Brunello di Montalcino 2011 Podere Giodo
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ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 2011 ポデーレ・ジオド
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》
数々の著名なワインを手掛けるエノロゴとして名高いカルロ・フェリーニ自身がモンタルチーノで醸すのがこのポデーレ・ジオドです。彼の両親の名前、ジョヴァンナと、ドナテッロを足して二で割った名前のようですね。
2002年の購入時には樫の木の森で何もなかったという10haの土地でしたが、その土地のポテンシャルを見込んでの購入だったようです。まず3haの畑を開拓しブドウ栽培を始めます。もちろん栽培するブドウはサンジョヴェーゼでそのクローンは15種類に及びます。カルロ・フェリーニはトスカーナでは名高いエノロゴでとなりますが、タレンティやロミトリオでの経験を活かすことになります。
初ビンテージは2009年。ブルネッロの企画に基づいた収穫を8月に行いますが、まずはグリーンハーヴェストで60%に留めます。9月に行われる最初の収穫から厳しい選果の元、まずはブルネッロとなる一番選果のブドウを収穫します。そして、二週間後にそのIGTとなるブドウを収穫します。
現時点ではロッソ・ディ・モンタルチーノは名乗っていませんが、そのセカンドとしてのIGTをリリースしています。畑も基本同じようですし醸造は基本ブルネッロと変わりがないようですが、収穫時点でまず良いブドウはブルネッロになるようですし、ロッソ・ディ・モンタルチーノ的に熟成期間は短いようです。なお、2014年はブルネッロは生産せずに全量格下げしたようです。
そのセカンド的IGT(ロッソ・ディ・モンタルチーノではない)を醸しています。その2010年がジェームス・サックリング氏が100点を付けたことでも一躍有名になりましたが、生産本数は3,000本程度となかなか市場では見かけることがなかった銘柄です。
モンタルチーノの南西に所有する小さな畑は海抜約300m、南西向きの畑で10度の傾きを持つ丘陵。石灰質の土壌にhaあたり6,600本の株密度でサンジョヴェーゼが栽培されています。収穫されたブドウはステンレスタンクとセメントタンクの併用でのアルコール発酵、フランス産の5hlのトノー樽で36ヶ月の樽熟成後瓶詰め、12ヶ月の瓶熟成期間を経てリリースされます。
ブドウ栽培は2014年からビオロジックに。今後3年間の転換期を経て2018年に認証される見込みだそうです。カルロ・フェリーニはポンピングオーバーを嫌うようですね。ただしパンチダウンは行います。樽熟成は基本的にフランス産の5haのトノー樽ですが、近年は7hlのものを使用しているようです。
この2011年はガンベロロッソ誌2017年度版でトレビッキエリ、ワイン・アドヴォケイト誌94点(M.L.)、ジェームス・サックリング96点となります。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ブルネッロはボルドー型瓶の規定があったかと思いますが、なかなかのシェイプ、質のいいガラスを使ったボトルのようです。ラベルはIGTは赤、このブルネッロは紺紫なグラデーション地に何か模様かなにか‥きっとそれなりの作者の作品なのでしょうがあたしにはわかりません。表も裏もラベルは簡潔ですね。バックラベルが貼られていませんが、現状正規輸入元と言える輸入元からの仕入れです。なお、2012年からは違う輸入元になりますがそちらともお付き合いがあるので扱う可能性もあります。
キャップシール頭には「GIODO FERRINI」の文字、キレイなコルク頭、スクリューを刺してすぐに感じるコルクの良質感、抜けば明白、ちょっと久々に高品質なコルクを見たような気がします。で、ちなみに表記のアルコール度数は14.5度、グラスはもちろんヴィノムのブルネッロ型です。
おや?と思ったのはその色‥。カルロ・フェリーニだし、真っ黒くろすけでも不思議ではないと思っていたのですが、泡からして真っ赤、決して暗黒ではないし深さはあるが思ったよりも暗くはない透明度さえ感じる赤なんです。グラスに鼻を近づけると‥
カルロ・フェリーニ キター!
