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Nambrot 2015 Tenuta di Ghizzano

トスカーナ州の赤

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ナンブロ 2015 テヌータ・ディ・ギッツァーノ
《イタリア／トスカーナ／赤／メルロ60%、カベルネフラン20%、プチヴェルド20%／フルボディ》

ピサの斜塔から南東に50km海側となるトスカーナ沿岸部の生産者となります。1370年からペッショリーニ伯爵家が所有する農園。当時はオリーブの栽培が主でしたが、1980年代以降、本格的にブドウの栽培とワインの生産を始めました。現在の当主かつ醸造家であるジネーヴラ・ヴェロネージ・ペッショリーニ女史が1996年にアジェンダを引き継いでからメキメキと頭角をあらわします。350haもの土地を所有すており、そのうちブドウ畑は20ha。地中海からは35kmほど内陸となる小高い岡にあり、土壌は海中で形成された砂や粘土、化石などを多く含みます。


このナンブロは国際品種の混醸となり、カール大帝の騎士だった祖先の「ナンブロ伯爵」から名前をつけられました。キャンティDOCのサブリージョンである「コッリ・デル・ピザーネ」初のスーパータスカンとして、ガンベロロッソ誌トレビッキエリも数多く獲得しています。もちろん、この2015年もトレビッキエリ。3,000リットルのオーク樽でのアルコール発酵後、バリックでのマロラクティック発酵。フランス産のバリックで18ヶ月の樽熟成の後、約8ヶ月の瓶熟成を経てリリースされます。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

ボクの知ってる頃のナンブロとはラベルデザインが変わりましたが、基本真っ黒な感じは同じですね。「CASA TOSCANA」の文字もあり、トスカーナ沿岸のワインですよーというアピール。ちなみに「VINO BIOLOGICO」の文字もあります。ラベルには、薄っすらとナンブロ伯爵であろう人物が馬に乗るシルエットがありますね。グラスはヴィノムのブルネッロ型。コルクはまあまあの5cm、表記のアルコール度数は13.5度となります。

色調は、ボルドーブレンドらしい紫が刺す深い赤。ブラックチェリーやカシスの果実香に、少しローストを感じる樽香がありますが、あくまでもピュアな果実香推しでビオらしいが健全な香り。少しのスパイスがあり、メルロらしい果実香に鉄分が混じる。口に含みますと、思ったよりも端正でシュっとした果実味。13.5度というアルコール度数に素直で無理がない。ボルドーブレンドらしいタイトなタンニンがシュっと感じさせるのでしょうね。酸味も素直でおいしい。

メルロが過半数を占めますが、フランとプチヴェルドが引き締めてくれる感じ。アルコール由来のボリュームに頼らないタイトさもどちらかというと食中酒向きで、ナンブロの渋味や酸味で脂身を流したいと思わせる。

二日目もヴィノムのブルネッロ型です。さすがに、まだ2015年というのもありますが、二日目の方が開いて感じますね（初日が閉じて感じたわけではないが‥）。メルロのやわらかさ、フランのタンニン、プチヴェルドのスパイス、個々の個性を感じつつつもいいまとまり。イタリアワインらしさもあるが、ボルドーブレンド‥、そう、ボルドーワインっぽさを感じる（品種がそうなんだから当然だけど）。度数も無理がなく、二日目は塩味、ミネラルも感じますね。ボルドーブレンド好きで飲みやすい（＝疲れない程度の濃さ）を求めてたお客様にはピッタリのはずですよ！