Passorosso 2018 Passopisciaro

シチリア州の赤 > Passopisciaro (Trinoro)

アンドレア・フランケッティ

更新履歴 2021/04/04
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パッソ・ロッソ 2018 パッソピッシャーロ
《イタリア/エトナ/赤/ネレッロマスカレーゼ/フルボディ》

これまでパッソピッシャーロのクリュ名を名乗らないスタンダードかつ、クリュ混醸モノはその名も「パッソピッシャーロ」を名乗ってきました(2001年が初ビンテージ)。カターニャ県の村名ともなる「パッソピッシャーロ」は生産者名としては許可されているようですが、商品名としては認められなくなったことから2013年から「パッソ・ロッソ」に改名となりました。白のグアルディオーラも「パッソ・ビアンコ」に2014年より改名となります。

2014年からこれまでの"IGT"ではなく"Etna Rosso DOC"を名乗ることになります。フランケッティは、エトナでワインを生産している以上、エトナ・ロッソ(DOC)を名乗るワインをリリースすることに抵抗はなかったようです。そもそもトスカーナなサルテアーノの場合は"IGT"を名乗るしかないわけですしね。しかし、これまで所有する畑の中でエトナ・ロッソDOCに認定されている畑からのみのブドウで醸すとなると生産本数が限られてしまうことからIGTを名乗っていたようです。

エトナ・ロッソDOCには、標高に関する規定があり標高800m以下の畑と定められているという話もありますが、テクニカル情報では最高1,100mの畑からのブドウを混醸しながらもそれを名乗るのですから、それは最高標高であり、グアルディオーラは800mから1,100mとなりますのが下部の畑かもしれませんし、そこらへんの情報の精査に関してあまり気にしすぎても‥とも思えるようになりました(それがイタリアだ)。IGTを名乗るコントラーダシリーズとは別の、エトナらしい様々な標高から収穫されるネレッロマスカレーゼの表現としてのエトナ・ロッソは、混醸がゆえの利点もあります。しかも、コントラーダシリーズと比較して安価に入手できるのは嬉しいですよね。

この2018年は、海抜550mから1,100mのエトナ火山の北斜面に位置し、その内『エトナ・ロッソDOC』に認定されている範囲内(海抜500mから800m)のブドウ畑から収穫されたネレッロ・マスカレーゼが使用されます。その平均樹齢は80年から110年と、クリュ名は名乗りませんが決して若樹から造られるわけではありません。エトナ火山らしい火山岩、火山砂からなる土壌となります。ブドウ栽培に肥料、堆肥は使用せず、畑の手入れにはプロポリスやグレープフルーツの種などからの抽出液を使用し、2018年の10月16日から24日にかけて収穫されました。

収穫したブドウは除梗後、28度以下に温度管理された13,000リットルのステンレスタンクで約15日間の醸しとアルコール発酵の後、24時間休ませてから20hlから50hlのオーク樽でマロラクティック発酵が行われます。樽熟成は大樽で18ヶ月とのこと。2020年6月の下弦の月に瓶詰め。生産本数は2017年の60,000本、2016年の47,000本、2015年の42,000本、2014年の35.800本でしたが、この2018年は35,000本とのこと。ガンベロロッソでトレビッキエリを獲得しています。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

2013年から「Passorosso」を、そして格付も「IGT」から「ETNA ROSSO DOC」に変更になっていますが、DOCが付いた程度だとパッと見はわかりませんね。全体的にお馴染みのデザインとなります。コルクはなかなかのの質の4.5cm、今年のグラスはザルトのボルドー型です。012年は15.5度、2013年は14度、2014年は15度、2015年は13.5度、2016年は14度、2017年は14,5度からの、この2018年は13度と、アベレージよりも低いアルコール度数となります。色調は、いつものリンゴ飴っぽさもありますが、とてもクリアな赤がいいですね。香りはお馴染みのイチゴヤンディ、リンゴ飴、チェリーの果実香があり、閉じ感のない開き具合。まだ火山性土壌が前ではありませんが、黒いミネラルの風味にエトナを感じますね。輸入元からの資料は少しネガティブですし、アルコール度数も低めなので、どうかなあ?と思ってたのですが、ぜんぜん違和感ありませんね。

