Chianti Classico Riserva Berardenga 2020 Felsina

トスカーナ州の赤 > Felsina

更新履歴 2025/07/12
販売価格

4,980円(税込)

購入数



キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ベラルデンガ 2020 フェルシナ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》

ドメニコ・ポッジャーリ氏がカステルヌォーヴォ・ベラルデンガのワイン荘園を購入したのは1966年のこと。友人であった故ルイジ・ヴェロネッリ氏の紹介で、フランコ・ベルナベイ氏をエノロゴに雇い入れ、1983年にリリースしたのがフォンタッローロと、キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ランチャ。このふたつのワインで一気にフェルシナの名声が高まることになります。ポッジアッリ家の所有となりますが、現当主は、娘婿であり1982年までは哲学博士として高校で教鞭をとっていたというジュゼッペ・マッツォコーリン氏。

フェルシナが位置するのはシエナの北、キャンティ・クラッシコ認定地域最南端のカステルヌォーヴォ・ベラルデンガ地区で、一部はキャンティ・コッリ・セネージ地域となり、境界を跨いで畑を所有しています。ランチャはキャンティ・クラッシコ地区内の単一畑、フォンタッローロはキャンティ・コッリ・セネージ地区のブドウも混醸されてますので、キャンティ・クラッシコを名乗ることはできないんですね。

カステルヌォーヴォ・ベラルデンガ地域は土壌は石灰を含む岩と薄板状のマール土壌が主体で、僅かに砂質とシストが混じり込みます。この複雑な土壌は感想しがちでブドウ樹は地中深くの粘土層まで根を生やさないと十分な水分を得られません。現在ではビオロジックを採用してブドウ栽培を行っていますが、ブドウのみならず様々種の植物をブドウ畑に隣接させることでミツバチや、動植物との共存を進めているそうです。

 「有機的な栽培だけでは十分とは言えない。サンジョヴェーゼはマッサル
  セレクションによって色々なクローンの最良の樹を増やしてきた。
  更に森や動植物との共存を進め、次世代に僕達の伝統を残していきたい。」

  また、同時に、

 「自然な栽培環境とワインの美味しさは関係ない。」

  とも言い切るところに共感を覚えます(まったくその通りだよ!)。

現在リリースしているキャンティ・クラッシコは四種類。CCベラルデンガ、CCRベラルデンガ、CCRランチャ、CCGSコローニア。サンジョヴェーゼ100%からなるIGTのフォンタッローロにカベルネソーヴニョンのマエストロ・ラロ、シャルドネのイ・シストリ、ヴィンサント。近年はスプマンテにも挑戦しています。

現在、フェルシナがリリースしている「キャンティ・クラッシコ」は4種類。スタンダードな「キャンティ・クラッシコ・ベラルデンガ」、この「キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ベラルデンガ」、クリュ付きのリゼルヴァとして「キャンンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ランチャ」最後は、「キャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネ・コローニア」となります。

実は1967年が初ビンテージというこの「キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ベラルデンガ」はとれも歴史のあるワインですが、あたしの印象ではこれまで、スタンダードな「キャンティ・クラッシコ・ベラルデンガ」と「キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ランチャ」は日本市場では見かけたものの、この白ラベルの「キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ベラルデンガ」はあまり見かけなかった印象です。フェルシナも輸入元が転々としてきた歴史がありますが、日本市場はフルラインではなく、この白ラベルのCCRは外されてたのかもしれませんね。
実は2016年からこれまでの白ラベルのリゼルヴァではなく、黒ラベル(カッコイイ)のリゼルヴァにリニューアルされています。

フェルシナの本拠地であるカステルヌオーヴォ・ベラルデンガは、キャンティ・クラッシコ認定エリアの南東に位置します。320mから420mの丘陵地帯で、ほとんどが南西向きの畑で、キャンティ・コッリ・セネージ地区との境界に位置する畑からのブドウが主に使用されているようです。植樹は1990年と2000年台前半に再植樹されたものが使用されます。例年10月の第一週から第三週にかけて収穫され、十分な選果のあと除梗され圧搾されたサンジョヴェーゼのジュースは、28度から30度に温度管理されたステンレスタンクでの14日から16日間の醸しとアルコール発酵。毎日のパンチダウン、ポンプオーバーが施されます。発酵後はスラヴォニア産の中樽と、2年または3年落ちのフランス産のバリックの併用で最低12ヶ月から16ヶ月の樽熟成後、アッサンブラージュされ瓶詰め。最低3ヶ月から6ヶ月の瓶熟成後リリースとなります。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

