Barolo Castelletto 1997 Mauro Veglio
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バローロ カステッレット 1997 マウロ・ヴェリオ
《イタリア/ピエモンテ/赤/ネッビオーロ/フルボディ》
それまでは収穫した葡萄を仲買人を通して、著名で規模の大きな生産者に卸していましたが、転機は1992年に訪れます。エリオ・アルターレ氏の助言により自社瓶詰を始めました。量よりも質‥葡萄の収量を減らしより質の高い葡萄のみでのワイン造りが始まりました。当時のバローロ・ボーイズ共通の手法でもあったロータリーファーメンターの導入で、短期間でのマセラシオンを可能とし、バリックで熟成させる手法となります。そう、このマウロ・ヴェリオも当時はマルク・デ・グラツィア・セレクションの生産者のひとりで、いわゆるバローロ・ボーイズと呼ばれていた生産者‥現在でもリンシエメ協会に属しており、リンシエメも醸しています。
本拠地のラ・モッラ村とモンフォルテ・ダルバ村に合計約12haの畑を所有しており、その半数はバローロDOCGを醸しています。畑は化学肥料や殺虫剤は使わず、発酵に必要な酵母も市販のものではなく天然酵母を使い、瓶詰時にも清澄剤は使わず濾過も施しません。現在は「アルボリーナ」「ロッケ」「ガッテーラ」のクリュをラ・モッラ村に‥「カステッレット」のクリュはモンフォルテ・ダルバ村に所有しており、マウロの妻であるダニエーラの両親から譲り受けたクリュとなります。ランゲ・ネッビオーロも醸していますが、それらは各畑の共通セカンドとなり、それぞれのクリュバローロには樹齢の高い樹からの葡萄のみを使用しています。
モンフォルテ・ダルバ村にある妻、ダニエーラの両親から譲り受けたクリュだそうです。ピエモンテの畑を見るなら‥「A Wine of the Langhe」ですね。モンフォルテ・ダルバの項に、このカステッレットという名の畑が特記はされておりません‥そんな時はググるわけですね‥^^; もちろんグーグルにクリュ名など出てきませんが、ロカリタ・カステッレットという通りが出てきますので、きっとそのあたり‥モンフォルテ・ダルバのチェントロからすぐ北あたりに位置する畑のようです。南と南東向きに1.5ha。平均標高は300mの地点で2/3は1967年に植樹(一部は1994年に再植)されたネッビオーロが育ちます。haあたり5000本の株密度で、5トンの収量となります。収穫された葡萄は、温度管理されたロータリーファーメンターで約4日間という短い醸しの後スチール製のタンクで約20日間のアルコール発酵、新樽比率50%、約20度に管理されたフレンチオークのバリック内で二ヶ月に渡るマロラクティック発酵の後、トータルで24ヶ月樽熟成されます。その後、ステンレスタンクに移され数ヶ月の追熟成が施され無濾過で瓶詰めされます。
ワインスペクテイター誌は91点、ワイン・アドヴォケイト誌も91点の評価で、ロバート・パーカー曰く「暗いルビー色から紫色した1997 年のカステッレットは最良のワイン。素晴らしく甘くて、重厚で、フルボディの口当たりがあり、高いレベルのグリセリンと傑出した純粋さを備え、コクのある甘い、ずんぐりしたフィニッシュを伴う」と、アルボリーナよりも1ポイント高く評価しています。ずんぐりとしたフィニッシュとやらをぜひ経験してみて下さいね。
生産者、クリュ、年号…そして品質を考えてもこの価格はかなり安いと思いますよ!!
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ラベルデザインは文字主体でとてもシンプルながら赤枠と、赤文字が特徴的かな。キャップシールの金色と、Castellettoのクリュ名は金色で統一されています。表ラベル表記のアルコール度数は14.5度。長らくセラーで休ませていたボトルで(立て置き)、底に澱の塊も見受けられますのでしずかにブルゴーニュ型グラスに注ぎます。なおコルクは良質の5.5cmでお尻はしっかりと紫に染まっています。熟成といよりはネッビオーロの特徴としてのオレンジがかった血のような赤はどんどんと暗く深い色調となりますが、底部はかろうじて透ける感じ。グラス内壁を垂れる脚はすでにゆたーりで、相応のアルコール度数や凝縮度が伺えます。香りはしっかりと熟したブルーベリーや、中井貴一的なミキプルーンの香り甘味を感じさせますね。干し草や青っぽさではないハーブ、ユーカリ系の香りが一層果実香を引き立て複雑。熟成したニュアンスはほとんどありませんが、現行と比較すればほぼ10年の差はあるかと思いますが、リキュールちっくなアルコールや甘味を感じ、果実香はしっかりと開いて感じます。
口に含みますと、決して過剰な樽、エキス、濃縮‥そしてアルコールは皆無ですし、まだ熟成のニュアンスはほとんど感じられませんが、まるで二日目か三日目的な馴染み、まとまり‥角の取れ様は軽快で、グラスからの香りですとかなりモダン系と感じながらも、飲んでみれば、よく熟した果実味はあれど、どこかしなやかでエレガントなのが嬉しい。戻り香に、甘味ある葉巻、やや煮出した紅茶葉、幾層にも重なるバームク−ヘン的な複雑さ。酸味は意識させることなく溶け込み(もちろん、不足感などない)同じく溶け込んだ渋味が香りと同調してとても美味。
抜栓したて、一杯目から‥落ち着いた旨味をしっぽりと感じさせてくれますね。ボーイズに属していた生産者ですし、決して古典でもクラッシクでもありませんが、どこか過剰ではない大人のエレガンスを感じさせます。酸味に見え隠れする柑橘にリンクする紅茶葉。
まぁ確かにパーカー氏の言うとおりの重厚で(←とくに香り)、素晴らしい甘味もある。グリセリンも感じるし、確かに純粋さをも備えるコクのある甘味‥ずんぐりとしたフィニッシュ‥って何だ?ずんぐり‥も、むっくり‥も、わからんな‥笑。フィニッシュは前半のボリュームや甘さと対照的に、ほろほろ‥っと繊細に‥そう線香花火の最後のようなエレガントさで可憐だと私は感じます。
おっと二杯目は103%という微妙な大きさ。香味が閉じていない≒開いておりますし、酸味、渋味の角も取れ、バランスも良好ですので今飲み頃のひとつ‥な美味しさですが、まだまだ熟成ポテンシャルもひしひしと感じますね。
二日目はグラスのヴィノムのボルドー型に変えてみます(ブルゴーニュ型に問題があったわけではない)。うん、最初のグラスから放たれる香りは、ほんと黒糖蜜のかかったプルーンの様で、モダンな印象‥それが熟成してきているので、養命酒的な香りに、甘味と苦味のある紅茶葉が混じる感じね。口に含むと、まったく甘ったるい印象はないんですよ。ボルドーグラスがより濃密に感じさせる‥うん、あるかもしれません。ブルゴーニュ型だと、もう少しエレガントかもしれませんね。二日目だからと言ってなんら、酸化するわけでもない力強さもあり、もちろんまとまり感もあってとても素敵な状態。グラスの違いも楽しいよねぇ(満喫中)。
三日目はオヴァチュアです。ようやく甘味あるヴァルサミコの香りが、ああ、古酒って感じかなぁ(いい意味で酸化香)と感じますが、まだまだ甘味ある果実の香味も持続しています。グラスはもう一回り大きい方がいいかもね。それは三日目でもヘタった感じがない証拠でもありますが、香味としては、初日と二日目がオヌヌメですね。とても複雑な香味は心底楽しめます。
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