Barolo Marcenasco Abbazia dell'Annunziata 1970 Renato Ratti

ピエモンテ州の赤 > Barolo

更新履歴 2009/01/20
販売価格

5,980円(税込)

在庫数 SOLD OUT

■ バローロ・マルチェナスコ・アッバツィア・デッラッヌンツィアータ 1970 レナート・ラッティ
《イタリア/ピエモテンテ/赤/ネッビオーロ/フルボディ》

現在は息子のピエトロ・ラッティ氏と、甥のマッシモ・マルティネッリ氏の代になっていますが、今回ご紹介の1970年は、1988年に他界したレナート・ラッティ氏自らが手掛けたビンテージとなります。

ピエモンテ州は、ラ・モッラ地区、アヌンツィアータ修道院のあった土地に畑を持つラッティ。この土地はベネディクト派によって1162年に畑が開かれ、19世紀の法王であるピウス7世にも愛された‥という銘醸ワインを生む歴史ある葡萄園なんですね。

レナート・ラッティ氏は、葡萄生産者としてだけではなく研究者としても名を馳せた人物。バローロの畑名を明記してランク付けをした地図を作成するなど、彼なしでは、バローロのクリュの概念は生まれなかった‥かもしれません。

今回ご紹介のバローロは、1965年が初ビンテージとなる単一畑「マルチェナスコ」の1970年となります。近年ではバリックも使用するようですが、当時のバローロの醸造といえば‥長期の発酵と、大樽による長期の樽熟成が伝統的ですが、レナート・ラッティ氏は、当時としてはモダンな醸造方法を採用していました。温度管理をした発酵は15日程度に止め、2500〜3000リットルという大樽の半分程度の樽で二年‥という伝統的な熟成期間よりも短いものでした。なぜそのような醸造にしたのか‥。伝統的な長い発酵期間は不要なタンニンまでも抽出してしまうことから、発酵は短めに‥必要なだけのタンニン量であれば、3年‥4年‥それ以上の樽熟成期間は必要としない。もちろん樽を小さくすることでその時間をさらに短縮することは、ラ・モッラのネッビオーロらしいエレガントさを追求するための醸造方法だったようで、それが結果、当時はモダンで革新派と捉えられていたかもしれませんね。もちろん、マルチェナスコという単一畑からの優れた葡萄あっての話ですが‥。

さて‥古酒ですので状態報告。ボトルは古い"ALBEISA"刻印のある共通ボトルで、さすがに古さを感じる‥底の凹みも浅い茶色瓶です。液量は1970年を考えると十分な液量で、ボトルによりその量は前後いたしますが、特に問題のあるボトル‥つまり液量が平均値よりも異常に下がっているボトルは、やはりキャップシールの具合からみても液漏れ経歴あり‥と判断し返品いたしました。キャップシールは短めのもので、販売するボトルはすべてキャップシールが問題なく回るボトルとなります。ラベルは出荷時に貼った(もしくは貼り直された)ものだと考えられる綺麗な状態ですが、一部ボトルに剥がれ、捲れ、キズがありますのでご了承下さい。色調は比較的濃く見えますが、細かい澱があるようで、(澱の関係で)濁りがございます。飲まれる際は、最低1週間‥できれば1ヶ月は立てて置いといてね。

なお、今回は36本の入荷。内2本は液量が少なく液漏れ履歴がある‥と判断‥内1本はオーラがない≒死んでるオーラを感じるボトルと判断しまして合計3本返品いたしました。毒味用に1本西野嘉高が飲みましたので、最終的に32本の販売です。状態は問題なしと思いますが(コルクはふわふわだけどね‥)あくまでも古酒ということをご理解の上ご注文下さいませ。
(約40年も経過するワインが36本中3本の不良品なら優れているんですけどね。)




独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味




ラベルは近年貼った(か、貼り直された)モノだと思われますが、きっと当時と同じデザインなのかな‥クラシカルな雰囲気ですね。ボトルは古いALBEISAの共通ボトルで、濃いめの茶色‥底の凹みは浅いです。この頃から共用ボトルがあるのはいいですね。これでリサイクルまで考えられていればベストだったんですが‥。キャップシールは寸足らずな感じですが、キャップシールも当時のものではないでしょうね。

なお、西野嘉高のセラーに搬入されてから約一週間立てて置いてあります。以前にご案内させていただいたモンテグロッソのバルベーラ・ダスティ1974年は、ほとんど澱が舞わない感じでしたが、このバローロは、それなりに舞いましたもんで‥。本来は、もっと澱を沈める方がいいかと思いますが、光にかざしてみた感じ‥イケそう‥と判断いたしました。

キャップシールを剥がし、コルクを抜こうとソムリエナイフを入れたその時っ!!