そう叫びたいようなカルロ・フェリーニ香、香ばしく炒った紫の小豆、ここは共通なんですよね。きっと「おかかえ」の樽メーカーがあり「お気に入り」のロースト具合があるのだろうと思います。彼の作品に共通する樽香と言って差し支えありません。
スミレの香りは甘味をまとい、芳香。あからさまな開きではありませんが、萎縮することはありません。もっと派手な香味を想像していたのですが‥
真面目か!
そう、確かにカルロ・フェリーニらしい樽香をまといつつも、果実の香味はあくまでもブルネッロで間違いない。香りからも14.5度の高さを感じさせるわけではない、そもそも15度表記じゃないのが不思議なぐらいだ。
口に含みますと、健全かつ豊富な酸、タンニンも質が高い。構成感はバツグンですね。まだフレッシュさを感じる果実味がありますね。樹齢の若さを剪定や選果でカヴァーした結果も伺えますがとても鮮度感があって美味しい。
なるほど。
あえて、オレーノと比較しますが共通項にまず樽香。国際品種であるIGTであるオレーノの方が濃厚かつ濃密に感じますが、そこは品種の違いや産地の違い‥オレーノを軸とすれば、なるほどカルロ・フェリーニがモンタルチーノでブルネッロを造れば…を思うと納得する。
まだ一杯目ですが、徐々に旨味が増し、ジューシーさが出てきました。
樽香はなにもヴァニラ・ヴァニラしているわけではないんですよね。どこか木質な気質のスギっぽいギスった感じもある。何もカルロ・フェリーニがIGTばかりを手掛けたきたわけではないが、原産地…という名目のもと、DOC(G)規定に中軸なんだなあと感じます。
二杯目です。香ばしい小豆餡にブラックチェリーやベリーの果実。果実の香味にやわらかなシルキーさがあるのもカルロ・フェリーニらしいですね。いいまとまりと深さも出てきました。旨味も一杯目よりも増え、重みも感じますね。果実味にどこか乾いたカーボン、苦味との果実とのコントラストも「らしい」。
二日目です。もちろんグラスはヴィノムのブルネッロ型。やっぱり樽香の部分にカルロ・フェリーニを感じますね。ただ、トスカーナIGT‥スーパータスカン的な樽の効かせ方ではないのですが、同様の香りのニュアンス、わかるかな。ヴァニラ的な要素はスミレに乗っかる感じ、ブルベリーヨーグルト的なもの。
とはいえ、真っ当なサンジョヴェーゼだし、ブルネッロらしさは損なわない。カルロ・フェリーニらしさとブルネッロらしさの共存、面白いですね。ブルネッロに関しては(語弊あり)手掛ける生産者の作品はそれほどカルロ・フェリーニらしさは希薄だったと思う。それがトスカーナIGTだと国際品種、サンジョヴェーゼ含めてエノロゴの色、影響が濃く反映されていたように思うけれども。このジオドは、両立‥なのがおもしろいね。
口に含みますとふんわりと満たす果実味はもちろんフルボディではあるが、酸味がクッキリとしており、豊富なタンニンもあり14.5度らしくもないし、重過ぎない酒質。
ネガティブに書けば樹齢の若さを感じる。しかし、そこをカヴァーするための厳しいグリーンハーベストと低収量も感じるし、ただただ濃い、濃縮したようなブルネッロにしなかったことに、自身のアジェンダの作品として彼の方向性も見える。
酸味や渋味は豊富だが、しっとりと旨味ある果実味にコーティングされてイガイガするわけではない。
三日目もヴィノムのブルネッロ型。グゥーンと深い旨味まろやかにまとまってきましたね。こういう状態のカルロ・フェリーニ大好きなんですよね。彼のサンジョヴェーーゼは酸味にまとわりつく旨味がジューシーだくだくになってからが本領発揮かと思うと、そう三日目まで引っ張って欲しい。
こうなると旨味が甘味もマシマシ、上手くアルコールも乗ってきますね。うん、確かに旨い。徐々に酸味は後ろになってさらに飲みやすくなる。
なるほど。
やはり全体像としてカルロ・フェリーニ作‥はヒシヒシと伝わってくる。でも、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの特性を覆い隠すわけでもない。旨くバランスが取れてるんですよね。ブルネッロとしてちゃんとおいしい。まだまだ樹齢も若いのである意味先も楽しみだし、それをカヴァーするための剪定や低収量はエノロゴの成せる業でもある。
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