Piere Sauvignon 2024 Vie di Romans

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ヴィエ・ディ・ロマンス

更新履歴 2026/07/10
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ピエーレ・ソーヴィニョン 2024 ヴィエ・ディ・ロマンス
《イタリア/フリウリ/白/ソーヴィニョンブラン/辛口》

フリウリ州‥スロヴェニアとの国境沿いの街、ゴリツィアの西に位置するマリアーノ・デル・フリウリ地区はイソンツォDOCエリアとなります。祖父の代から100年もの間、ガッロファミリーの手によって守られたその土地は、水はけのよい平らな土地で、海と山の両方から吹く風に恵まれるミクロクリマを持つテロワール。

17歳で家業を継いだ現オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏は、同地区のみならずイタリアの生産者が一目置き、イタリア最高の白ワインの生産者として最も尊敬され信頼される‥「北の巨人」と形容される人物です。ジャンフランコが三代目‥次は息子さんが四代目となるそうです。

創立以来「ガッロ」と名乗っていたものの、カリフォルニアの大規模なワイン生産者である「(EJ)ガッロ」との商標権の兼ね合いで1986年に名称の変更を余儀なくされたそうで、現在の「ローマ人の道」という意味のヴィエ・ディ・ロマンスになったそうです。

彼の考えるテロワールとは「人間、土地、気候、ブドウ品種」であり、その中でも最も重要なのは「人間」であるとのこと。また「テロワールに最も適したブドウを栽培すること」「凝縮したブドウを作ること」「完熟期を迎えたブドウを最高のタイミングで収穫すること」な、当たり前のことを当たり前に‥に向かって邁進する生産者。

流行の醸造法や、市場に流されることなく、彼がその地で得た知識、経験を元に毎年生み出されるワイン達。何度かご一緒させて頂きましたが、本当に偉大さを感じる人物ですね。そこには包容力もあるわけですが、自身の目標や探求へのストイックさをヒシヒシと感じます。とても几帳面でブレない‥見習いたいものですね。

2009年からの樽発酵やマロラクティック発酵の廃止、リースリングレナーノ単一のプリン・フリートや、メルロからなるロゼのチャントンスの生産終了もあり、転換期にあると言え、それまでのスタイルとの差異は少なからず感じて当然ですが、思想としては進化をたどっているはずなんですよね。

イソンツォDOCエリアは北緯45度から46度、日本でいうと最北端である稚内あたりとなります。この地区は平地で海抜も30m前後ながら「北」であることや、大陸性気候と地中海性気候の両方を併せ持つこの地区だからこその要因も多数でそのひとつにロシアから吹き付ける冷たく乾いた風"ボーラ"が平地ながら滞留を興さずに冷涼な気候を保っています。

イソンツォ川の南部は粘土質や石灰質が多い土壌で、畑での仕事量は半端ない。グリーンハーヴェストは二度行い、一本の樹から収穫されるブドウは600g、一本のワインを造るに1000gのブドウが必要と言われているので、そのためには二本の樹から収穫したブドウを使うことになりますね。

また徹底的に酸化を防ぐ醸造も彼ならでは。除梗の段階から極力酸化を防ぎ、発酵が始まるまではドライアイスの粒を混ぜることで酸素を寄せ付けません。またタンクには窒素を充填することで酸化を防ぐ徹底ぶる。酸化を防ぎきった果汁は、ブドウの粒の中味と同じ色、香り、味を持つそうです。

 ■2024年のビンテージ情報

 2024年は冷涼で湿潤な春と、暑く乾燥した夏が対照的に現れた気候の振れ幅
 の大きな年となりました。春先の豊富な降雨は育成を支える一方で、病害リ
 スクを高め、丁寧な管理が求められました。夏は高湿と水不足により樹にす
 とれすがかかりましたが、精密な灌水により健全なバランスを維持すること
 ができました。成熟は順調に進み、収穫はやや早めに開始。健やかな果実を
 収穫することができ、成熟したアロマと骨格のある美しい酸が特徴の、全体
 として調和とエレガンスに優れたビンテージとなりました。

 ■CMC添加に関しての情報

 2024年ビンテージからCMC(カルボキシメチルセルロース)という食品添加物
 が添加されております。主な効果は酒石酸の結晶である酒石の発生を防ぐこ
 とだそうです。CMCは食品添加物として広く認められており(日本でもね)、
 適切な基準に従って添加されています。元々は、低温でワインに不要な物質
 (主に酒石)を取り除く方法をとっていましたが、この従来の方法では、ワ
 インに必要なアロマ成分も除去されているに感じ、CMCの添加に至ったそうで
 す。

