Dedicato a Walter 2004 Poggio Al Tesoro
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デディカート・ア・ウォルター 2004 ポッジョ・アル・テソーロ
《イタリア/トスカーナ/赤/カベルネフラン/フルボディ》
このワインを最初にご紹介したのは、2006年だったか‥2007年だったかの阪急百貨店のイタリア展だったと思います。2007年の夏には、東京は青山で開催した「ひとりぼっちのイタリア展」でも、東京のお客様に飲んで頂きましたね。実は、その時販売していたワインのストックなのです。ボルゲリのカベルネ・フラン100%からなるワイン‥熟成させるとどうなるのだろう‥第一次飲み頃を経験してみたい‥そういう思いもあり、実店舗のセラーで人知れず眠っておりました。時折、個人的に飲んでおりましたが、まだ第一次飲み頃には‥という判断。角が取れつつも‥まだ果実味は十分で‥そんなイメージですね。そうなるのを待っておりました。
ヴェロネッリ誌で初ビンテージがいきなりイル・ソーレを獲得したのは、2003年ビンテージのこと。そりゃ探しましたよ。ボルゲリはカスタネート・カルドゥッチと言えば、ボルゲリの中のボルゲリ‥そう、サン・グイドやオリネライア、レ・マッキオーレなど‥著名な生産者が集まる地。確かに、ボルゲリのスタートは約10社程度だったとか‥その理想郷を目指し、どんどんと進出してきたのは2000年前後でしょうか。元々は葡萄畑でなかった土地、畑も葡萄園となり、新旧交えて今のボルゲリがあるようです。古いからいい‥とは申しませんし、新しいほうがいい‥とも申しません。きっと、古くからの生産者にしてみれば、荒らされてる‥と感じることでしょうし、新しい生産者達は‥ボルゲリ・ドリームの夢の中‥かもしれませんね。イタリア内外から著名な生産者・資本が進出・導入されるわけで、このポッジョ・アル・テソーロも、進出組のひとつ。
なぜ、西野嘉高が興味を持ったのかと言えば、ヴェロネッリ誌での評価はもちろん。そして、セパージュかな。ボルゲリと言えば、カベルネソーヴィニョンにメルロがお約束でしたが、カベルネフランや、シラーも評価されてきた時期でもありました。かのレ・マッキオーレのエウジェニオ・カンポルミ氏は、そのパレオを2001年‥遂にカベルネフラン100%に‥。それと同じボルゲリ地区におけるカベルネフラン100%のワインは、このデディカート・ア・ウォルターしかなかったかと思います。そして最大の感心は、このポッジョ・アル・テソーロを運営するのが、ヴェネト州は、アマローネの雄‥アッレグリーニ社であったことが決め手かもしれませんね。同じくボルゲリに進出したGajaと並び、イタリア国内からの進出としては、あまりにもビッグネームでもあります。バルバレスコの生産者が醸すボルゲリ‥そして、アマローネの生産者が醸すボルゲリ‥そりゃ試してみたくもなります。
とはいえ、当時のアッレグリーニ社の正規輸入元は、このワインを扱うかどうかも不明な時期‥少なくとも初ビンテージ(で、しかもイル・ソーレを獲得した)2003年の時点では、どこも扱っていなかった記憶。そこで、西野嘉高お得意の平行輸入で仕入れた物でもあります。平行とはいえ、EU圏内の某国のネゴシアンからの物で、そちらは、アッレグリーニ社をその国では正規的に扱っていたネゴシアン‥日本市場では正規が付いていないということもあって、すんなりと仕入れができた記憶がございます。西野嘉高が買い付けたのは2004年。もちろん、端からこの2004年を狙っておりました。なんと言っても2000年代筆頭になるかも‥な予感はありましたからね。その後、その輸入元が2005年も扱い、途中から新しい輸入元が引き継ぎ、現在は2006年が日本市場での現行となります。
残念ながら、当時は平行輸入ということもあり、情報に乏しく‥アッレグリーニが手掛ける高い評価のカベルネフラン100%からなるボルゲリ‥が売り文句だったと記憶しますが、現在の正規輸入元さんが扱うようになり、情報もある程度揃うことになりました。それを読み返すと、当時謎だった部分が、なるほど‥と、納得する部分もあり、改めてご紹介したいと思います。
ヴェネト州は、その代表銘柄であるアマローネで名を馳せたアッレグリーニ社と、米国有数のイタリアワイン商であるレオナルド・ロ・カシオとの共同プロジェクトとして2001年に設立されました。ボルゲリ地区の綿密な地質調査の結果、アッレグリーニの代表であるマリリーザとロ・カシオが選んだ畑は、隣接する、かのレ・マッキオーレから購入したヴィア・ボルゲレーゼ(街道に面する)の区画を含め75haに上ります。カベルネソーヴィニョンや、カベルネフランなど水はけの良さを求める品種には、砂地と湿気を好むキメの荒い、砂利質土壌を持つ内陸側のヴィア・ボルゲレーゼの畑を。砂地と湿気を好むヴェルメンティーノや、粘土質に最適なメルロは、海側のレ・ソンドライエの畑を。その地質にある品種、そしてクローンを植樹し、haあたり7500-9000本という高い密植、1本の樹に4芽のみを残す芽かきや、グリーンハーヴェストによる低収穫量を施し、その先駆者達に追いつこうとしている生産者です。
