Piere Sauvignon 2021 Vie di Romans

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ヴィエ・ディ・ロマンス

チョメチョメ先行案内対象ワイン(VDR2021)

更新履歴 2023/07/02
販売価格

5,980円(税込)

在庫数 SOLD OUT

ピエーレ・ソーヴィニョン 2021 ヴィエ・ディ・ロマンス
《イタリア/フリウリ/白/ソーヴィニョンブラン/辛口》

フリウリ州‥スロヴェニアとの国境沿いの街、ゴリツィアの西に位置するマリアーノ・デル・フリウリ地区はイソンツォDOCエリアとなります。祖父の代から100年もの間、ガッロファミリーの手によって守られたその土地は、水はけのよい平らな土地で、海と山の両方から吹く風に恵まれるミクロクリマを持つテロワール。

17歳で家業を継いだ現オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏は、同地区のみならずイタリアの生産者が一目置き、イタリア最高の白ワインの生産者として最も尊敬され信頼される‥「北の巨人」と形容される人物です。ジャンフランコが三代目‥次は息子さんが四代目となるそうです。

創立以来「ガッロ」と名乗っていたものの、カリフォルニアの大規模なワイン生産者である「(EJ)ガッロ」との商標権の兼ね合いで1986年に名称の変更を余儀なくされたそうで、現在の「ローマ人の道」という意味のヴィエ・ディ・ロマンスになったそうです。

彼の考えるテロワールとは「人間、土地、気候、ブドウ品種」であり、その中でも最も重要なのは「人間」であるとのこと。また「テロワールに最も適したブドウを栽培すること」「凝縮したブドウを作ること」「完熟期を迎えたブドウを最高のタイミングで収穫すること」な、当たり前のことを当たり前に‥に向かって邁進する生産者。

流行の醸造法や、市場に流されることなく、彼がその地で得た知識、経験を元に毎年生み出されるワイン達。何度かご一緒させて頂きましたが、本当に偉大さを感じる人物ですね。そこには包容力もあるわけですが、自身の目標や探求へのストイックさをヒシヒシと感じます。とても几帳面でブレない‥見習いたいものですね。

2009年からの樽発酵やマロラクティック発酵の廃止、リースリングレナーノ単一のプリン・フリートや、メルロからなるロゼのチャントンスの生産終了もあり、転換期にあると言え、それまでのスタイルとの差異は少なからず感じて当然ですが、思想としては進化をたどっているはずなんですよね。

イソンツォDOCエリアは北緯45度から46度、日本でいうと最北端である稚内あたりとなります。この地区は平地で海抜も30m前後ながら「北」であることや、大陸性気候と地中海性気候の両方を併せ持つこの地区だからこその要因も多数でそのひとつにロシアから吹き付ける冷たく乾いた風"ボーラ"が平地ながら滞留を興さずに冷涼な気候を保っています。

イソンツォ川の南部は粘土質や石灰質が多い土壌で、畑での仕事量は半端ない。グリーンハーヴェストは二度行い、一本の樹から収穫されるブドウは600g、一本のワインを造るに1000gのブドウが必要と言われているので、そのためには二本の樹から収穫したブドウを使うことになりますね。

また徹底的に酸化を防ぐ醸造も彼ならでは。除梗の段階から極力酸化を防ぎ、発酵が始まるまではドライアイスの粒を混ぜることで酸素を寄せ付けません。またタンクには窒素を充填することで酸化を防ぐ徹底ぶる。酸化を防ぎきった果汁は、ブドウの粒の中味と同じ色、香り、味を持つそうです。