初ビンテージは1967年と歴史がありながらも、スタンダードなCCのひとつ上は、CCR・ランチャだと思われていたお客様も少なくないかと思います。近年までは、スタンダードなCCと同じ白地のラベル、対してCCRランチャは、渋い鶯色だったので、どこか目立たない存在だったのかもしれません。フェルシナのアイテム数が多いとは思いませんが、正規輸入元が転々とする段階でこのCCRはなかなか導入されなかったのかもしれません。ランチャのようなクリュ名は付かないCCRですが、ブラック地のラベルに上品かつ繊細なフォントの白と金文字は高級感もあります。コルクは生コルクの5cm、グラスはザルトのユニバーサル型。表記のアルコール度数は14度となります。色調は、Cコッリセネージと比較すれば深く暗いものですが、決してやんちゃな濃さではありません。なんつってもサンジョヴェーゼ100%ですからね。香りは抜栓直後から開いています。さすがに、杉や樫の樽香もありますが、あくまでも果実香主体。スパイスと老ねていないヴァルサミコが溶け込んだ黒いチェリーやベリーの果実味が主体で、スミレの紫ももう少し黒い印象。どこか柑橘のヒントがありますね。口に含みますと、シルキーなミネラルとタンニン、そして酸味、それぞれが微粉できめ細かい。乾いた部分もあれば、濡れた部分もある。タンニンの構成感を感じ、スクっとしててシュっとしてる。とてもスタイリッシュで洗練されてるんですね。甘味はあれど、それに媚びず、バランス重視。

リゼルヴァ=生産者の元でじっくり熟成させている(樽熟成か、瓶熟成かは別問題)ですので、開けたてから躊躇なく飲める。もちろん、二日目や、さらなる瓶熟成のポテンシャルはありますが、すでにおいしいですね。タンニン量が豊富ですので、さらなる熟成を期待しちゃいますが、今、単体でも、お料理と合わせるにも問題なくおいしいですよ。焼き切った牛肉、おいしいEVOと塩。豚などスペアリブのローストの骨周りの肉(だか、筋だか)を前歯で外しながら食べるにも一考。とはいえ、豊富なタンニンを思うと、脂身と合わせたい。

グラスの中でまろやかさは出てきますね。ミネラルもやわらかい。こういうのはやっぱりリゼルヴァならでは。穏やかに酸化熟成を経た結果でもあります。密度感はさすが上級クラスと納得しますね。ただ、(濃くて飲みにくい)という要素はない。度数14度も適度だし、密度感、ボリュームを楽しみながらも飲み進めることができます。

二杯目を飲み進めていますが、どこかCCRランチャと通じるもの‥いや、フェルシナらしさかもしれませんが、酒質は非常に真面目。甘さに逃げない、構成感ヒシヒシ系。これって、昔はフランコ・ベルナベイのスタイルだと思ってたんですが、いや、それを継承してるのかもしれません。非常に構成感がしっかりしてて、タンニンがあること‥の有り難ささえ思います。

二日目もザルトのユニバーサル型です。よく開いていますし、香りにリゼルヴァらしさがありますね。実は、キャンティ・コッリセネージ2022年との同時試飲ですので、同じワインではありませんが、2年のビンテージの違いは感じますよ。バルサミコ系の香りと、少し高めのアルコールを感じつつ、飲み口のすべらかさは特筆もの。初日の方が重く感じるかも?なぐらいの馴染み、まとまりでとても飲みやすい。フェルシナらしさは、バランスであり構成感‥リゼルヴァにもなるとミネラルも馴染んでおり、全体的な要素が渾然一体とスクっとそそり立つ感じ。崩れず、ユルまず、甘さに逃げないのがフェルシナらしい。

CCRになると溶け込んだ樽由来の苦味があるんですね。苦味というよりもローストした感じ。でも、派手じゃないし、ヴァニラは伴わない。遠くでコーヒー豆の焙煎してるのがふわっと香る(苦味として)感じ。この苦味も複雑さのひとつだし、余韻の長さにも寄与する。

三日目もザルトのユニバーサル型です。リゼルヴァらしい軽い酸化熟成のニュアンスと、14度のアルコール由来の風味もありますが、支配的ではない。渋味や酸味にヴァルサミコっぽさがあり、若さではない落ち着いた果実の香味がありますね。よりシルキーな飲み口で、とてもきめ細やか。旨甘味を推すタイプではありませんが、確かに旨味や甘味はありながらも、そこに深さという2Dから3Dな要素が加わるのがリゼルヴァ。密度感もあるし、エキスィ。でも無理なく飲みやすい。ワイン単体でもいいのですが、少し癖のあるチーズに肴にするのも一考。もちろん、いわゆるトスカーナらしいお料理との相性はよろしくて。どろどろしてないホルモンのトマト煮込み。牛カツにもあっさりめのデミグラスソースか、ウスターソースがいいかもしれません。とんかつソースではなく。