まずは口に含んでみましょう。塩味をまとったイチゴとチェリー、含み香にエトナらしいスモーキーさがあります。おだやかな果実味と、まろやかなミネラル、酸も乗ってて果実味に溶け込んでいます。鉱物的な香りは控えめで、チェリーやイチゴを主体とする果実の香味が主体。酸味に近い部分にスパイスの遊び心。心地よい渋味がありますね。2017年同様に現時点でオリエンタルな風味はそう感じさせません。2017年の14,5度と比較すると1,5度も低い度数ですが、アルコール感にも違和感はありませんね。もちろん、低ければ低いほど飲みやすさはありますので、すんなりと飲み込めます。では、アルコールによるボリュームに不足感を感じるか?というと、そうでもない。基本的にアルコールはボディや甘味など味わいを左右する重要なファクターですが、これをアベレージに持っていくのはヒトノチカラかそれとも‥。苦労したであろうビンテージですが、これだけ生産本数を絞ったということは、かなり選果も厳しかったに違いなく、その結果がアベレージなんですよね。こう書くとなんですが、普通に(=いつもどおり)旨いですね。

基本的に果実の香味が主体ですが、樽熟成による樽の風味はある。ぜんぜん派手じゃないですし、ヴァニラ香がするわけでもあありませんが。樽熟成の樽の風味も複雑さのひとつ。単一品種ですが、他の土着単一品種達と同じ複雑さの表現であり、アプローチで大丈夫です。

二杯目はさらに開いてますね。甘味と旨味も出てきてひとまわり膨よかに感じます。おいしいやん。ちっともネガティブさは感じないわ。13度でボリュームが不足するかと思いきや、ちゃんと密度も広がりもあってとてもおいしい。

なんでボルドー型なん?と思われるかもしれませんが、ザルトのボルドー型は、ひと昔流行った(怒られるぞ)リーデルのエクストリームのブルゴーニュ型ぐらいのイメージです(語弊だらけ)。このシェイプモロモロ、あまりグラスメーカーが決めた産地や品種に縛られる必要はないんですよ。アルコール度数とか、品種特性、しっかり理解できていれば、似合うグラスに近付けます。ザルトはユニバーサルも多用していますが、このボルドー型もリーデルのヴィノムのブルゴーニュ型のノリで使えますよ。うん、グラスの中でむくむくと良くなります。

あ、三杯目注いじゃった‥。まあいい。しっかり香味が開いてますが飲みやすいのはやっぱり13度というアルコール度数も関係してくる。でも、昨年も14,5度でも飲みやすいって書いてるから俺も信用ならん(おい)。うーん、樽は効果的かつ控えめ。ネレッロ・マスカレーゼの品種特性と、エトナの産地特性の表現が洗練されてるし、「あ、これこれ」とパッソピッシャーロらしさもあるし、エトナらしさもあるし、外さない。

そしてまとまってくる。抜栓してから2時間ちょい、三杯目(三注目←注ぐという行為が酸化、まろやかさに影響しますからね)。どんどん旨くまとまる。

エトナのビンテージ云々はあまり気にすることはないのが持論。そもそも最高と言われた2014年もいつも通りに美味しいワインであっていい意味で特別すごいビンテージの実感がなかった。この2018年もネガティブな情報はあるkが、いい意味で特別すごく悪いビンテージの実感はまったくない。

二日目もザルトのボルドー型(初日に飲みすぎた)。イチゴとイチゴキャンディ、バラやスミレの香りもあるんですよねえ。飲み口も初日の二杯目、三杯目からの続編でありますが、まろやかさの中に旨味と、酸味がクッキリとして、より立体的に浮き上がります。まったく軽くはないし、密度感も十分。13度でもおいしいし、13度の飲みやすさがありますね。木イチゴや、フランボワーズ、スモモのような酸味のある果実がいいですね。ヌケ感はまったくなし‥。いつものパッソピッシャーロとしておいしいですね。

三日目もザルトのボルドー型(ラスト一杯)。三日目もイチゴ主体のフルーツ香がいいですね。このイチゴの香りもピノ・ノワールに例えられる所以ではないかと思います。グン旨味が深くなってきましたね。予想以上に口の中を満たすし、広がります。ボディ感も初日よりも増しており飲み応えもありますね。ほんと、ビンテージの情報や、アルコール度数の(アベレージよりも)低さにちょっとネガティブになりがちでしたが、さすがトレビッキエリ(ゴマスリスリ)!なだけのことはある。この2018年も例年通り変わりないおいしさですね。


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