Desiderio 1990 Avignonesi
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デジデリオ 1990 アヴィニョネジ
《イタリア/フリウリ/赤/メルロ/フルボディ》
ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノの雄であるアヴィニョネジ。もちろんそのヴィン・サント・デル・オッキオ・デル・ペルニーチェはイタリア最高のデザートワインに君臨し続けていますね。そしてついつい忘れがちなのが(いや、忘れたことはないが)カパッネッレとの共作である50&50。そんな50&50は、カパッネッレのサジョヴェーゼと、アヴィニョネジのメルロが半々なのもご存知の通り。そんなアヴィニョネジのメルロ(主体)で醸されるワインがこのデジデリオなんですね。
数年前まではIGT格だったような気もしますが、現在はコルトーナ・メルロDOC格。この1990年はVdT格となりますね。IGT格やDOC格でも85%以上を主品種が占めればその品種名が名乗れるはずですので(たぶん)、ビンテージによってはメルロ100%でないビンテージもあります(2010年はカベルネが15%混醸されていました、基本的にはそのセパージュ比率がデフォで現行2014年のメルロ100%がイレギュラーの模様)。
残念ながら1990年当時のテクニカル情報がありませんが、以前の資料では、メルロはラ・セルヴァ醸造所近くのパッジーノの区画から、カベルネソ。醸造は品種ごとに行われ、ステンレスタンクでのアルコール発酵の後、フランス産のバリックでのマロラクティック発酵と18ヶ月の樽熟成を経ます。
ちなみに…バックラベルにはこう書かれています。
Toro chianino "Desiderio" del pesp di q/ 16.73, c
apo nucleo della fattoria Le Capezzine dal 1884 an 1889.
という記載があります。
Fattoria Le Capezzineはかつてアヴィニョネジが所有していた畑。ラベルに描かれているキアニーナ牛は、そこで1984年から1989年に飼われていた雄のキアニーナ牛で、その体重は1,673kgもあったそうです。そして、そのキアニーナ牛の名前こそが「デジデリオ」なんですね。
きっとみんなでおいしく頂いたんでしょうね(ゲスい)。なんせアヴィニョネジの公式サイトでは最後に「ステーキとの相性完璧!」と記載があります。
さて‥状態は、これたまた状態がいい。デジデリオという名の大きなキアニーナ牛の空は空色、現在は夕焼けなオレンジ色なんですけどね。クリーム色のラベル地はほぼ擦れや汚れは見当たらりません。VdT格、バックラベルに「メルロ1990」の文字列ですので、この当時は商品名的には「メルロ 1990 アヴィニョネジ」なのかもしれません。バックラベルもとても良い状態ですね。マットな黒のキャップシールも文句なしの状態で、すべてのボトルでくるくると回ります。また、液面は揃って経年相応十分な位置をキープしております。
色合いもまだまだ深み暗さのある赤色で、透明度もありますね。瓶底凹み外周には連鎖するインスタントコーヒー状の澱が右往左往していますが、現行との25年の差を思わせない澱の量の少なさ、いい状態ですね。ちなみに表記のアルコール度数は13度となります。
文句なしの1990年、文句なしの状態、キアニーナ用意して下さい!
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