Barbera d'Alba Serra de' Gatti 2024 Cascina Val del Prete
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バルベーラ・ダルバ・セッラ・ディ・ガッティ 2024 カッシーナ・ヴァル・デル・プレテ
《イタリア/ピエモンテ/赤/バルベーラ/フルボディ》
タナロ川による6万年前の侵食によりランゲとロエロが分割されました。北部であるロエロ側の古い土壌は削られ、砂室が堆積していきました。ロエロはタナロ川の侵食によりポー渓谷の一部が削られたことにより形成されたわけです。カナーレを中心にタナロ川に近い地域は古い土壌が流され、砂が堆積しましたが、ポー渓谷の石灰岩が隆起してできた古い丘(ロッケ・デル・ロエロ)は何ヶ所も残され、そこには古い粘土石灰質土壌が今なお残っています。
広大なロエロの最西部にあるプリオッカはバルバレスコとタナロ川で分割された地域で、アルバの北から続き大きな丘の上部に位置しており、タナロ川の侵食の影響を受けておらず、プリオッカはタナロ川由来の砂質が存在しないのです。約50万年前にランゲとロエロはポー湾の海底に沈んでおりミネラル塩の大量の堆積物、およに海洋化石の堆積物を蓄積しました。青色泥灰土壌が主体なのがバルバレスコとこのロエロ地区にあるプリオッカとなります。ロエロ地区にありながら石灰含有率が高い青色泥灰土壌で砂質比率が低い北西部、プリオッカ。その中でも最も標高が高く、北に位置するのがマドンナ・デッレ・グラツィエ畑となります。
1850年頃、亡命した修道士が住み着きブドウ栽培を始めたとことから「ヴァル・デル・プレテ(司祭の丘陵)」と呼ばれるようになり、1977年には当時の小作人であったバルトロメオ・ロアーニャが買い取り、カッシーナ・ヴァル・デル・プレテの歴史が始まります。
ロアーニャ家は丘陵部にネッビオーロ、バルベーラを植樹、平野部では桃の栽培と牛の飼育をしながら少量のバルクワイン販売を続けていました。1995年、二代目となるマリオがワイン醸造を本格的に学び、ワイン専業農家となりアルネイスの栽培を開始。自社瓶詰めを始めます。当時のワインは、マルク・デ・グラツィアや、マッテオ・コレッジアにも影響され現代的なものでした。
2010年、アメリカに住んでいた息子、ジョヴァンニに世代交代しスタイルに変化がもたらされます。先々代から有機栽培を行なっていましたが、福岡正信の不耕起を導入。ブドウ畑では化学薬品を使用せず、通年下草が保たれています。下草を保つことでその根で表土を固定、急な斜面でも表土が流されないようにしています。
出来上がったワインは飲めば明白。一般的な砂質のロエロとは違い、バルバレスコにも似た繊細なタッチがこのカッシーナ・ヴァル・デル・プレテのワインには感じられます。
標高250m、南東向きのセッラ・デ・ガッティ畑で栽培されるバルベーラ。ヴァル・デル・プレテの所有する畑の中では、若い畑だが樹齢は30年を超える。ステンレスタンクでのアルコール発酵とマセラシオンは25日から30日間。タンクで6ヶ月ほどの熟成後瓶詰めされます。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ボルドー型瓶。ラベルはアーティスティックな画のラベル地に、フォントはタイプライターっぽいかな、白抜きになっています。他のワインも同様のイメージで統一されています。コルクはディアムの4,5cm(5)で問題なし。グラスはザルトのユニバーサル型。表記のアルコール度数は14度となります。試飲会で経験した際は、2023年ぐらいの感覚でしたが、バルベーラ・ダルバでも2024年な頃合いなんですよね(感慨深)。バルベーラにしては少し色が淡い感覚がありますが、香りはしっかり開いていますよ。スパイスが溶け込んだ、赤や黒のチェリーを主体にベリー系の果実香も入り混じるバトルロワイヤル。少しね、フレイザとか、ブラケットにも似た甘味ある果実香もあります。芳香なスパイスに白コショウ、甘味あるスパイスには黒コショウ。口に含みますと少しだけ舌にフレッシュさを感じますが、輪郭から丸みがあり甘味もある果実味が広がります。渋味と酸味がじんわりとそんな甘味ある果実味に溶け込んで這うように広がっては余韻に繋げます。
コショウの効いたサラミ、ひょっとしてケチャップにコクありのナポリタンもいいはず。豚肩ロースをベリー系のソースとか家では食わんか。少しの時間の経過で、ほろ苦さも出てきますね。香ばしさに似てるんですが、これは苦さかな。うなぎの蒲焼、あなごや、煮はまぐり、タコなどと(煮詰め)と合いそうな気がするな。時間経過で、果実味に厚みが出てきました。そうそう、試飲会で飲んだ感じに近づいてきた。もっとボディ感が出るはずです。
うん、メキメキとコショウ系のスパイスが出てきますね。甘味もあるんだけど、そのスパイス感があるからあくまでもドライだし、ユルまない。なんだか、白と黒のコショウを思うとラーメンコショウっぽさもあり、中華にも合いそうな気がしてきた。酢(白)コショウでギョウザもありだな。
二日目もザルトのユニバーサル型。甘味な香りも馴染んできた。飲み口はまろやかでしっとり。でも、酸味に近い部分からミントではないんだけど、清々しいハーブの風味が駆け抜ける。スパイスもしっとりとしてきましたね。このしっとりとは、和菓子屋さんで「あべかわ餅」を食べるとして、イートインだと(きなこ)のパウーダスノーを感じつつ、白っぽい生成色の(きなこ)を楽しむわけですが、テイクアウトになると白っぽさが茶色っぽくなってしっとりとしてる‥(ああ、こういう状態も好き‥)と肯定しちゃう感じです(わかりにくいわ!)。
バルベーラも単一品種にしては複雑な香味を持つ。ヴァル・デル・プレテのこれは、ステンレスタンク仕上げなのでより品種特性が忠実に表現されていますが、その清々しい部分に個性を感じますね。14度にしては押し付けがましい果実味でもなく、すんなりと飲める。お料理を邪魔しないタイプです。鰹なら香ばしさを出したタタキ。甘味もあるので、ポン酢ではなく塩タタキがいい。青魚もイケると思うんだけど、鮮度と、炙りの具合かな。なんだかんだと煮込みもいい、清々しい部分があるので、スパイスに山椒を少し聞かせてもいい。
それにしてもこのバルベーラはとても心地よい甘味と旨味にスパイスがある。そしてキレイな果実味。この段階になると、(なるほど、バルバレスコの対岸か)という実感がある。実は、このロエロ・ロッソ(ネッビオーロ)も試飲してるんですが、予備知識なしだと、そのエレガントさに(ほは?)と思ってしまったんですよね。いい意味でロエロらしくない。でも、あたしの価値観のロエロとは違う条件が発覚すると、なるほど(ザ・ワールド)と納得。このバルベーラもスパイスのニュアンスって、時に雑味に感じるんですが、それがない。
三日目もザルトのユニバーサル型。ああ、ハーブっぽく感じるのはネッビオーロにも感じるタンニンの茶葉系ですね。新芽とまではいいませんが、グリーンティー系の渋味と爽やかな香りがヒントとしてあります。ほどよい旨甘味がありますが、穏やかに浸透する感覚。バルベーラの荒々しさは控えめでとてもバランスも良い。うーん、これは使えるバルベーラですねえ。オヌヌメです。
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