ソーヴィニョン・ブランのステンレス仕上げがこのピエーレとなりますが樽熟成されるヴィエリスとの違いは醸造方法のみならず、畑の土壌の違い=ソーヴィニョン・ブランのクローンの違いとなります。ピエーレとなるソーヴィニョンブランは、イタリアのクローンで粒が大きく房が小さい"R3"と呼ばれるタイプ。粒が大きいので果汁に富み、香り豊かで酸もしっかりしたもの。ヴィエリスで栽培されているのはフランスのクローンで粒も房も小さいタイプ。粒が小さいということは、果汁に対する皮の比率が大きくなり皮からの香味成分が豊富でパワフルでボリュームがありそれを熟成させるワインに仕上げるには樽が必要とのこと。

「ピエーレ」は「石」という意味で、砂利や小石を含む、赤味がかった肥沃な泥粘土質土壌で海抜33mに位置します。畑は11,5haで平均樹齢は22年。2024年は8月の28日と29日、9月の2日と3日に手摘みでの収穫。ステンレスタンクで約8度から9度でのコールドマセラシオンの後、16度から19度に温度管理されたステンレスタンクで18日間のアルコール発酵。マロラクティック発酵は行われません。澱と接触させたまま約8ヶ月間ステンレスタンクにて熟成され、2025年の5月22日から26日に瓶詰め。10ヶ月以上の瓶熟成を経てリリースされます。

アルコール度数は、2007年は15.06度、2008年は14.8度、2009年は14.84%、2010年は13.82度、2011年は15.24度、2012年は15.27度、2013年は14.91度、2014年は13.08度、2015年は13.90度、2016年は14,76度、2017年は14.5度、2018年は15度、2019年は14,19度、2020年は14,52度、2021年は14,76度、2022年は14,76度、2023年は13,88度、2024年は14,46度。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

冷蔵庫キンキン温度、グラスはザルトのユニバーサル型。やや淡く感じていますが、色調はいつも通りかな。度数はバックラベルh14,5度の表記。香り、いいですね。猫のおしっこが上品。個人的にアロマちっく品種が、アロマ全振りだと苦手なのですが、これは程よい。やわらなか柑橘の香りにセージなどのハーブ、白胡椒、黄色の花の香りも上品。すでに単一ながら複雑さを感じさせるのはヴィエ・ディ・ロマンスらしいですが、2024年は押し迫るようなソーヴィニョンのアロマは控えめで(閉じてはないが、温度かも)あたしには飲みやすそう。口に含みますと、ヴィエ・ディ・ロマンス共通のミネラルの輪郭がやわらかい。含み香は柑橘の黄色も混じりますが、苦味と相まってとってもクリーンな緑。度数が2023年よりも1度高いのはまったく気にならず。逆に0,5度低め(14度あたり)と思わせるバランス。香りが強すぎて疲れるパワフルアロマのソーヴィニョンではなく、山菜やハーブを使った献立が欲しくなりますね。とても新鮮で心地よい酸味があり、清涼感がある。これからの季節はこれだけでもいいんだけども‥早生ののエダマメをバジルソースであえて、ペコリーノかパルミジャーノなんてオツマミもいいと思うし、緑の葉野菜や、ナスのオヒタシ、冷たい出汁で。クワトロフォルマッジに、バジルやイタパセ、セージにタイムなど、デパ地下で購入したハーブ類をぶちまけたのも絶対合うと思う。

おお、温度が上がってくると旨味、ボディ感が出てきますね。膨大ではありませんが、飲み応えには寄与します。余韻も長いんですよね。こういうことヴィエ・ディロマンスは外さない。新鮮な(ここ大事)イワシのマリネ、メリネ液にタママギも欲しい。岩牡蠣、レモンだけでもいいし、なんぞハーブも散らしても良い。エスニック料理(パクチー系)というよりは、レモンやハーブを足したくなる感じのお料理がいいかも。うん、飲めるね、2024年は何か突出する要素で迫るのではなく、非常に好バランス。なるほど、2024年のシャルドネ二種を思い返しても‥2024年はバランスの年なのかも。うん、温度がそれなりに上がってもおいしい。2024年のピエーレは温度帯に関してはレンジが広い。

二日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはザルトのユニバーサル型。うん、2025年は猫のおしっこは控えめですね。柑橘+ハーブ主体。やわらかなミネラルと柑橘の果実味が口の中を満たします。ヴィエ・ディ・ロマンスの場合はシャルドネのチャンパニスしかり、このソーヴニョンのピエーレしかり、樽熟成じゃないからというネガティブな要素はない。なんなら樽香がないので、ピュアな果実味をしっかりと感じる。この密度は十分な満足度がありますね。二日目も変わらず余韻が長い。厚みはありますが、キレイに冷えてます。奥底に青リンゴのシャリっとした感じ。ハーブ入りのソーセージをボイルしたもの。ササミの大葉揚げ。うん、大葉でもいいですね。酸味も十分だし、果実に甘味も少し感じますが、しっかりとドライ。やわらかなミネラルにどこかクリーミーさを感じるのは、ヴィエ・ディ・ロマンスの共通項かな。香りだけでなく味の余韻も長い(強い)ですね。複雑さのみならず、これがヴィエ・ディ・ロマンスの満足度に繋がってると思う。


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