Carmenere Piu... 2021 Inama
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カルメネーレ・ピゥ... 2021 イナマ
《イタリア/ヴェネト/赤/カルメネーレ85%、メルロ15%/フルボディ》
ジュゼッペ・イナマ氏がソアーヴェ・クラッシコ地区の中央、モンテ・フォスカリーノの上部斜面に位置する最良の畑を購入したのは1950年。以降70年余りが経過しますがコンサルタントに頼ることなく自らの経験や研究、蓄積したノウハウによってソアーヴァの第一人者となりました。
ソアーヴェはイタリアを代表する白ワインでありヴェネトを代表する地酒でもありますが、大量生産品のイメージを持たれるかもしれません。大量生産品には二種類あります。粗悪なものと、上質なもの。上質なものを少量のみ造るよりも上質なものを大量(≒安定)に造るのとでは後者の方が困難を極めます。
ジュゼッペ・イナマが目指すのは‥どちらも。かもしれません。世界市場にも通用するガルガネーガの表現、ソアーヴェの品質向上に寄与してきました。また、ソアーヴェ・クラッシコの土壌は火山性土壌。そこで彼がまず選択したのはソーヴィニョンブランでもあります。また、1990年にはソアヴェから南東にあるコッリ・ベリーチ地区の石灰粘土質の土壌に畑を購入、日照量も多いその土地に適したブドウはカベルネソーヴニョンや、カルメネーレと判断し挑戦し続けています。2010年にはステヴァノの長男マッテオが、2018年にアレッシオ、リカも加わりイナマの大三世代がはじまりました。
このカルメネーレが栽培されるコッリ・ベリーチ地区の畑を購入したのが1990年ですから、まだ赤ワインの生産に関しては歴史は浅いながらも、このカルメネーレが成功していますね。イナマは赤も素晴らしいのです。南米はチリでも栽培されている品種ですが、イタリアならばロンバルディアのカ・デル・ボスコもカルメネーレからなる赤ワインをリリースしています。造り手を魅了する品種なのかもしれません。
イナマの赤は四種類あり、一番スタンダードなカルメネーレ(混醸)がこの「カルメネーレ・ピゥ」。カベルネを主体にカルメネーレを混醸したブラディジズモからは、コッリ・ベリーチDOCを名乗ります。カルメネーレ100%の上級ラインはカルミニウムと、リゼルヴァとなるオラトリオ・ディ・サンロレンツォとなります。
海抜50から250mlの鉄分や粘土、ライムストーンの土壌で栽培されるカルメネーレ。収穫したブドウは除梗し、内側にパドルが付いたステンレスタンクで12時間のアルコール発酵とマセラシオンの後、マロラクティック発酵が施されます。熟成は一年落ちのフランス産のバリック80%、ステンレスタンク20%で約12ヶ月。最後に軽いフィルターをかけた後、澱引きをして瓶詰め。清澄は行われません。
で、カルメネール。諸説ありますが現在ではチリなどでも成功している元々はボルドーを起源とする品種で、カベルネフランと同品種だという話もあります。確かにその個性はカベルネフランにも似ているのですが、カベルネフラン的青さはないんですよね。実際に飲んで頂ければ、カベルネフランにも似てるんだけれども、明らかに個性は違う。そして、南米のそれとの個性が近いのでカルメネーレの特徴はハッキリとしてきたのだと思います。
"Carmenere Piu..."の"Piu"は"もっと"という意味。カルメネーレ単一または混醸の四種類の赤ワインの中で一番軸でありスタンダードなワインだからこそ、カルメネーレを"もっと"飲んで欲しいという期待が込められているのかもしれません。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
やや怒肩のボルドー型瓶。ラベルデザインはイナマらしい世界観。コルクはディアムの4,5cm(5)、グラスはシュピゲラウ・ディフィニッションのユニバーサル型、表記のアルコール度数は13,5度となります。色調はさすがに濃い目ですが、真っ黒というわけではない。うん、カベルネ系、甘いベリー系の香りは決してジャミーではないが、黒蜜というかメープル感が少しありますね。熟成というほどではありませんが、少しビンテージは遅れているような感じのまとまり感と果実香。少しシナモンやクローブのようなスパイスがあり、そこに甘味もありますね。カルメネーレと意識せず、ボルドーブレンドとして飲んでもらっても問題はありません。口に含みますと、軽いヴァニラと、軽いスモークは一年落ちのバリックだからか、程よい樽の利かせ方は派手じゃなくてよろしい。国際品種っぽい品種構成だからこそこの樽の利かせ方が似合う。サンジョヴェーゼや、ネッビオーロには似合わない。こういう樽の風味は、いい意味で万人受けするからいいのよね。イタ専でない方ならなおさら、想像上のボルドーブレンドとして優秀な樽の利かせ方だし、負けず果実の香味もある。逆にもう少しアルコールが高くてもいいのかも?と思わせるが、この13,5度の飲みやすさは適切な度数であると思われ。実は前年の2020年も13,5度でしたね。
アルコール度数的にはシュっとしてるんですが、15%のメルロのふくよかさもあり、ボディ感はある。余韻にフランの独特の甘味あるスパイス、肉団子の甘酢、てりやき系、デミ系も合うような気もしますね。ポークチャップもいい。
二日目もグラスはシュピゲラウ・ディフィニッションのユニバーサル型。うん、厳密にはカベルネフランではありませんが、ほぼほぼカベルネフラン、そしてメルロ混醸のボルドータイプとして捉える方がわかりやすい。フランやメルロに感じられる鉄分、黒飴のような香りはフラン。甘味のあるスパイスがありますね。二日目はなめらかにまとまってますし、度数もあってより飲みやすさを感じますが、ほどよいボディと、粘度があり飲み応えは十分にある。果実の香味はクリアで汚れがない。スパイス感ではタンドリーチキンなんかもアリだし、甘味もあるのでコストコのプルコギ的な味付けのお肉もいいと思います。ワイン単体でも飲めちゃうし、アソートのチーズで色々合わせてみるのも一考。
このワインをボルドーブレンドと比較してもいいのか問題は別として、ボルゲリあたりのそれも高騰してるかと思うと、コスパも十分。程よく果実味にパンチがあり満足感もあります。誰が飲んでも、あらやだおいしいとなることウケアイですよ。
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