Piere Sauvignon 2023 Vie di Romans

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ヴィエ・ディ・ロマンス

更新履歴 2025/06/04
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6,180円(税込)

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ピエーレ・ソーヴィニョン 2023 ヴィエ・ディ・ロマンス
《イタリア/フリウリ/白/ソーヴィニョンブラン/辛口》

フリウリ州‥スロヴェニアとの国境沿いの街、ゴリツィアの西に位置するマリアーノ・デル・フリウリ地区はイソンツォDOCエリアとなります。祖父の代から100年もの間、ガッロファミリーの手によって守られたその土地は、水はけのよい平らな土地で、海と山の両方から吹く風に恵まれるミクロクリマを持つテロワール。

17歳で家業を継いだ現オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏は、同地区のみならずイタリアの生産者が一目置き、イタリア最高の白ワインの生産者として最も尊敬され信頼される‥「北の巨人」と形容される人物です。ジャンフランコが三代目‥次は息子さんが四代目となるそうです。

創立以来「ガッロ」と名乗っていたものの、カリフォルニアの大規模なワイン生産者である「(EJ)ガッロ」との商標権の兼ね合いで1986年に名称の変更を余儀なくされたそうで、現在の「ローマ人の道」という意味のヴィエ・ディ・ロマンスになったそうです。

彼の考えるテロワールとは「人間、土地、気候、ブドウ品種」であり、その中でも最も重要なのは「人間」であるとのこと。また「テロワールに最も適したブドウを栽培すること」「凝縮したブドウを作ること」「完熟期を迎えたブドウを最高のタイミングで収穫すること」な、当たり前のことを当たり前に‥に向かって邁進する生産者。

流行の醸造法や、市場に流されることなく、彼がその地で得た知識、経験を元に毎年生み出されるワイン達。何度かご一緒させて頂きましたが、本当に偉大さを感じる人物ですね。そこには包容力もあるわけですが、自身の目標や探求へのストイックさをヒシヒシと感じます。とても几帳面でブレない‥見習いたいものですね。

2009年からの樽発酵やマロラクティック発酵の廃止、リースリングレナーノ単一のプリン・フリートや、メルロからなるロゼのチャントンスの生産終了もあり、転換期にあると言え、それまでのスタイルとの差異は少なからず感じて当然ですが、思想としては進化をたどっているはずなんですよね。

イソンツォDOCエリアは北緯45度から46度、日本でいうと最北端である稚内あたりとなります。この地区は平地で海抜も30m前後ながら「北」であることや、大陸性気候と地中海性気候の両方を併せ持つこの地区だからこその要因も多数でそのひとつにロシアから吹き付ける冷たく乾いた風"ボーラ"が平地ながら滞留を興さずに冷涼な気候を保っています。

イソンツォ川の南部は粘土質や石灰質が多い土壌で、畑での仕事量は半端ない。グリーンハーヴェストは二度行い、一本の樹から収穫されるブドウは600g、一本のワインを造るに1000gのブドウが必要と言われているので、そのためには二本の樹から収穫したブドウを使うことになりますね。

また徹底的に酸化を防ぐ醸造も彼ならでは。除梗の段階から極力酸化を防ぎ、発酵が始まるまではドライアイスの粒を混ぜることで酸素を寄せ付けません。またタンクには窒素を充填することで酸化を防ぐ徹底ぶる。酸化を防ぎきった果汁は、ブドウの粒の中味と同じ色、香り、味を持つそうです。

 2023年のビンテージ情報

 2023年は気候の変動が激しく、ブドウ栽培にとって非常に困難な年となりま
 した。冬の終わりは温暖で、萌芽が早まりましたが、水不足により成長が不
 規則となり4月上旬には遅霜が発生、成長が遅れました。7月には頻繁な降雨
 と激しい雹害が発生し、特にチャンパニスの畑は収穫量の50%が損傷、シャル
 ドネは理想的な成熟に達せず、単一畑のワインの生産は見送られました。一
 方、8月後半から10月中旬は好天が続き、ブドウの成熟が進みました。収穫の
 ピークは9月第二週で、最初にピノ・グリージョ、続いてソーヴィニョン・ブ
 ランが収穫されました。成熟が遅れ、リンゴ酸の含有量が例年より高くなり
 ました。糖度の濃縮は控えめで酸度は前年同程度、PH値は低めであり、これ
 はカリウムとの相互作用による有機酸の塩化が少なかったためと考えられま
 す。天候に対応するため、防除処置を強化し、持続可能な栽培方法を採用し
 ました。

ソーヴィニョン・ブランのステンレス仕上げがこのピエーレとなりますが樽熟成されるヴィエリスとの違いは醸造方法のみならず、畑の土壌の違い=ソーヴィニョン・ブランのクローンの違いとなります。ピエーレとなるソーヴィニョンブランは、イタリアのクローンで粒が大きく房が小さい"R3"と呼ばれるタイプ。粒が大きいので果汁に富み、香り豊かで酸もしっかりしたもの。ヴィエリスで栽培されているのはフランスのクローンで粒も房も小さいタイプ。粒が小さいということは、果汁に対する皮の比率が大きくなり皮からの香味成分が豊富でパワフルでボリュームがありそれを熟成させるワインに仕上げるには樽が必要とのこと。

