Chianti Classico 2020 Poggio Scalette
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キャンティ・クラッシコ 2020 ポッジョ・スカレッテ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョベーゼ/ミディアム》
醸造家として数々の生産者の作品を手掛けているヴィットリオ・フィオーレ氏‥イタリア醸造技術協会理事や、国際醸造家組合執行委員なども勤め、イタリアワイン界の重鎮であり、その功績は計り知れません。1978年、病気がちな妻の体調を気遣い環境のよいトスカーナに移住することを決意。また、これまでの経験と知識、理想を具現化するために自身のワインを造るべく畑を探し始め、ついに1991年、グレーヴェ・イン・キャンティ地区のルッフォリに理想の畑を見つけ出します。
1800年代後半、フィロキセラの害により、イタリアの畑は全滅しますが、その後‥第一次世界大戦後に初めて植えられたサンジョベーゼがあるこの畑を、当時の農夫達が「イル・カルボナイオーネ」と呼んでいたことから名付けられました。
そこに植わるサンジョベーゼは、サンジョベーゼ・ディ・ラモーレと呼ばれるオリジナルのクローンで、樹齢70年を越える古樹が大事に育てられています。キャンティ・クラッシコエリアではありますが、その土壌は石灰やガレストロではなく、砂岩質や、砂質が主体で、水はけの良く、その標高の高さは、日夜の寒暖の差をもたらし、風が吹き込む独特の山肌に広がる畑は、夜9時になっても、葡萄は太陽の光を浴びながらも、涼しく、病気から葡萄を守るミクロクリマとなります。
1968年に生まれたのがヴィットリオの息子であるユーリ・フィオーレ。1992年にブルゴーニュのボーヌ醸造学校
「Beaune Technicien Supereur en Viticolture ed Oenologoe」
にて醸造課程を終了し、1993年から偉大なる父、ヴィットリオと共にポッジョ・スカレッテ働き始めます。そして現在は実質的にユーリが主導し、イル・カルボナイオーネのみならず新しいワインにも挑戦しています。2007年が初ビンテージというカベルネソーヴィニョン、メルロ、カベルネフラン、プチヴェルドを各25%混醸したカッポガットや、かつてはピンキオーリ専売だったメルロ100%のピアントナイア、シャルドネ100%となりリキアーリ。そして2009年からはキャンティ・クラッシコDOCGをリリースしています。
ポッジョ・スカレッテと言えば、サンジョベーゼ・ディ・ラモーレとなりますね。もちろんこのキャンティ・クラッシコも、サンジョヴェーゼ・ディ・ラモーレが100%使用されています。ただし、比較的樹齢の若い区画から‥とのこと。現在、ポッジョ・スカレッテが所有するブドウ畑は22ha‥その内、サンジョヴェーゼは15haとなり、そこからイル・カルボナイオーネとキャンティ・クラッシコのブドウが収穫されますが、その樹齢が80年の区画、40年の区画、10〜20年の区画と分かれており、どの区画のブドウもイル・カルボナイオーネにもキャンティ・クラッシコにもなる可能性を持っていますが、やはりイル・カルボナイオーネになるブドウはたいていが高い樹齢からのブドウとなるそうですが、収穫後、アルコール発酵とマロラクティック発酵が終了する月から12月後半の段階で試飲をして、最終的に振り分けられているそうです。
ポッジョ・スカレッテの畑の規模であれば、年間10万本ほどのワインの生産が可能。ながらこれまではその30%にあたる3万本のみのイル・カルボナイオーネを中心に、あとは極少量のワインばかりで残りの70%はバルクで販売していたわけですが、現在は25%の規模に相当する約2万5千本ほどのキャンティ・クラッシコをリリースしています。とはいえ、残り45%に相当する4万5千本相当は変わらずバルク売りのようですね。
標高350mから550mの西南西の畑は、砂質、砂岩質(水はけに優れた石だらけ)と、少々のガレストロ、泥質の土壌に、コルドーネスペロナートとグイヨで仕立てられた樹齢30年から35年のサンジョヴェーゼは、若い畑はhaあたり7,250本の高い植樹率、古い畑はhaあたり3,000本の植樹率となります。収穫されたサンジョヴェーゼはセメントタンクにて15日から18日間の醸しとアルコール発酵の後、マロラクティック発酵が施され、セメントタンクの中で約9ヶ月の熟成後、40ミクロンという非常に軽いフィルターで濾過された後瓶詰されます。
2020年ビンテージ情報