 2021年のビンテージ情報
 
 1980年代のようなクラシカルなビンテージ。全体的に生育サイクルはゆった
 りで、ブドウにしっかりと酸が残った状態で収穫ができました。ミネラル分
 と糖とのバランスも取れた仕上がりとなっています。厳しい冬の影響で萌芽
 は遅れました。4月上旬に例外的な霜がおり、成育初期段階の新芽を襲いま
 したが、生育サイクルがゆったりだったために被害は限定的でした。非常に
 乾燥した4月の後、5月には多くの降雨があり、広範囲にベト病の被害が出た
 ため、いくつかの畑では手作業で被害を受けた葉や房を除去する必要があり
 ました。6月中旬には天候が回復、特に早熟の品種では、例年よりも10日か
 ら13日ほど開花が遅れました。夏は温暖な日と冷涼な日が交互に訪れ、ブド
 ウが成熟。最終的に降雨量は例年を下回り、その後も好天が続いて平年より
 も遅れながらも9月1日から3日に収穫を迎えました。

 ヴィエ・ディ・ロマンスの熟成樽に関しての追加情報

 西野嘉高もテクニカル情報を書きながら気になっていたのが熟成樽の容量の
 情報なんですね。225Lと228L‥その3Lの違いに何があるのか?輸入元さんか
 ら回答が来ましたので追加情報として記載しておきます。

 樽の製造メーカーによってブルゴーニュタイプである228L容量の樽と、ボル
 ドータイプである225Lの樽のが異なるそうです。元々ヴィエ・ディ・ロマン
 スではブルゴーニュタイプの228Lの樽を使用したいたそうですが、樽メーカ
 ー(ダルジュ、バロン)がブルゴーニュタイプ(228L)の樽の製造を止めて
 しまい、以降はその樽メーカーからボルドータイプ(225L)の樽を購入する
 ことになったので、熟成に使用する樽の容量が複数あるようです。

 なお、現在ヴィエ・ディ・ロマンスのワインの熟成に使用されている樽のメ
 ーカーとタイプは下記の通り。なお、3Lの差はワインに及ぼす影響はないと
 のことです。

 ・タランソ  :ブルゴーニュタイプ
 ・セゲンモロー:ブルゴーニュタイプ
 ・ダルジュ  :ボルドータイプ
 ・バロン   :ボルドータイプ

1981年、1984年、1997年、2002年にhaあたり6000本の株密度で植樹されるピエーレ畑は12,5haの表記となっており、2016年の11.45haよりも畑が少し増えた模様。平均樹齢は19年となっています。ソーヴィニョン・ブランのステンレス仕上げがこのピエーレとなりますが樽熟成されるヴィエリスとの違いは醸造方法のみならず、畑の土壌の違い=ソーヴィニョン・ブランのクローンの違いとなります。ピエーレとなるソーヴィニョンブランは、イタリアのクローンで粒が大きく房が小さい"R3"と呼ばれるタイプ。粒が大きいので果汁に富み、香り豊かで酸もしっかりしたもの。ヴィエリスで栽培されているのはフランスのクローンで粒も房も小さいタイプ。粒が小さいということは、果汁に対する皮の比率が大きくなり皮からの香味成分が豊富でパワフルでボリュームがありそれを熟成させるワインに仕上げるには樽が必要とのこと。

「ピエーレ」は「石」という意味で、砂利や小石を含む、赤味がかった肥沃な泥粘土質土壌で海抜33mに位置します。2021年は9月9日と、13日から14日にかけて手摘みでの収穫。ステンレスタンクで約8度でのコールドマセラシオンの後、16度から19度に温度管理されたステンレスタンクで18日から19日間のアルコール発酵。マロラクティック発酵は行われません。澱と接触させたまま約8ヶ月間ステンレスタンクにて熟成され、2022年の6月14日から15日に瓶詰め。9ヶ月以上の瓶熟成を経てリリースされます。

アルコール度数は、2007年は15.06度、2008年は14.8度、2009年は14.84%、2010年は13.82度、2011年は15.24度、2012年は15.27度、2013年は14.91度、2014年は13.08度、2015年は13.90度、2016年は14,76度、2017年は14.5度、2018年は15度、2019年は14,19度、2020年は14,52度、2021年は14,76度となります。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

