこと。→ムーバルフレーム
【毛細血管(もうさいけっかん)】
果実味の中に、酸味やタンニンがキメ細かく張り巡らされている様。肉付きのよい果実味に構成感を与える要素で、溶け込んだ‥と表現した酸味や渋味よりも、それらの要素の輪郭が見えるように感じられる。≒サシ
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やゆよ |
【野生の王国(やせいのおうこく)】
確か、野生の王国というテレビ番組は、夕日をバックに一本の木が‥と思うと、レ・マッキオーレのパレオ・ロッソのエチケッタを見て思い出す。
【妖艶(ようえん)】
主に、エロい・厭らしいワインの熟成後に感じられる様。比較的エキス度、アルコール度数の高いワインの熟成後、終盤から余韻にかけて感じられ、若い頃とは裏腹に、それらがしっとりと熟れた様。
【養命酒(ようめいしゅ)】
チンチナートに代表される、一部のチェザネーゼ・ダフィーレからなるワインにそのニュアンスが感じられる。
【横飲み(よこのみ)】
=水平試飲。試飲どころでない場合の方が多い。→縦飲み
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らりるれろ |
【ルカ様(るかさま)】
サン・ジュスト・ア・レンテンナーノの当主であり長男、ルカ・マルティーニ・ディ・チガーラ氏のこと。
【劣化(れっか)】
芳しくないワインの状態の意。高温劣化、低温劣化など、温度管理の不備による劣化が代表的。高音劣化の場合、イガイガとした雑な酸味、焼けた果実味を感じることがある。低温劣化の場合、抜けた果実味を感じることがある。劣化したワインに遭遇した際は、「劣化でっか?」と関西弁でやんわりと労いましょう。=イッてる
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わをん・その他 |
【ワインの肴(わいんのさかな)】
ワインを飲む際に食べる食事、おつまみの総称。
【んがっんん】
サザエさんがエンディングテーマの最後で、まんじゅうを喉に詰まらせることに由来する、エキス度の高いワインを飲み込む際に喉を鳴らす様。≒コク味炸裂系
【●●派(まるまるは)】
=自然派。自然なワインがあるとすれば、自生する野生の葡萄が、人の手を借りる事なく勝手に育ち、発酵し、滴り落ちたアルコールを含む雫が瓶詰めされたものに違いない。あくまでも〜派ということで、10歩、いや100歩譲ったとして、人の手が介在するものに自然なものなどない。●●派などと宣う輩は、ペテンだ。本当の自然を冒涜しているということを早く気付いて欲しい。
否定されていることを否定したいのであれば、まずは●●派という言葉の意味の説明または、定義をしてから反論しようね。何度も書くが、どんなワインを美味しいと思うかは人それぞれ。栽培方法や醸造方法‥というテクニカルな手法のひとつとして、ビオやビオロジックは認めている。しかし、そこに自然とか自由とか‥バカじゃねーの?
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