「ピエーレ」は「石」という意味で、砂利や小石を含む、赤味がかった肥沃な泥粘土質土壌で海抜33mに位置します。2023年は9月の15日と16日に手摘みでの収穫。ステンレスタンクで約8度から9度でのコールドマセラシオンの後、16度から19度に温度管理されたステンレスタンクで18日間のアルコール発酵。マロラクティック発酵は行われません。澱と接触させたまま約8ヶ月間ステンレスタンクにて熟成され、2024年の5月21日から24日に瓶詰め。10ヶ月以上の瓶熟成を経てリリースされます。

アルコール度数は、2007年は15.06度、2008年は14.8度、2009年は14.84%、2010年は13.82度、2011年は15.24度、2012年は15.27度、2013年は14.91度、2014年は13.08度、2015年は13.90度、2016年は14,76度、2017年は14.5度、2018年は15度、2019年は14,19度、2020年は14,52度、2021年は14,76度、2022年は14,76度、2023年は13,88度となります。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

お馴染みのラベルデザイン。コルクは良質の5cmですが、昔のコルクはもっと良かった印象。冷蔵庫キンキン温度、グラスはザルトのボルドー型(ブルゴーニュ使い)、表記のアルコール度数は14度ですが、公式には13,88度となります。2022年よりも1度弱低い度数となりますね。若さでもあり品種特性でもあるような黄緑色が射すレモンイエロー。グラスからの香りは思ったよりも重く深い。ソーヴニョンは揮発的な香りの開き方をするものですが、さわたかなハーブ香や柑橘の香りが、クリアな液体の底に沈み、そこから滲み出るような開き方。もちろん、これは温度や時間経過で変化すると思いますけどね。熟したグレープフルーツ、ササクレテナイ酸味の果実香はピエーレらしさ。というか、ヴィエ・ディ・ロマンスらいさかな。酸味に角が取れてる、または、酸味がまろやか‥とも表現できるかもしれません。口に含みますと甘味もありますが、甘味はほどほどに、十分過ぎる旨味にそれに負けない酸味がありますね。なるほど、ササクレナイのは、酸味と旨味の関係のようです。度数は昨年よりは低めですが、ボディ感は相変わらずある。樽のないソリッド感はありますし、酸味とともに、他の2023年にも感じた苦味があるので、シャープさもある。膨大な旨味のキレを良くするために。ひょっとすると、他のワイン同様に、これぐらのアルコール度数だと、ほんのりとした苦味が前に感じるのかもしれませんね。

鼻に抜けるハーブ香、柑橘のシャキっとした酸味、余韻も十分ではないでしょうか。ワイン単体でも楽しめてしまうタイプですが、ジェノヴェーゼソースや、イタパセ+柑橘の絞り汁、白ワインビネガーで赤タマネギのマリネなんかもいいかもしれません。これからの季節だと岩牡蠣ですかね。醤油強くないポン酢でもいいです、柑橘か白ワインビネガーでもいいかもしれませんよ。茹でたての極太のアスパラ、ごめんさい、あたしマヨで‥。パクチー系とも合うと思いますので、レモングラスとともにエスニック料理に合わせてみたいですね。ちなみに、この手のエスック料理はにしの家では頻出するのですが、モトカノが自作する場合もありますが、カルディなどでキットを購入する場合もあります。パクチーはスーパー‥になければ、デパ地下で‥。

2022年を読み返すと、2022年も苦味はあったみたいですね。なるほど。温度が上がってくると旨味が増し、新鮮なオリーブオイルのようなボディ感も出てきます。柑橘の新鮮さだけではないですが、苦味も顕著になってきました。膨大さはヴィエ・ディ・ロマンスの身の上ですが、度数も高くないし、飲み飽きしないですね。

二日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはザルトのボルドー型(ブルゴーニュ使い)。いわゆるソーヴィニョンブランの猫のホニャララ臭は控えめですね。二日目の香味も健全でクリアなソーヴィニョンブランらしいもの。クリアミネラル感もあるし、スパイスと苦味、そして酸味がいい仕事しています。少し温度が上がった方が「らしさ」もっと感じるかもしれません。ので、待機。

少し温度が上がると、ピエーレらしい、やわらかなミネラルの厚み、それに伴うような塩気が前に出てきます。ヴィエ・ディ・ロマンス共通ですが、もっと甘味があるような感覚なんだけど、冷静に味わいとそんなに甘味推しじゃない。どちらかというと旨味があるタイプ。二日目は余韻も伸びがいい。ワイン単体でもおいしいんだけど、食中酒だなあ。うん、温度が上がると旨味系なんだけど、ステドネらしさはいい意味でシンプルでおいしい。度数が低めなので飲みやすさもありますね。ビンテージの個性はもちろんありますが、しっかりとアベレージをキープしていると言えるピエーレです。

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