Moscato Giallo 2015 Franz Haas

イタリアの白ワイン

更新履歴 2016/12/19
販売価格

2,580円(税込)

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モスカート・ジアッロ 2015 フランツ・ハース
《イタリア/アルト・アディジェ/白/モスカート・ジアッロ/辛口》


アルト・アディジェ地方におけるワイン生産と言えば、比較的組合組織からなる生産者の銘柄が多いのですが、このフランツ・ハースは、1880年にモンターニャ・モンタン村で創業したという老舗の自社瓶詰めの生産者。代々その名である「フランツ・ハース」を襲名るという‥まるで歌舞伎な一家で、現在の当主は1986年から‥7代目のフランツ・ハースさんが取り仕切っています。。

アルト・アディジェらしく海抜240mから800mにも及ぶ高地な斜面に合計60haのブドウ園を所有しており(内自社畑は40ha)、その土壌は大きく二種類の異なる地質が複雑に入り組んだドロミテ峡谷独特の地質だそうです。

アルト・アディジェの土壌は複雑。斑岩や石灰岩が複雑に入り組む粘土質土壌がゆえに様々な品種の栽培を可能にもしてきた背景があるそうです。アディジェ川の西側にあるコルタッチャ村近郊では、カベルネやメルロを。モンターニャ村や、エーニャ村のある東側はピノ・ネロの栽培に適しているそう。トラメーノ村を中心としたトラミネール・アロマティコはその名前の由来にもなっています。

所有(+契約)するブドウ畑はそんなアテジーナ低地のモンターニャ村とエニャ村のチソン山の斜面に点在しています。温暖化の懸念からより冷涼な気候を求め標高850mに達するブドウ園も新たに購入していますが、さらに最近購入したアルディーノの畑は現在のDOC規定では認められていないながらも1,150mに至るブドウ畑も購入したそうです。

1982年から1986年にかけて仕立てをグイヨーに変更するのとともに、株密度をhaあたり6,500本から10,000本から12,500本にまで高めたことはフランツ・ハースの品質の高さに繋がりますね。

他のアルト・アディジェの生産者同様に、赤であれば土着品種のラグレインのみならず国際品種であるカベルネやメルロ、そして絶品のピノネロを‥。白はトラミネールや、ミュラートゥルガウ、リースリングなど、やはりドイツ圏の影響を色濃く受ける品種やシャルドネなどを栽培しています。ボルツァーノは盆地‥昼と夜の寒暖差は大きく、しかも標高の差が激しいのでアルト・アディジェは栽培されている品種も多様になるんですね。

そんなフランツ・ハースが2010年から挑戦し、成功を収めているのがモスカート・ジャッロ。モスカートは大きく3つに分かれます。ひとつはモスカート・ビアンコ、ふたつめはモスカート・ディ・アレッサンドリア(=ジビッボ)、そして、このモスカート・ジャッロとなります。

前述の通りフランツ・ハースでは自社畑と、買いブドウを上手に使い分ける生産者でもありますが、このモスカート・ジャッロも自社と買いブドウから。モンターニャ市にある南西向きの海抜450m付近に点在する小区画の畑からのブドウは供給されるもの。自社が所有するマッゾン地区の丘陵地に西向きの海抜400mの畑からのブドウも混醸されます。モンターニャは砂質を中心に粘土を含む土壌、マッゾンは粘土がより多い土壌となり、二つの個性ある同品種の混醸がさらにこのワインの複雑さを増します。

収穫されたブドウはより多くのアロマを抽出するために短期間の醸しの後絞汁されます。モストはモスカート・ジャッロの香味を引き出すような酵母が選ばれ温度管理されたタンクでアルコール発酵、シュール・リーの手法で澱と5ヶ月ほど接触され清澄され瓶詰めされます。生産本数は3,500本と少ない。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


えーっと、試飲した際はスクリューキャップじゃなかったような気がするのですが、ブショネ知らずと思えばスクリューキャップでも問題ない。熟成させるワインではないですしね。ボトルは撫で肩の透明瓶、ラベルもシールタイプになっており、モスカート・ジアッロの美しいゴールドが誇張されています。そう、ラベルの文字や、キャップシールも金色なんですよね。冷蔵庫キンキン温度、グラスはオヴァチュアと迷いましたが良質な酸味を‥ヴィノムのキャンティ型にします。

14金弱なゴールド。グラス内壁にプチプチするわけではない。香りはモスカートらしい黄緑色の皮、果肉の甘味ある香り。ながら、そこに白桃のジュースが混ざり、酸味とリンクするシトラスの溌剌とした柑橘香がいいヒントになっていますね。そう甘過ぎないのは、こんなシトラスやレモンのような柑橘のニュアンスがあるからでもある。そして、緑の要素はなにもモスカートらしさだけではない、どこかハーブな感じ、レモンバーム、ミント。そこにスパイシーさもあって、少しソーヴィニョンブラン的な部分もある。

