Langhe Chardonnay Scapulin 2012 Giuseppe Cortese
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ランゲ・シャルドネ スカプリン 2012 ジュゼッペ・コルテーゼ
《イタリア/ピエモンテ/白/シャルドネ/辛口》
ジュゼッペ・コルテーゼではランゲ・シャルドネを二種類醸しています。いずれも、醸造所に近いトリフォレラ地区にある極小さな畑で、ステンレスタンク仕上げのそれでも平均年産2500本、この樽熟成させたもので平均年産1200本とのこと。このランゲ・シャルドネ・スカプリンは後者。新樽比率40%のバリックで9〜10ヶ月熟成させたものとなります。
ということで樽ドネです。
国際品種にイタリアらしさは求めまてせん(語弊あり)。しかし、それはイタリアらしさ…を言い訳にできないと同意でもあります。国際品種を試す際は、一歩、二歩‥引き、視野を広くして挑んでいます。カベルネ系やメルロならやはりボルドーや、新世界のそれと比較しますし、ピノ・ノワールやシャルドネならブルゴーニュや、新世界のそれと比較します。
カベルネ系やメルロは、諸外国のそれと比較しても遜色ないワインはあると思います。しかも、イタリア産のそれの方が総じて安価だったりする場合もある‥ただしそれはスーパータスカン他、高級な価格帯の話。もちろんイタリアで低価格なそれは必要もないでしょうから割愛しますが‥。
しかし、ピノ・ノワールは最難関‥大抵、雑なスパイス混じりの特有の青さを感じ、香りや密度‥その全体像も細部も同じ品種とは思えないものがほとんど。個人的にはフランツ・ハースのそれが唯一ピノ・ノワールを感じるワイン。
ということで樽ドネです。
そう、あくまでも樽ドネの場合であり、ステン仕上げのシャルドネの話ではない。イタリアにもす優れた樽ドネはある。その最高峰はGAJAのGaia & Reyかもしれないし、アルド・コンテルノのブッシャドールも素晴らしい樽ドネだと思う。もちろんヴィエ・ディ・ロマンスの樽ドネも素晴らしい。(Gaia & Reyは高くて飲めないが)ただ、全体的にミネラリーさが全面なのは最近の傾向。もちろん、それが悪いことではないのだが、その反動として‥あのどぷーりとした果実の深みとトロけるようなマロやかさ、しっかりとバリックの風味の効き、アルコールもたぷーりのフルボディな樽ドネは長らく無沙汰で、皆様も欲しているのではないか?
もちろん、そんなたぷーり、どぷーりなシャルドネにも善し悪しがある。その善し悪しに飽き飽きしたからミネラリーなスタイルへの傾倒もあったのかもしれない。超語弊があるが、低質な樽ドネがあまりにも多いのだ。
たぷーり、どぷーりな樽ドネには、クリスピーさは必要。西野嘉高の理想とすれば、米菓子なんですよね。真っ白な米がカラリと揚がった感じ‥そこに焦げは必要ない。あくまでもクリスピーと表現したくなる軽い香ばしさであるべきで、焦げが過ぎるとエグ味と感じる。新樽の要素も必要、こちらもまたローストが強過ぎるとヴァニラの香りにこれまた焦げたスモーキーさが加わってしまう。パイナップルやマンゴーなど南国の果実を無理に濃縮させるとそれこそエグ味がでるし、過熟は焼けた酸をもたらす。アルコールに由来するボリューム感は膨大な果実味を支えるに必要だが、これも過剰だと焼けと乾きを感じさせる。酸を低く感じるぐらいのボリュームこそたぷーりでどぷーりなわけだが、あくまでも低く感じるだけで、良質な酸がなければボヤけた果実味になりかねない。
樽ドネはしっかりとお化粧してくれてていいんです。ただ、昨今の樽ドネはエグ味を感じさせるものが多いし、酸が不足しているものも多い。器を大きく見せるのはお化粧でごまかせるのだが、内容が伴わない‥つまり密度が低い樽ドネは新世界の低価格な樽ドネに散見されるわけだ。
輸入元の試飲会ではブルゴーニュを始め、新世界の樽ドネを試すことは多い。イタリアの樽ドネと比較すれば理想に近い樽ドネも多いが、特に新世界のそれは、低価格に限らすやはりエグ味が気になるものが少なくない。
しかし、この樽ドネは西野嘉高の理想に非常に近い。飾り気のない真っ白な米菓子は米油で揚げられれまったく焦げのないクリスピーさと、ご飯咀嚼百回の味の向こう側ある米の甘味。南国のフルーツは過熟することなく、よく熟しエグ味なく甘味あるそのフルーツがたぷーりと複雑でまろやか。そこに焦げのない真っ白な樽の風味がある。
冷蔵庫キンキン温度からブルゴーニュ型グラスでの毒味でしたが、比較的低い温度からでも膨大な果実味が感じられ萎縮することがない。もちろん、温度上昇とともに、温かみのある肉付きのよいフルーツがよりまろやか。構成は崩れることのないのは、質の高い酸とあくまでも下支えするミネラル。非常に満足感がありますね。もちろんエグ味や、見せかけだけの大きさは皆無‥しっかりとヌケのない密度がトロりでホレボレします。
しかも消費税8%込みで3,000円を斬る価格は非常に魅力的です。とまあ、久々にグっとキタ樽ドネらしい樽ドネであり期待通りの樽ドネながら、この価格‥イタリア国内どころかブルゴーニュや新世界でも見つけ出すのは困難かもしれません。
三日目まで引っ張りましたが、二日目以降もまとまりよく、しっかりと樽と果実の香味がありますね。ヌケがないのはもちろんですが、苦みやエグ味が出ないのがこのワインの樽ドネとしての最大の利点。ピュアに濃厚な果実味と樽の風味が楽しめます。こんなに樽ドネで気に入ったのは久しぶりです。
このワインの唯一の欠点は、ボルドー型瓶だとうこと‥だけかな。
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