Chianti Colli Senesi 2022 Felsina
| ||||||||||
| ||||||||||
キャンティ・コッリ・セネージ 2022 フェルシナ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/ミディアム》
ドメニコ・ポッジャーリ氏がカステルヌォーヴォ・ベラルデンガのワイン荘園を購入したのは1966年のこと。友人であった故ルイジ・ヴェロネッリ氏の紹介で、フランコ・ベルナベイ氏をエノロゴに雇い入れ、1983年にリリースしたのがフォンタッローロと、キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ランチャ。このふたつのワインで一気にフェルシナの名声が高まることになります。ポッジアッリ家の所有となりますが、現当主は、娘婿であり1982年までは哲学博士として高校で教鞭をとっていたというジュゼッペ・マッツォコーリン氏。
フェルシナが位置するのはシエナの北、キャンティ・クラッシコ認定地域最南端のカステルヌォーヴォ・ベラルデンガ地区で、一部はキャンティ・コッリ・セネージ地域となり、境界を跨いで畑を所有しています。ランチャはキャンティ・クラッシコ地区内の単一畑、フォンタッローロはキャンティ・コッリ・セネージ地区のブドウも混醸されてますので、キャンティ・クラッシコを名乗ることはできないんですね。
カステルヌォーヴォ・ベラルデンガ地域は土壌は石灰を含む岩と薄板状のマール土壌が主体で、僅かに砂質とシストが混じり込みます。この複雑な土壌は感想しがちでブドウ樹は地中深くの粘土層まで根を生やさないと十分な水分を得られません。現在ではビオロジックを採用してブドウ栽培を行っていますが、ブドウのみならず様々種の植物をブドウ畑に隣接させることでミツバチや、動植物との共存を進めているそうです。
「有機的な栽培だけでは十分とは言えない。サンジョヴェーゼはマッサル
セレクションによって色々なクローンの最良の樹を増やしてきた。
更に森や動植物との共存を進め、次世代に僕達の伝統を残していきたい。」
また、同時に、
「自然な栽培環境とワインの美味しさは関係ない。」
とも言い切るところに共感を覚えます(まったくその通りだよ!)。
現在リリースしているキャンティ・クラッシコは四種類。CCベラルデンガ、CCRベラルデンガ、CCRランチャ、CCGSコローニア。サンジョヴェーゼ100%からなるIGTのフォンタッローロにカベルネソーヴニョンのマエストロ・ラロ、シャルドネのイ・シストリ、ヴィンサント。近年はスプマンテにも挑戦しています。
現在、フェルシナがリリースしている「キャンティ・クラッシコ」は4種類。スタンダードな「キャンティ・クラッシコ・ベラルデンガ」、この「キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ベラルデンガ」、クリュ付きのリゼルヴァとして「キャンンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ランチャ」最後は、「キャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネ・コローニア」となります。
初ビンテージは1983年だそうですが、なぜか公式サイト未掲載なのがこのキャンティ・コッリ・セネージ。キャンティ・クラッシコではありませんが、キャンティDOCGの一員となります。フェルシナが所有する畑は、キャンティ・クラッシコ地区と、その南、キャンティ・コッリ・セネージ地区にまたがっており、そのコッリ・セネージ地区のサンジョヴェーゼのみでかもされています。スラヴォニア産の大樽で8ヶ月以上の樽熟成。
今や一般的なのは「キャンティDOCG」ではなく「キャンティ・クラッシコDOCG」となりますが、トスカーナの広い範囲で呼称が認定されているの「キャンティDOCG」の中に選ばれし「キャンティ・クラッシコDOCG」認定地域があるわけですね。「キャンティ・クラッシコDOCG」の場合はサンジョヴェーゼが80%以上となり、2006年からは白ブドウの混醸は認められていませんが、「キャンティDOCG」は、サンジョヴェーゼ70%以上、白ブドウは10%以下となっています。昨今の日本市場では「キャンティ・クラッシコDOCG」がほとんどなんじゃないかな。その昔のフィアスコボトル(藁包み)は「キャンティDOCG」であることがほとんどでしたね。残念ながら「キャンティ・クラッシコDOCG」地域外ですが、一部地域ではその地域の名前をラベルに記載することが認められていますし、その地域を名乗る場合は、通常の「キャンティDOCG」とは違う醸造方法が定められてるもんもあります。代表的なものに、「キャンティ・コッリ・セネージDOCG」、「キャンティ・ルッフィーナDOCG」、「キャンティ・コッリ・フィオレンティーニDOCG」などは聞いたことがあるかと思います。
元々はワイら「キャンティDOCG」やったのに、ちょっと条件ええから言うて黒い鶏マークまで勝手にこさえて「キャンティ・クラッシコDOCG」とか名乗りよってからに‥と大阪弁で「キャンティ・クラッシコDOCG」地域以外の生産者達が嫉妬しているかどうかはわかりませんが、それもDOC法に囚われないという意味でスーパートスカーナを産んだ原動力になったかもしれませんし、ほんだら、ワイら海沿いでフランス品種で勝負したるでえ‥と大阪弁で吐き捨てるように言ったかどうかはわかりませんが、ボルゲリやスヴェレートなどの発展に寄与したかもしれません。
フェルシナの場合は、「キャンティ・クラッシコDOCG」を跨ぐように畑を所有しており、「キャンティ・クラッシコDOCG」地域のブドウのみならば、「キャンティ・クラッシコDOCG」を。そして今回ご紹介する「キャンティ・コッリ・セネージDOCG」地域のブドウのみならば、「キャンティ・コッリ・セネージDOCG」を。そして、それを混醸することで「フォンタッローロIGT」を生んでいます。