お馴染みのヴィエ・ディ・ロマンスのラベルですね。コルクは良質の5cm。冷蔵庫キンキン温度、グラスは、シュピゲラルのディフィニッション、ユニバーサル型です。黄緑がかったクリアなレモンイエロー。ソーヴィニョンらしいハーブ香と、まさにレモンな柑橘の香りに厚みがありますね。柑橘の内側の皮の苦味を連想する香り、白い果肉果汁が溶け込み、白いコショウのスパイス。冷蔵庫キンキン温度ですが、決して閉じ感はありませんよ。ミネラルの風味もあるのですが、果実香が勝っています。口に含みますと、少しプチっと若さを感じますが、ピエーレ=ステンレスと言えども、果実味に厚みがあるのはヴィエ・ディ・ロマンスらしいですね。前半から終盤まで酸味はクッキリとしていてとてもいい。花に抜ける苦味な香り、14度後半の度数を感じさせることはありません。

緑色の豆にパルミジャーノをすりおろしたもの。貝類の白ワイン蒸しに、イタパセなどの緑のハーブ、レモンをギュっと絞り入れて。酸味はクッキリともしてますが、刺々しと感じさせないボディがあるんですよね。酸味を覆うわけではない丸みもある。案外、日本酒的に使えそうな気もしますね。お刺身なんかでも、大葉や茗荷の薬味と合いそうな気がします。温度が上がると、果実味に負けじ劣らず苦味がアップ。この蒸し暑い時期にとっても嬉しい。なお、いわゆる猫のおしっこ系は控えめですが、ソーヴィニョンらしさを損なうものではありません。

二日目も冷蔵庫キンキン、グラスはシュピゲラルのディフィニッション、ユニバーサル型です。ハーブと柑橘の風味は均等なのがいいですね。初日同様に、少し乾いたように感じる苦味な風味が清涼感につながります。とはいえ、飲み口の輪郭はやわらかなんですよね。果実味の密度もしっかりとあります。高い度数ですが、それを感じさせることがないのはやっぱり酸味や苦味かな。ミネラル推しではないのも個人的には好き。余韻は決して強くはありませんが、苦味がゆるやかに引っ張ってくれるタイプですね。これまでとは、ちょっとトーンが違うように感じる部分もありますが、どこかなめらかな部分、でも2021年の樽ドネにも感じた部分なんです。ビンテージの特性かもしれません。

レモングラス、パクチーなエスニック料理。エビやチキン、ちょっと辛いのとかね。ブリやカンパチのお刺身にユズとかスダチとか、オリーブオイルもかけちゃってカルパッチョにしちゃうのもいいと思います。

三日目も冷蔵庫キンキン、グラスはシュピゲラルのディフィニッション、ユニバーサル型です。初日から香味は落ちないですね。味の変化もほぼなく、ある意味で強い酒質なのかもしれません。クリアなミネラルがありますが、どこかやわらかさ、なめらかさがあるのが2021年の特徴かもしれません。

苦味、苦味と書いてますし、確かに苦味がおいしいんですが、ドライという意味での辛味も感じますね。なんだろ、青唐辛子のような(緑系の風味があるからであり、本当にトウガラシを感じているわけではありません)。となると、やっぱりエスニックに辛味のある料理と良さそう、あとグリーンカレーとか。

何度か書いてるかも知れませんが、あまりアロマチックで、香りの強すぎる(芳香剤的)ソーヴィニョンは得意ではありません。グラスワインで1杯飲む分にはいいのですが、1本飲むとなるとしんどいのよね。でも、ヴィエ・ディ・ロマンスのピエーレはイケるんだな。ワイン単体でもイケるし、食事を想像できるスタイル。ここ大事なんですよね。ピエーレも例年通りの安定した高品質。今年も間違いありません。


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