ふかふかぁ〜^^;

GAJAの同年代のバルバレスコの時も苦労しましたが、確かにスクリューはねじ込めるのですが、ふかふかなコルクなもんで‥そのままひっかけてテコの原理で引き抜こうとしても‥ボロボロと、スクリューの周りにコルクを伴って崩れるのみ。こんな時は‥スクリュー先端や、お箸、細いティースプーンなどで、崩しては掻き出し、崩しては掻き出し‥な作業の繰り返ししかございません。もちろん、被害の少ない内に、細かく崩れたコルクを息などで吹き飛ばし、コルクを液体の中に入れてしまうのも手ですけどね‥。で、実は、同年代のGAJAのバルバレスコで苦戦した際もそうですが、この崩れるコルク片から、むんむんと果実香がするんですよねぇ‥凄くいい香りなんです。最後の方は、コルクが動くかどうか‥をチェックしながら、スクリューを絡ませて‥なんとか綺麗に抜けましたっ!!(えーなんか面倒くさそう‥と思うかもしれませんが、こういう経験は積んでおいた方がいい)

すでに達成感っ!!(←なんでやねん‥)

まぁ、俺と同じ歳なんだが‥俺に似て、まだ頑固なトコがあるのよね。
(↑お前に似て‥ボロボロのふかふかなんだよっ!!)

さて‥グラスですが、モンテグロッソのバルベーラ・ダスティ1974年はオヴァチュア一択でしたが、今回は、ヴィノムのブルゴーニュ型で飲み始めてみますね。

色調は、さすがにオレンジがかってはいるものの、まだルビー色も射す感じですね。十分、色は残っております。そこはやっぱりネッビオーロ‥バローロ‥ということでしょうか。お陰様で、ほとんどコルク片も入ってないようなので、このまま毒味を敢行…熟成香もしますが、大人しめ‥というか、まだ果実香の厚みを感じますね‥まだイケそうな感じです。

枯れたバラの花、湿った葉巻…微かに要素の違うスパイスが入り交じります。香りが絶好調に開いている!!と言える段階ではありません‥まだ眼をこすってる感じかな‥寝ているのを起こしてしまったのかもしれませんね。(二日目が楽しみ♪)古酒になると、あまりスワリングをしたくないのもあり、さらに香りは控えめに感じるのがかもしれません。(あんましクルクル回さないほうがいいと思う)

口に含みますと‥フルボディですねっ!!

おおおお、めちゃくちゃ美味しいやんっ!!

俺‥もとい‥このバローロ‥まだまだイケるっ!!

角は取れていますが、タンニンの量はたっぷり‥味わいには、複雑な紅茶のフレーヴァーを感じますね。紅茶にベリーの果実味‥野いちごの可愛い‥(決してジャミーなジャムじゃない)を、一粒沈ませた感じもあります。飲み干した後に残る渋味も紅茶っぽくて、革‥上質のサドルのようなタッチ。それにしても、継ぎ目なく詰まってるフルボディ‥いいです!!

甘味‥ありますね。でも果実味の甘さは‥ほんのり‥ですね。液体としての甘さ‥例えば‥水の甘さみたいな甘さ‥なんですね。うーん「こじつけ」感がないのがイイね!!

二杯目です。古酒だけではありませんが、二杯目からの方が、味が濃く‥いや、濃くって書いたら違うかもな‥深くなるはずなもんで‥期待。

香りも一杯目よりは、豊富に感じますね。完璧に熟成したネッビオーロの香りですね。あ、ちなみに‥グラスはヴィノムのブルゴーニュ型のまんまですよ。オヴァチュアだと小さいと思います。

舌触りにも厚みを感じますね。

美味しいです‥ほんと美味しい。

俺…美味しいっ!!(←違うやろ‥)

旨味も、旨味が突出する時期を通り過ぎて馴染んでるのよね。口の中に液体を含むのもいいですが‥口先でススるように飲むのもいいですよ。舌先にまろやかな液体としての甘味を感じます。

コルクが抜けにくい理由‥(←急に話が戻る‥)

もちろんコルク全体がふかふかになってるわけですが、ボトルネック内壁と、コルクの密着度が高いわけです。途中でその側面から剥がして抜きやすくしようと試みますが、もちろん(ヒトのチカラで)剥がれはしますが、中心部がふかふか‥と、内壁との密着度が高い‥が重なって中心部からボロボロと崩れるわけですね。結局、コルクが何cmだったのかもわからない状態ですが、きっちりと密閉されていた証拠だな‥この酒質は‥。

三杯目です。ボトル半分超かな‥。もちろん二日目の毒味もいたします。まだまだ、二日目でへこたれるような酒質には思えませんからね。でも三日目まで、普通‥置いとかんやろ‥と思いますので、明日まで残せばいい‥作戦。三杯目ともなると、薄く濁ってきました。

味も濃くなってきましたよーっ!!酸味がまた旨いなこれっ!!