決して「キャンティ・クラッシコDOCG」よりも劣るわけではありませんが、「キャンティ・クラッシコDOCG」を超えるものを作るならスーパートスカーナとしてIGTを名乗ればいいという風潮もあるのでしょうね。「キャンティDOCG」に関しては、いい意味でもトスカーナらしい地酒、サンジョヴェーゼとしては素直に感じますね。バリック使ってまでというのもあるでしょうし、トスカーナの街中でも郊外でも、普通のトラットリアや、オステリアでこれで十分と思わせる、安定してトスカーナのヴィーノ・ロッソ、そんな感じもまたいいんですよね。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
お馴染みのフェルシナらしい共通デザインのラベル。真っ白ではなく少しグレーとクリームが混じる白地のラベル。キャンティ・コッリ・セネージはベラルデンガのロゴや、キャップシールの赤色が差し色になっています。何もキャンティ・コッリ・セネージが格下とは言いませんが、パっと見た感じは、キャンティ・クラッシコですね。コルクは2020年は生コルクでしたが、この2022年はディアムではありませんが、そんな感じの4,5cmとなります(長さは同じ)。グラスはザルトのユニバーサル型。表記のアルコール度数は2020年よりも0,5度高い13,5度となります。色調は明るさもある暗めの赤。何よりも香りが開きまくってますね。フェルシナのサンジョヴェーゼらしい小豆、こし餡系の香り、スミレに甘味ある赤いチェリーとベリーの果実香がたっぷり。スミレとリンクするようなスパイス、老ねていないヴァルサミコのヒント。いやあ、健全なフルーツフレーバー、これぞサンヴェーゼだし、キャンティ・クラッシコではないことを意識させることはありません。
口に含みますと、赤いチェリーを中心にプラムなどの果実香があります。とてもクリアな作りで大樽で8ヶ月の熟成は、果実味をマスクするものではありません。まだミネラルに張りもありますし、渋味や酸味にさらなるこなれを期待しますが、旨みや丸みもすでにありスイスイと飲める。厚み、ボディも十分にミディアムの範囲内で決して軽いワインではありません。キャンクラも高くなった昨今、十分においしいキャンティが嬉しいですね。
グラスの中でグングンよくなります。甘味は控えめですが、旨味とともにあり不足感はない。石灰質土壌を感じさせるミネラル香があり、よりキャンティらしさを感じますね。フェルシナらしさもたっぷり‥。サブゾーンによる個性も否定しませんが、生産者による個性の方が違いがわかりやすいですよね。飲めば蘇るフェルシナ感よ。
すでに二杯目に入っておりますが(飲み応えと飲みやすさの両立で‥残り半分だ)、旨味にまろやかさもでますし、余韻が長くなりますね。キャンティ・コッリセネージ‥バカにできませんね。非常にレベルが高いです。
二日目もザルトのユニバーサル型です。初日同様に香りはよく開いていますね。初日の終盤の甘味が出てきた感じを引き継いでいます。飲み口は、ミネラルの少しの硬質さを感じさせつつも、非常になめらか。旨味もありますが、構成感あるタンニンと酸味はフェルシナの真骨頂。そうだ‥と、ヴェロネッリ最新版2025年のフェルシナのページを開きますと‥‥やっぱり‥まだ(フランコ・ベルナベイ)がやっとるやんか。彼は醸造家というよりも‥なタイプですし、決して、つきっきりなわけでもないですが、この構成感、スクッとスタイリッシュな姿はフランコ・ベルナベイですわ。飲み進めるほどに、丹精な旨味と甘味があり、雑さがないのがいいですね。サンジョヴェーゼ、キャンティの基本中の基本、そんなスタイルに関心します。
三日目もザルトのユニバーサル型です。初日から開きっぱなしです。甘味を感じさせる果実香をまとうスミレは、思ったよりもうっとりとさせる香り。舌先から旨味を感じ、じんわりと舌を這うように果実味が広がります。口の中を満たすのは香りの部分、余韻にも繋がり長いですね。とてもしっとりと甘味も落ち着いてて無理のないミディアム。いやあ、コッリセネージだからと格下だなんて思っちゃダメですね。渋味、酸味もキッチリある。渋味はサラっとしてて、食事を呼びますね。皮付きの豚肉の皮部分をガリガリにローストするんだけど、肉に近い部分はぶるんぶるんな感じ。おいしい塩とオリーブオイル、レモン。あとはやっぱりトマト系か、イカ・タコ系にも合いそうですね。ミディアムを超えそうなのも寸止めミディアムが心地よい。
TOPに戻る | ![]() |
イタリアワイン通販 nishino yoshitaka +plus
大きな地図で見る |
[運営] 株式会社ニシノ酒店(会社概要詳細)
[住所] 544-0032 大阪府大阪市生野区中川西2-12-4 [電話] 06-6731-7406(実店舗専用) [電話] 090-1899-4351(ネットショップ専用) こちらに掲載の商品に関しましては、上記携帯電話までお問い合わせ下さい。 [URL] http://www.nishino-yoshitaka.com/ [MAIL]nishino@nishino-yoshitaka.com [MAIL]ypsilon@bk2.so-net.ne.jp |
365日24時間ご注文受付。平均24時間(最長48時間)以内に正式な受注確認メールを配信いたします。毎週月曜日は定休日となっております。日曜の夕方から月曜日にご注文、お問い合わせの場合は、火曜日以降のご連絡となります。 | |
お買い物全般に関することで何か疑問がございましたら、まずは[総合案内所]をご確認下さいませ。様々なご質問に対する回答を掲載しております。 | |
|会社概要|プライバシーポリシー|特定商取引法|送料|決済方法|サイトマップ|お問い合わせ| |
TOPに戻る | ![]() |