口に含みますとやわらかい輪郭、おもった以上に口の中に存在感のあるミネラルがあります。そして、ペパーミントの爽快かつドライな風味が広がります。

そう、ぜんぜん甘ったるいどころか、しっかり辛口なんですよ。

心地よい酸味、ほんのりと苦みもあるんです。ミンティな香りは鼻に抜ける際には湿布薬っぽさもありますね。でも、ジジ・ババっぽい香りではない。あくまでも若さある新鮮な香りと酸味。甘味がないわけではないんです。でも、辛さ、苦さを引き立てる程度のもの。飲み口は低いアルコール度数もありあっさりとしていますが、香りはとても余韻が長いですね。エニシダの香り‥蝋っぽさ。

クリアなミネラルもいい。硬過ぎない。いやあいいな。この手のワインは食前酒に飲むのもいい。ちょっとハーブな部分が胃薬っぽくって、食欲をそそる。でも、個人的にはタイ料理などのエスニックなお料理との相性が良いはずと思う。

パッタイ(タイ焼きそば)、ガパオのバジルともいい相性だろうし、ヤムウンセン(タイ風春雨サラダ)なんてもう絶対合いそう。もちろんそこにパクチーや、レモンバームなどがあればもっといいよね。魚醤との相性は想像がつかないけれども、エスニックな料理の酸味や辛味を感じるお料理といいですね。そういう意味で中華も許容範囲。サッパリとさせてくれると思うよ。

二日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはヴィノムのキャンティ型です。モスカートらしい麝香の香りも確かにあるんだけれども、百貨店の化粧品売場っぽさがないのがいいですね。決して食前、食後酒だけではない‥使えるヤツのはず。

白桃に混じるメロン、杏仁ちっくな感じがまたエスニック料理に合うのではないか?と連想させる。とはいえ、柑橘香もあればハーブ香もある、それに加えてスパイスの風味と、複雑さは極まりない。

生産本数3,500本程度を意味するのは丁寧い栽培されたモスカートである‥ということ。多産な品種だろうし、じゃんじゃん量産型ザックザクなイメージもあるが、その精鋭はオリジナルのカラーリングを施された‥って話がガンダムやんかー!

口に含みますと初日同様の思った以上のやわらかいミネラル溶け込んだふくよかな果実味も健在。含み香や味わいも複雑で甘味も感じるがやっぱりドライ、余韻の長さは特筆すべきだなあ。でも、12度の恩恵‥とても飲みやすい。これだけ複雑だしアロマチックなんだけれども振り返ると疲れてない‥。

酸味もクッキリしています。モスカートってこういう感じで造ってくれた方がいいと思うんだけどなあ。何もモスカート・ダスティや、アスティ・スプマンテを否定するわけではないが、あまりにもお粗末なモノが多いから、ブドウから(ここ重要)ちゃんと造ってる所の良さが台無しになっちゃうのよね。決していいイメージでもないし。

ついついエスニック料理が好物なので、それに合いそう‥という発送もあるが、生ハムにメロン、モモ、洋梨、あ‥にしの家では洋梨の種の部分にリコッタチーズをゴニョゴニョしたものを詰めるのが流行ってますが、それもいいと思いますね。モッツァレラなどのあっさりしたチーズもいいし、ゴルゴンゾーラにも合うはずです。それらを使ったお料理、いいんじゃないかな?モスカートのジンジン系は、ハチミツのジンジン系にも通じるしね。基本的に外骨格構造なんだけれども構成部分にいいミネラルがるんだな。

三日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはヴィノムのオヴァチュアです。モスカート・ジアッロって、「甘味のあるソーヴニョン・ブラン」な雰囲気もありますね。少しオイリーな部分もあるし、トラミネール系に似た部分も感じる。ナシェッタや、実は大好物のシュナン・ブランなどとの共通項もあるな。トレッビアーノのようなニュートラル(無個性という意味ではないぞ)なタイプではなく個性がある。

味わいよいも香りに苦みが強め、クリアなミネラル、淡麗だけれども薄いわけではない。心地よい酸味があり、やっぱりドライだね。そして苦みある香りの余韻‥ジンっぽさあるかな‥その苦みを伴う香りの余韻が長いですね。芳香でアロマちっく、香りが強い品種なんですね。

はやり決め手は、残糖するような甘ったるさがまったくないドライな酒質であること。ならば、モスカートも十分食中酒に使える。

フランツ・ハースはやっぱヤッてくれよるな!

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