Etna Rosso 2016 Graci
→ Tremilla Yen di Vino Italiano :イタリアワイン三千円
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エトナ・ロッソ 2015 グラーチ
《イタリア/シチリア/赤/ネレッロマスカレーゼ/フルボディ》
元々、実家はシチリアでブドウ栽培農家だったがそれを継がずにミラノの投資銀行で働いていたというアルベルト・グラーチ氏。しかし、エトナを訪れてワイン造りを夢見るようになったのだとか。2004年、祖父の他界を機に実家に戻ったアルベルトはシチリアでは一般的な(語弊あり)質よりも量を重視していた祖父の荘園を売り、エトナに畑を購入します。
エトナは特別な土地。火山性土壌で、豊富な日照がありながらその標高の高さから冷涼。そして、100年を越える樹齢の高いブドウが現存していること。
アルベルト・グラーチの好むワインはバルトロ・マスカレッロや、ジャコモ・コンテルノのバローロだとか。規律の中に厳格さがあり、妖婉さや純粋さがあって野蛮ではない。そんなワインを造りたい。彼が購入した醸造所は100年以上の歴史を持つ建物で、古い大樽や、木製のプレス機もまだ残っています。発酵槽は大き過ぎて使えないので小型のセメントタンクを導入しています。
ステンレスタンクは発酵時に温度が一気に上がるので、温度がゆっくりと上がるセメントタンクの方が酵母の能力を最大限に引き出せるという考え方。
畑は、エトナの北斜面、最も注目されているエリアのひとつである「パッソピッシャーロ地区」にある。2004年に購入した畑は標高660mの「アルクリア」と標高1200mを越えるフランク・コーネリッセンの隣の畑でもある「バルバベッキ」の2つ。以前の畑の所有者がケチだったお陰で一切農薬が使われていなかったとか。剪定は効率的ではなかったが、土壌は痛んでおらずとても良い畑のようです。
アルクリアは25haの敷地の内、ブドウ畑は15haでネレッロ・マスカレーゼが90%、ネレッロ・カプッチョとカタラット、カリカンテが他に植えられている。1200mを越えるバルバベッキに至ってはフィロキセラも到達していない区画で、そのほとんどの樹が自根。あまりにも標高が高いので他にはオリーブとリンゴしか育たないとか。湿気や病原体は少なく、ブドウにまつわる病気はほとんどない。それは農薬を使用する必要もなく、ボルドー液さえ使わずに栽培することが可能ということ。ただ、極度の乾燥による自然発生する山火事が問題になる。
収穫したブドウは、果皮を漬け込んだマセラシオンを12日間行い、発酵はセメントタンクで区画毎、自然酵母のみで行う。発酵後もセメントタンクで熟成させるグラーチの基本のエトナ・ロッソ。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
エトナロッソと同じ意匠。赤は赤色、白は黄色の書体です。下部の黒帯に、白抜きのGRACI、シェパードも健在、コルクはなかなかの質(結構イイ)の4,5cm、グラスはヴィノムXLのピノ型です。表記のアルコール度数14度。グラーチの場合、それほど明るさのある赤ではなく、少し燻んだような暗黒の世界。ながら、先は見透かせる透明度もある。落ち着いた果実香、火山性土壌らしいミネラル香と、少し清々しいハーブの香りをまとうイチゴなど小粒のベリー系の果実香。詰めた果実香もあるし、新鮮さもある。微かにシナモン、黒こしょうを伴う野生のベリー系果実も複雑さに寄与していますね。
口に含みますと、グラスからの香りと同様の果実味、果実香が力むことなく開いて感じます。14度というアルコールもうまくコントロールされているし、うまいことそのボリュームを使った開きもいい。2015年よりも少し豊満、タイトなタンニンを酸味が牽引します。ほのかに香ばしさがあるのは樽というよりも、火山性土壌らしさかもしれません。
そのエトナ・ビアンコ同様にメリハリがあるのがグラーチのいいとことですね。エトナのワインとしての基軸を感じつつも、わかりやすい果実味のおいしさ‥ここ大事ですね。やっぱりワインはブドウからできるもの、フルーツの香味が主軸であって欲しいものです。
時間経過とともに、いいまとまりもありますし、旨味の湧き上がりも早めなのが使いやすいですね。張りがないわけではないですが、硬過ぎない、でも、やわらか過ぎないのは、溶け込んだ酸味やタンニンの恩恵。
イチゴ感もありますが、ラズベリー≒フランボワーズのようにキュンとした酸味もある真っ赤な果実の香味あるベリーが心地よい。
二日目もグラスはヴィノムXLのピノ型です。初日よりも落ち着いた香りは二日目ならでは。鼻孔をくすぐるスパイス、ハーブの香りを伴う果実香も変わらず。イチゴだけじゃないんですよね。チェリー、ベリー系の果実香の温度帯のレンジが広い。口に含みますと、旨味がマシマシですね。輪郭のハリを保ちつつも、旨味がとてもやわらかに感じます。静かながら、充実した密度もとてもしなやかでおいしい。すごく落ち着いた旨味がありますね。決して外交的ではないのかもしれませんが、まったく閉じでもない。グラーチの白は華やかで外交的に感じますが、赤はとても落ち着きがある。とはいえ、内向的でも控えめに感じるわけでもありませんが、料理に寄り添ってくれそうなのが嬉しい。
三日目もグラスはヴィノムXLのピノ型です。三日目のこのアメリカンチェリーの皮と熟した果肉的な香味もいいですね。輪郭からまろやかで、じっとりとした密度があり旨味も出て来ました。しっりと濡れた渋みと溶け込んだ酸味、構成感も十分でユルさがないやわらかさ。ワインとして、エトナ・ロッソとしての完成度は十分。ビアンコと比較するとそう華やかさがあるわけではありませんが、真面目で大人の雰囲気。エトナの特徴もよく捉えられていますが、バランスよくワインとしての完成度の高さがいいですね。
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