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Rozato 2021 Monteraponi

イタリアのロゼワイン

	更新履歴 2023/05/27 販売価格 3,000円(税込) 在庫数 SOLD OUT
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ロザート 2021 モンテラポーニ
《イタリア／トスカーナ／ロゼ／サンジョヴェーゼ／辛口》

キャンティ・クラッシコ地区の数あるコムーネの中でも、比較的標高が高くその繊細でデリケートな酸を持つサンジョヴェーゼを数多く生むのがラッダ・イン・キャンティ。そんなラッダの中心街から約3kmほど南西に位置するモンテラポーニという小高い丘の頂上にアジェンダを構えます。モンテラポーニの畑と熟成庫は998年より存在していたとされ当時の所有者はこの蔵の最高のワイン名前になっているウーゴ男爵でした。3つの塔を囲む四角形に構築された忠誠の町並みを修復・復元した建造物はウーゴ男爵から修道院の手に渡り、現在の所有者であるブラガンディ家が購入したのは1974年とのこと。ラッダらしい高い位置に所有する土地は200haながら、ブドウ畑は標高が420mから560mに位置する10ha、内8haがキャンティ・クラッシコDOCG認定の畑となります。

現当主であるミケーレ・ブラガンディ氏によって2003年からビオロジックに切り替え、自社瓶詰めを開始し、2009年に認定を受けました。砂質や、ガレストロの非常に痩せた土地、森に囲まれたモンテラポーニ特有のミクロクリマを持ちます。仕立てはグイヨが中心で年によって畝の間に様々な植物を植えることで緑肥を行い、土壌を管理しています。2007年からはマストロヤンニ、ボスカレッリ、グラッタマッコなども担当するマウリツィオ・カステッリ氏がエノロゴを勤めています。

醸すキャンティ・クラッシコは三種類。それ以外にもエントリーラインのロッソ（IGT）や、サンジョヴェーゼからなるロゼ、トレッビアーノの白、ヴィン・サントなどを醸造、グラッパやオリーブオイルもありアグリツーリズモも営んでいます。

そんなモンテラポーニのロゼはサンジョヴェーゼ100%。スタンダードなキャンティ・クラッシコになるべくしたモストの抜き取るセニエ方式で醸造されます。抜き取られたモストは、温度管理はせずにバリックの古樽でのアルコール発酵、マロラクティック発酵は行われません。発酵中は週に三度のバトナージュ、セメントタンクでの熟成。下弦の月の時期に重力に従い無青澄、無濾過で瓶詰めされます。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

モンテラポーニ共通のラベルデザインですが、ラベル地が白ではなくほんのりとロゼ色になってるのが洒落てますね。ボルドー型瓶は透明瓶で、底の凹みはほとんどありません。コルクも圧縮コルクの4,5cm（ディアム社製ではない）。冷蔵庫キンキン温度、グラスはシュピゲラウのディフィニッション、ユニバーサル型です。ちなみに表記のアルコール度数は13度となります。

色調はこれまでのモンテラポーニのロゼよりも淡いですね。オレンジがかった淡いサクラ色。艶やかさはありますよ。香りは白桃と、スモモの果汁、スミレは大人しいが、熟したチェリーを薄めたようなニュアンスがある。果皮の風味があり、タンニンを彷彿とするくすぐるタンニンがある。ミネラルの風味は強すぎない。小ぶりのイチゴ、樽の風味はほとんど感じませんね。香りはツンケンした風味はなく、比較的丸い印象。

口に含みますと、ほーう、これまでのモンテラポーニのロゼとは少しスタイルが違うかな。塩味と酸味が溶け込んだミネラル感。果実味にもチェリーやスモモ、イチゴの風味があるのですが、その色合いと同じく、果実味も淡く繊細なもの。香味に複雑さも感じるが、その塩味と酸味、徐々にポジションを前にしそうな渋みなども含めて全体的にキュンとしたスタイル。レンテンナーノのロゼのような赤ワインの代替的ポジションではなく、まさしくロゼらしいロゼ。前回は2019年でもう少し色も濃かったのですが、それが12,5度。こちらは淡いけれども13度ある。度数と色調、果実味は比例しないものだなと実感。

少し温度が上がると色んな要素が明確になってくる。ロゼらしいタンニン、旨味もしっかりありますね。例年よりも（2000年は飲んでないな）全体的に淡い印象なんだけれども、香味は思ったよりもしっかりとしたもの。過剰ではない旨みと、浸透するような酸味があり、香りに果実の甘いヒントはあるが、全体的にドライ。

チェリートマト、ホワイトバルサミコ、おいしいオリーブオイル、あとは緑に野菜やハーブのインサラータを基本に、トマトのブルスケッタもいいだろうし、ヴィネガーを利かせたソースで蒸し鶏や、フリットなんかもいいかもしれない。サーモンよりはサクラマス、赤身のお魚でもやっぱりトマトを添えたいタイプのロゼですね。

予想通りなんだけれども、温度が上がると旨みを感じる。でも、酸味の感じは同じレベルを保っているので、ダレないのがいい。2019年までのスタイルとは違うように感じるね。実は2020年のモンテラポーニのキャンティ・クラッシコもロゼも飲んだんだけど扱っていない。モンテラポーニも一応ナチュール（ビオとかそういうの）なんですが、2020年にはオフフレーバー（臭い）を感じたから扱っていない。つまりナチュールであろうが、臭くなければあたしは大丈夫なんですけどね。この2021年のロゼにそれは微塵も感じていないが、ひょっとすると生産者は、2021年は何かを改めたのではないかと想像する。ひょっとするとセニエの比率も低いかもしれない。若いサンジョヴェーゼを使ってるかもしれない、2020年のことを思えば、この2021年は格段に良い。はあん。温度が上がってもダレないどころか、渋味と香味が増してくる。色に惑わされる必要はない。

冷蔵庫キンキン温度、グラスはシュピゲラウのディフィニッション、ユニバーサル型です。色はやっぱり例年よりも淡いですが、本来ロゼってこんな色ですね。それから瓶底の外周に無濾過の影響か少し黒い（酸化した）モヤりが固まって沈澱したような筋（あくまでも筋程度）が見えますが気にしない気にしない。香りも赤に近いというまでのスミレや、赤い果実の香りではないんですが、サンジョヴェーゼのロゼとしてはなんらケチをつける要素はない。口に含みますとミネラルの輪郭はやわらかで、相応の果実味がありますね。初日から少しだけ増した旨みと、穏やかになりつつある酸味が感じられます。少し温度を上げましょうかね。やはり温度が少し上がる方がいいですね。香味は複雑に感じますし、少し重心低めで穏やか、落ち着いた飲み口。飲みやすさがありますね。ロースハムのサンドイッチなんか片手に飲むのもいいですが、二日目はサーモンやサクラマスのコフィなんかいいように思います。

三日目です。冷蔵庫キンキン温度、グラスはシュピゲラウのディフィニッション、ユニバーサル型です。ロゼだし、三日目まで引っ張る必要はないんですけどね。三日目だからって落ちることはないですね。逆により甘味と旨みが出てきて程よいボディを感じるようになりました。まだヒエヒエなんですが。2019年までとは、色や香味に淡さを感じますが、とても良いロゼですね。モンテラポーニはこうでなくっちゃ。