Fontalloro 1998 Felsina
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フォンタローロ 1998 フェルシナ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》
ドメニコ・ポッジャーリ氏がカステルヌォーヴォ・ベラルデンガのワイン荘園を購入したのは1966年のこと。友人であった故ルイジ・ヴェロネッリ氏の紹介で、フランコ・ベルナベイ氏をエノロゴに雇い入れ、1983年にリリースしたのがフォンタッローロと、キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ・ランチャ。このふたつのワインで一気にフェルシナの名声が高まることになります。ポッジアッリ家の所有となりますが、現当主は、娘婿であり1982年までは哲学博士として高校で教鞭をとっていたというジュゼッペ・マッツォコーリン氏。
フェルシナが位置するのはシエナの北、キャンティ・クラッシコ認定地域最南端のカステルヌォーヴォ・ベラルデンガ地区で、一部はキャンティ・コッリ・セネージ地域となり、境界を跨いで畑を所有しています。ランチャはキャンティ・クラッシコ地区内の単一畑、フォンタッローロはキャンティ・コッリ・セネージ地区のブドウも混醸されてますので、キャンティ・クラッシコDOCGを名乗ることはできないんですね。初期はVdT、現在はIGT格となります。
カステルヌォーヴォ・ベラルデンガ地域は土壌は石灰を含む岩と薄板状のマール土壌が主体で、僅かに砂質とシストが混じり込みます。この複雑な土壌は感想しがちでブドウ樹は地中深くの粘土層まで根を生やさないと十分な水分を得られません。現在ではビオロジックを採用してブドウ栽培を行っていますが、ブドウのみならず様々種の植物をブドウ畑に隣接させることでミツバチや、動植物との共存を進めているそうです。
「有機的な栽培だけでは十分とは言えない。サンジョヴェーゼはマッサル
セレクションによって色々なクローンの最良の樹を増やしてきた。
更に森や動植物との共存を進め、次世代に僕達の伝統を残していきたい。」
また、同時に、
「自然な栽培環境とワインの美味しさは関係ない。」
とも言い切るところに共感を覚えます(まったくその通りだよ!)。
現在リリースしているキャンティ・クラッシコは四種類。CCベラルデンガ、CCRベラルデンガ、CCRランチャ、CCGSコローニア。サンジョヴェーゼ100%からなるIGTのフォンタッローロにカベルネソーヴニョンのマエストロ・ラロ、シャルドネのイ・シストリ、ヴィンサント。近年はスプマンテにも挑戦しています。
フォンタッローロは実は単一畑(クリュ)ではないんですね。そう、キャンティ・クラッシコDOCG認定の南端の畑と、キャンティ・コッリ・セネージDOCGに股がる区画になります(今一度書きますが、だからキャンティ・クラッシコDOCGを名乗れないんですね)。もちろん、認定されているか否かは土壌他モロモロに違いであり、個性の違うふたつの区画のサンジョヴェーゼの混醸‥こういう解釈でお願いします。
haあたり5,400本の株密度、厳選され収穫したブドウは除梗され圧搾されます。28度から30度に温度管理されたステンレスタンクで醸し発酵は16日から20日間。期間中は毎日パンチダウンとポンプオーバーが施され香味を抽出します。新樽と、一年落ちバリックの併用で18ヶ月から22ヶ月の熟成後させます。瓶詰め後は8ヶ月から12ヶ月の樽熟成後リリースされます。
さて‥状態は、フォンタッローロの古酒は白地のラベル部分の汚れ、シミ汚れのあるボトルが少なくありませんが、今回のロットは白地の部分にスレや汚れはそう目立ちません。下部の黒帯部分に擦れがあるボトルがいくつか‥まあ比較的キレイな状態ですね。キャップシールも同様で、すべてのボトルでくるくると回りますし、液面も揃って十分な位置をキープしており液漏れはないはずです。色調がまだまだ深く暗いですね。もう少し明るくなってるかと思いました。もちおろんクリアな液体です。瓶底の凹み外周には重く沈んだ澱があり、ゆったりとしたうねりもありますが、舞うような澱ではありません。最後の一杯までクリアな液体が楽しめるはずです。ちなみに表記のアルコール度数は13,5度。ガンベロロッソでトレビッキエリを獲得しております。
飲んでみました(飲んだんかい)。
液面が一番低いボトルを抜栓、いや、さすがにこの年代になると途中でコルクを折ってしまいました。ディランドでサクっと抜こうと思ったのですが、コルクを中に落としてしまうという失態(あかんやん)。グラスはヴィノムのブルネッロ型。やはり色調は暗いですね。もう少し熟成したニュアンスが強いかと思ったのですが、少しローストしたコーヒー豆、ほっこりと炊いた小豆のような風味がありますが、凝縮した赤い果実もしっかりと感じられます。口に含みますと当然のようにしなやかでまとまりを感じます。酸味と渋味の角取れに熟成を感じますが、酸化を強く感じるわけではありません。まだ力強さもあり、甘味は控えめだが確かにあります。13,5度もとてもいい。ワイン単体で飲んでいますが、なるほどローストした豚の脂を流してくれそうなタンニンがあり、同調するような甘味があります。文句なくおいしいですね。
二日目もヴィノムのブルネッロ型。最近は赤も白もパニエに寝かせての抜栓とサービス(グラスに注ぐ行為)をしておりますが、やはり古酒を飲むならパニエを持っておいた方がいいですね。注ぐ角度も最小でいい=ボトルを動かす角度も狭いとなると、底にある澱がグラスに入る可能性も低くなります。ただ、ボトルを横にしたまま一晩過ごすとなると酸素との接地面が立ておきよりも広いことから、酸化が促進させる可能性も高いですけれども。
で、二日目。樽香と果実香、スミレの墨汁がいいですね。老ねたような熟成香はまったくない。口に含むと初日同様にしっとりまろやか。旨味があってグンと深い。閉じてはなく香味は開いていますが、少しこもったような密度感があります。
やっぱい旨いなあ(しみじみ)。果実本来の甘味が非常に上品。重さはもちろんあり、フルボディなんだけれどもとても飲みやすい。この飲みやすいかどうかっていうのは、アルコール度数とも密接だし、近年、あたしが評価するポイント。それが若くても、熟成してても‥ですね。
いやあ、旨いなあ。残りはまったりいただきまーす!
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