前年2019年と似たクラッシックなビンテージとなりました。春先の降雨から収穫までの天候経過は造り手を心配させるイレギュラーな問題もなく、暑すぎなず、長いお夏を迎えました。夜の気温は下がり、寒暖差のある理想的なブドウ成熟、6月と9月の降雨は必要量で、水不足のストレスがなく収穫ができました。ワインは2019年よりも色調は濃く、ボディがありアルコール度数も高めで飲み応えがあります。とはいえ、ルッフォリでできるワインはリリース時からやわらかさも持ち合わせますが、理想を言えば、半年ほど熟成させれば、より飲みやすく甘味も感じていただけると思います。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ポッジョ・スカレッテらしいラベルデザインが踏襲されています。この鮮やかな赤がポイント色となるこのCC、いいですねえ。2011年の度数は14度でしたが、2012年から2014年は13度、2015年は13.5度、2016年は生産されず、2017年から2019年までは13度、この2020年は13,5度となります。コルクはまあまあの4,5cm、グラスはザルトのユニバーサル型です。色調はポッジオ・スカレッテらし紫ピンクのエッジのある深く暗い色調。凝縮しつつも鮮度感のあるスミレと、チェリーやプラムの果実香がとてもいいですね。少しアメリカンチェリーの果実香や、皮の風味があり、ギュっと凝縮した果実香がステキ。
口に含みますと輪郭にやわらかさを感じますが、すぐ内側の密度感も十二分。ギュっと詰まった果実味がありますが、相応に不足感のない酸味、渋味もまだ若さがありながらも十分な質で、いますぐおいしい状態。若いからって、躊躇するような要素は皆無ということですね。果実の香味としては、モダン(五篇あり)なわかりやすく、濃密な風味があるのですが、甘味はあれど、まったく派手でもなければ、演出そたような甘味じゃなのがいいんですよ。セメントタンクでの熟成ですので、樽の風味こそありませんが、ステンレスタンクのみのCCよりも十分な凝縮感は、スカレッテのブドウの個性とセメントタンク熟成によるものかもしれません。若さ‥よりも、まとまりも十分。今飲んでとてもおいしいですね。するりんと密度感があります。うん、すでに旨いですね、樽も使ってませんが、曇ったようなスモーキーさもない。じゃあ、ピュアか、ハイ、ピュアですが、それ以上に果実味の密度がしっかりしてるので満足度が高い。
二杯目です。うん、イイ。どこかミネラル、どこか鉄分的な風味があり、少しカブトムシっぽい部分がある(あ、カブトムシを食べた味ではないですよ)。思った以上に好バランスで、2015年に近いかもしれない(好印象)。特定の要素が突出し過ぎて、そこに印象を持っていかれるようなバランスではないとうことですね。こういうのって、試飲会では目立たないんだなあ。腰を据えてちゃんと飲んでみないと。2020年の総評がどうなるかはわかんないけれども、ポッジオ・スカレッテとしてはとてもイイかも?
二日目もシュピゲラウのユニバーサル型です。グンと皮の黒いチェリーの風味がいいですね。やっぱポッジオ・スカレッテのサンジョヴェーゼって(それラモーレの特徴かどうかは別として)黒とか紫の要素を強く感じるんですよね。赤というよりも‥。プラム、ネクタリン、ここら辺ってバラ科なんだったかな。二日目らしいまとまり、旨味も出てきて、若さの角が取れてきましたね。一体感に深さがあり13,5度という適切なアルコールも手伝うボリュームも感じます。いやあ、2020年おいしいですね。今、十分まとまってて飲み頃とも言える。若さゆえの荒さが少ないんですよね。なんか完成度高いですね。もうちょっと若いうちのバタつきがあったように思うし、それはそれで‥という印象だったんだけれども、とてもよいバランス。やっぱりどこか2015年に通じる部分があるんだな。
三日目もシュピゲラウのユニバーサル型です。三日目ならではのまとまり、アセロラ、ラズベリーなどの酸味を感じさせる赤い果実のグミ、なんでかな、樽熟成はさせてないんだけれども、ほんのりと香ばしい香りもある。飲み口がほんと2020年は素晴らしい。輪郭もまろやかとか、なめらか‥というよりも洗練されてますね。例年、若い内はもう少し、荒さもあるし、それはそれで若い内にだけ感じる要素として寛容でしたが、輪郭からしてシュっとしてる。非常にスタイリッシュなキャンティ・クラッシコなんだな、この2020年。バランスもいいし、いい意味で、尖った部分がないまとまり。2020年が弱いという意味ではなく、ポッジオ・スカレッテのCCってもっと若い内はいい意味でやんちゃな力強さがあったのですが、結構まとまってる、しかもスタイリッシュに、端正に、いいバランスしてんだよなあ。価格も100円だけ値上げさせていただきましたが、非常に、非常にコスパ高いですね!
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