今回は、キャンティ・コッリセネージと同時に毒味しているのですが(価格的にその間にスタンダードなCCも毒味します。)、いずれもトスカーナのキャンティを名乗るサンジョヴェーゼで間違いありませんが、価格差はあれど、それがヒエラルキーではないというか、やはりTPOに応じてを実感しますね。どっちも旨いんだなあ。リゼルヴァの方がより熟成を感じ(まだまだ古酒的ではないが)、密度感、深さがありますね。それにしてもフェルシナはブレないなあ。ビンテージのブレも、ひと昔、いや、ふた昔前からもフェルシナはフェルシナなんだな。

TOPに戻る TOPに戻る

イタリアワイン通販 nishino yoshitaka +plus


大きな地図で見る
[運営] 株式会社ニシノ酒店会社概要詳細
[住所] 544-0032 大阪府大阪市生野区中川西2-12-4
[電話] 06-6731-7406(実店舗専用)
[電話] 090-1899-4351(ネットショップ専用)
 こちらに掲載の商品に関しましては、上記携帯電話までお問い合わせ下さい。
[URL] http://www.nishino-yoshitaka.com/
[MAIL]nishino@nishino-yoshitaka.com
[MAIL]ypsilon@bk2.so-net.ne.jp
365日24時間ご注文受付。平均24時間(最長48時間)以内に正式な受注確認メールを配信いたします。毎週月曜日は定休日となっております。日曜の夕方から月曜日にご注文、お問い合わせの場合は、火曜日以降のご連絡となります。
お買い物全般に関することで何か疑問がございましたら、まずは[総合案内所]をご確認下さいませ。様々なご質問に対する回答を掲載しております。
会社概要プライバシーポリシー特定商取引法送料決済方法サイトマップお問い合わせ

TOPに戻る TOPに戻る

Members:にしの組

ログイン ログイン
ご購入時に会員登録された場合、登録したメールアドレスとパスワードにてログインが可能です。(パスワードをお忘れのお客様→パスワード再設定
はじめてのお客様は 新規会員登録をお薦めいたします。会員登録いただきますとログインが可能となり、会員限定商品の購入が可能となります。

Profile:にしのよしたか

にしのよしたか
西野 嘉高(1970年4月22日:A型)
イタリアワインに関することは、お気軽にお問い合わせ下さいませ。
ライン
campany 株式会社ニシノ酒店
(会社概要・実店舗所在地地図)
campany イベントスケジュール
定休日・臨時休業日・西野嘉高のスケジュールや、ワイン会などのイベントスケジュールの確認はこちら。
faq サイトマップ
メール お問い合わせ
モバイル 090-1899-4351(西野嘉高直通)
カフェ "極主観的イタリアワインブログ"(新ブログ)
"Buona Scelta!"(旧ブログ)

Cart:お買い物かご確認

カート お買い物かご確認

Category:商品一覧

TOPに戻る TOPに戻る

新着イタリアワイン情報

FAQ:総合案内所

faq お買い物全般に関するご利用ガイド

送料や決済方法の他、お買い物に関する情報、よくある質問に対する回答をまとめました。何か疑問に思ったら、まずはこちらをご覧下さい。
ライン
caution ワインをお求めのお客様への情報

ワインをお求めのお客様に、ワインならではの品質管理などの情報などをまとめました。ワインをご購入のお客様はご一読下さいませ。
ライン
会社概要 特定商取引法に基づく表記:返品
会社概要 プライバシーポリシー
モバイル 携帯電話からもご注文可能です。
qrコード
カメラ メディア掲載履歴

株式会社ニシノ酒店がメディアに紹介された掲載履歴をご紹介。取材依頼なメディア様もご一読下さいね。

イタリアワイン啓蒙活動

カメラ イタリアワイン会履歴

不定期ながらイタリアワインの啓蒙活動を兼ねたワイン会を開催しております。ワイン会の参加者募集はメルマガにてご案内しております。
ライン
ペン イタリアワイン教室|Vino Labo

比較試飲(人体実験)を通して、イタリアワインをより深く経験するワイン教室です。実験教室の被験者募集はメルマガにてご案内しております。
ライン
用語集 イタリアワイン用語辞典

イタリアワインを飲んで感じたことを表現・比喩するための、"使わないかもしれない" "使わなくてもいい"独断と偏見に満ち溢れた極主観的用語辞典です。
ライン
リンク イタリアワイン数珠繋ぎ

イタリアワイン情報サイトや、お客様のブログと繋がるリンク集です。

その他..

フィード RSS フィード ATOM


TOPに戻る TOPに戻る