うーん、今、旨いし、まだイケそうな気配‥。今宵は、ドライフルーツがたっぷり入ったドイツパン系のパンをスライスしたのを軽くトースターで‥な感じをワインの肴にしているのですが、程よくパンがなくなったので、北海道の友人土産な、ロイズの「バトンクッキー・ヘーゼルカカオ」ってのをつまみ出しましたが‥

これが(案外)合うっ!!

細かく刻んだヘーゼルナッツ入りのカカオクッキーの底面にはチョコレートな感じなんですが、カカオやチョコの苦みと、甘味が合うんですよねぇコレが‥不思議と。

柑橘の要素‥あるんですけどね。黄色なはずなのに、赤く染まってる感じですね。含み香から終盤にかけてのスモーク香もふんわりしてます。グラスの中でも「持ち」も悪くありませんね。ストンと落ちる感じはありませんね。

うーんイイですねっ!!

俺‥イイっ!!(←だから違うやろ‥)

せっかくなので‥昼飯の残りの‥雑煮(モチなし)が残ってましたので、鶏肉とダイコンと一緒にスープ(出汁)をスクって飲んでみてから‥このバローロを流し込む‥

甘い。

甘味増幅やんか‥ああぁあ出汁が出汁と合って旨味が甘味に‥。

鶏肉も甘味を増すんだなぁ…。

さらに、しいたけも入ってたので、しいたけ‥と、しゅみたダイコン、鶏肉に出汁‥を口に満たしてから‥ワインを流し込む‥うん‥美味しいっ!!

というプレイも行いつつも‥三杯目もすんなり‥いや、これだけ熟成してるんだが、なんせフルボディ感があるので、スムーズではない。きっちりとフルボディの飲み応えがあるんですね。熟成香も、紹興酒や醤油‥奈良漬の香りはぜんぜん強くはないですよ。バローロって、ネッビオーロって‥持つよなぁ‥を実感です。(GAJAの時は‥まぁGAJAだからね‥当然でしょ‥な雰囲気で飲んだのですが‥)

モンテグロッソのバルベーラ・ダスティ1974年が3980円(税込)で、こちらは2000円高いわけですが‥バローロDOCGという名ばかり‥というわけではありませんね。もちろん、あのバルベーラ・ダスティは、3980円は破格だと思いますが、5980円(税込)でも、やっぱり、この古酒も相当なお買い得感があります。今、旨いですよ‥ほんとに。

二日目です♪底に近くなってきましたので、濁りがあるのですが‥

果実香が甘いっ!!

熟成香を包むような甘味のある熟れたバナナを赤いベリーでコーティングした感じ。香りの開きは、いわゆる一般的な全開状態ではありませんが、このワインはこんなもんなのかもしれません。ひょっとしてグラスを間違ってるのか‥?とヒラメキましたが、これ以上、表面積の広いグラスもなぁ‥。あああ、軽くスワリングすると、開き‥というか、香りが出ますね‥そういうタイプなのね‥このワインは。柑橘な醤油もあるし、そんな柑橘の醤油がインクのカーボン用紙みたいな香りもある。香りの要素が深いなぁ‥複雑でもあるが‥深い感じね。

口に含みますと、初日よりもまとまり感がありますね。しっとり濡れた感じ。初日ほど‥おっ!!フルボディ!!という感じではないのは、初日は膨らんでたのが、二日目は内に沈み込むように深くなる様の方が目立つからかもしれませんね。

どっちの状態も好きですが、どっちか言うと二日目かもしれません。

三日目もあり‥だな。と思いますが、それほど液量が残ってないんだな‥。嫌な味がないのよねぇ。酸味も、美味しい酸っぱさなんだな‥低音の‥そう、このワインの酸は低音なんですよね。どっしりとした酸味です。それに伴い‥(←伴ってるのかどうかは別の話だが‥)紅茶っぽさは二日目はあんましないかな。

凄く良質な酸味の温泉に入ってる感じ。

有馬温泉みたいな色のね‥。

最後の一杯です。瓶底にはヘドロ(←ヘドロって言っちゃダメーっ!!)状の澱がありますね。完全に固まっているわけではなく、ボトルを揺すると解れてしまうので、やっぱり大人しく立てて置くか、まぁ立てて置いたとして固まるような感じではないんですけどね。本来はパニエがあれば‥注ぎやすい寝かせた状態をキープが理想的かもしれません。

いずれにせよ(コルクは抜きにくいが‥)1970年‥熟成状態は文句なし!!(コルク以外は‥)リスク少ないですよぉ♪とっても味しくバローロの古酒を楽しめましたっ!!

俺っ凄いっ!!(←だからお前が凄いんじゃないって‥)


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