現在のエノロゴはニコラ・ビアージ、アグロノモはベルナルド・カヴァッリーニとなっておりますが、この2004年当時は、エノロゴはアルベルト・アントニーニ、アグロノモはステファノ・バルトロメイとなっています。
さて、そんなポッジョ・アル・テソーロのトップキュベが、このデディカート・ア・ウォルターとなりますが、現在の正規輸入元での表記は、デディカート・ア・ヴァルテルとなっております。デディカートは「捧ぐ」誰に捧ぐのか?は「ウォルター」なんですね。実は、アッレグリーニ家三兄弟の末っ子(確か)ウォルター氏も、このプロジェクトに参加しておりましたが、志半ばで不慮の事故でお亡くなりになっことから、トップキュベにデディカート・ア・ウォルターと名付けました。
ヴィア・ボルゲレーゼに所有する畑は7ha。その内、ヴェロネッリ誌の最新版では3ha、この2004年が掲載されていた時代は1,2haと記載されていますので、カベルネフランの畑がその大きさであると推測されます。現在の正規輸入元さんからの情報となりますが、この畑‥レ・マッキオーレから購入した畑のようですね。しかも、レ・マッキオーレでは、この畑をオルネライアに貸与していた歴史を持ちます。つまり、オルネライアでブレンドされるカベルネフランの一部は、この畑のものだったわけです。そんな畑で栽培されているのはカベルネフラン。haあたり9000本という高密植、haあたり30hlという低収穫量となります。公式サイトによると2003年から植樹をした‥との記載ですので、それまで栽培されていたであろうカベルネフランや、カベルネソーヴィニョンを新たにそれらの高スペックで植樹し直したかもしれませんが、ならば2003年のワインはどの葡萄から?となるのも率直な疑問。なお、現在7haの畑には51%がカベルネソーヴィニョン、49%がカベルネフランが植樹されています。このデディカート・ア・ウォルターとなるカベルネフランが、レ・マッキオーレのパレオや、オルネライアとなっていたかも知れない‥とは申しませんが、元々レ・マッキオーレの所有でオルネライアが借りてた畑‥だなんて聞かされればますます興味も湧くのです。
ヴィア・ボルゲレーゼの畑は海抜56m。スプレッド・コルドンに仕立てられたカベルネフランは、地面から120cmの高さに揃えられます。手摘みで収穫された葡萄は、15kgまでしか入らないケースに小分けのケースに入れられ、醸造所まで運ばれます。選果テーブルで手作業による選果の後、除茎され優しく搾られます。発酵は温度管理されたステンレススチールのタンクで、マロラクティック発酵はバリックで行われます。新樽比率100%のアリエ産のバリックで約18ヶ月の熟成後瓶詰。12ヶ月の瓶熟成期間を経てリリースされます。
ちなみに‥ヴェロネッリ誌の過去の評価はこんな感じ。
2003年:Il Sole 96点(D.T)
2004年:★★★ 97点(D.T)←今回ご紹介するのはこちら
2005年:★★★ 95点(G.B)
2006年:★★★ 95点(G.B) ←日本市場現行
2007年:★★★ 93点(G.B)
阪急百貨店のイタリア展でも、青山でのひとりぼっちのイタリア展でも、13,750円で販売させて頂いたと思います。新しい輸入元が付いて希望小売価格が11000円に設定されており、実勢価格は9000円前後となるでしょうか。当時のほぼ平行な仕入れ値は高かったなぁ(遠い目)。ライバルのパレオの価格と比較しても、それまでの値段は貰えないなぁ‥と(売っておけばよかったわ‥笑)。
でも、いいんです。実店舗のセラーで飲み頃まで熟成させるのは、ショップとしても必要なことですからね。約4年でしょうか‥もちろんリーマンショック前ですから、為替を考えると‥うーん、寝かせ過ぎたか?笑。でも、いいんです。それをやってみた第一弾でもあり、弊社のセラーは大丈夫だな‥を再確認もできましたから。
もし、2004年のパレオ・ロッソをお持ちのお客様はぜひ飲み比べしてみて下さいね。日本では、ぜんぜんメジャーにならない銘柄ですが、イタリア国内外の評価は高く、2004年がこの価格は‥もう二度とないでしょう。最近のビンテージと比較しても生産本数は少なく約3000本と言われてますしね。カベルネフランがお好きなお客様には堪らない酒質です。
ヴェロネッリ誌2011年度版で2007年が紹介されておりますが、この2004年、実店舗のセラーで約4年の歳月を経ております。セラーでは木箱に入れたまま寝かせての熟成‥定期的に毒味をしていた時期もありましたが、この二年は飲んでませんでした。気になるのは、やはり状態ですね。元々、良いコルクが使用されていますが、コルク側面に染みることなく‥うん、イイですねぇ。樽香はリリースと比べると穏やかに溶け込んできましたが、果実の甘味と調和し、馴染んだ樽香にクドさはありません。もちろん、まだまだ果実味はたっぷりで、シンシンと降り積もるような酸味がじゅんわりとした状態。元々タンニンのキメは細かいですが、綺麗に角が取れてきた‥そんな感じ。リリース時と比較すると、初日‥一杯目からとてもまとまり、美味しくなってきました。もちろん、カベルネフランの風味‥しっかりと感じますよ。
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