Trebbiano Spolentino 2011 Perticaia
| |||||||
トレッビアーノ・スポレンティーノ 2011 ペルティカイア
《イタリア/ウンブリア/白/トレッビアーノ・スポレンティーノ/辛口》
このワインとの出会いも衝撃的だった。サグランティーノの雄であるペルティカイアが地元で栽培される亜種なトレッビアーノ・スポレンティーノで醸したワインは、まさかトレッビアーノがこんなにも美味で偉大と感じるワインに仕上がるとは夢にも思っていませんでしたからね。これで3ビンテージ目ですが、年々その偉大さに拍車がかかっております。この2010年はとても重厚で壮大‥。この作品を知れば、諸外国でトレッビアーノ・スポレンティーノを栽培してみようか‥と思う生産者も出てくるのでは?とさえ思う。にも関わらず、まだまだ生産者は少ないし、日本にも輸入されていないのが残念。とにも、かくにも‥この2010年もめさくさ素晴らしい作品に仕上がっています。これ以上のトレッビアーノは‥ありません!!(べた褒め)
中部イタリアの古い言葉である[Perticaia]は、日本語に訳すと「鋤」なんて聞き慣れない言葉に辿り着きます。「鋤(すき)」とは、幅の広い刃に柄をつけた櫂(かい)状の農具で、手と足で土を掘り起こすのに用いる農具が由来です。
ペルティカイアの葡萄園が発足したのは2000年のこと(ファーストビンテージも2000年のようです)。同地区にある名高いサグランティーノの生産者であるコルペトローネや、スカッチァディアヴォリでの長年の経験を元に、葡萄栽培のみならず、ディレクターとして活躍していたグイド・グアルディッリ氏が独立し、興しました。もちろん、これまでも、サグランディーノ・ディ・モンテファルコに携わっていた彼にとって、夢の自身のアジェンダとなる約束の地は、モンテファルコ以外に選択肢はありませんでした。コルペトローネと同じく、ペルージャの南であり、モンテファルコ地区の東に位置すグアルド・カッタネオ地区に葡萄園を構えることになりますが、元々は、スカッチァディアヴォリが所有していた農園だったようで、当初はオリーブ園だった土地を開拓し、葡萄を植樹したそうです。
そんなペルティカイアの葡萄園は、海抜300m〜350mの緩やかな斜面の中腹に位置し、南西向きとなります。土壌は水はけのよい小石混じりで、石灰や粘土も混じる複雑な砂質だそうです。低いコルドンで仕立てられた葡萄達は、haあたり5500株の株密度で、ひとつの樹からは、7房〜8房までしか実をつけさせない徹底ぶりは、グイド・グアルディッリ氏自身がアグロノモと勤め、きっちりと畑で葡萄を見ているから成せる業なのかもしれません。
設立当初は、コルペトローネと同じく、エノロゴに名高いロレンツォ・ランディ氏を迎えてましたが、現在では、エミリアーノ・ファルシーニが担当しております。
現在は、モンテファルコ・サグランティーノとなる、サグランティーノが植樹された畑が7ha。モンテファルコ・ロッソとなる8haには、サンジョベーゼが60%、サグランティーノが15%、メルロが25%、その他、カベルネフランとコロリーノが植されており、最近取り組み始めたトレッビアーノの畑が1haと、2.5haのオリーブ園を所有しています。
そんなペルティカイア唯一の白ワインが、僅か2haの畑で栽培されているトレッビアーノ・スポレンティーノ種100%からなる辛口の白ワインなんですね。
トレッビアーノ種といえば、イタリア中部では馴染みの白品種ですね。大きく‥エミリア・ロマーニャ州での「トレッビアーノ・ロマーニャ」と、トスカーナを中心とする「トレッビアーノ・トスカーノ」に分別できるようですが、中川原まゆみ著「土着品種で知るイタリアワイン」には、このトレッビアーノ・スポレンティーノ種はどちらにも亜種として名がありませんでした。
ペルティカイアが位置するスポレート近郊のトレッビアーノは、トレッピアーノ・ト
スカーノに比べて収穫時期が10月末‥と遅く、完熟した状態でも酸度が6〜6.5%となる
トレッビアーノとなり、長期熟成に向く‥と、言われているトレッビアーノをトレッ
ビアーノ・スポレンティーノと呼んでいるようです。
南東と南向き‥海抜320〜350mの1ha(輸入元資料では1.5ha)の石灰質と粘土な土壌には、haあたり4500本の株密度で、トレッビアーノ・スポレンティーノ種が栽培されています。すでに黒葡萄はすっかり収穫を終えた10月末に収穫された葡萄は、7度に温度管理されたステンレスタンクで、まずはコールド・マセラシオンを24時間施されます。15度〜16度(輸入元資料では17度〜19度)で、約15日間の発酵の後、そのまま約6ヶ月、タンク内で熟成され、瓶詰めされます。
当主グイド氏曰く‥トレッビアーノ・スポレンティーノの酸、ミネラルは長熟向き‥10年熟成させて飲んで欲しい‥だなんて言われましたが、10年も熟成させるの無理無理。今飲んでも極上の白ワインなのにネ!!
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
お馴染みのブルゴーニュ型瓶、お馴染みのシンプルなラベル。このトレッビアーノ・スポレンティーノは、そのPが重なるマークとキャップシールは金色なのもお馴染み。昨年はラベルの貼付けに若干問題がありましたが、毒味のサンプルボトルは問題なし。表記のアルコール度数は13度と例年通り。まぁまぁの質のコルクは4.5cmで、グラスはブルゴーニュ型、冷蔵庫キンキン温度となります。
2010年よりも若干黄色味が強く見えますね。グラス内壁にはぷちぷちが少なからず。すでに香りが開いていますねぇ。柑橘ピールのハチミツ漬け、黄色い白桃もよく熟れてます。完熟のビワとパイン‥おお、この2011年は果実香に熟度と密度を感じますね。白と黄色の花、ああ、よく開いてる。
口に含みますと、うーん、この2011年‥重みがあるねぇ。まさかのトレッビアーノ種^^;青味のないオイル、その重みに溶け込むミネラルに鉛。味わいは香りほど甘味はなくしっかりとドライな辛口。すでにブルゴーニュ型グラスで負けてない。何も熟れた果実ばかりではなく、どこか柑橘の白いピロピロを彷彿とするのは、酸がしっかりしているからかな。果実の密度も厚みもあるが、酸がしっかりしていないと緩さが目立つ‥まさかこのワインにそれはない。
今宵のワインの肴は、牛タン、刻んだニンニク、レモンをギュギュっと。牛タンとなるとタレ味や、デミ煮込みではない、こんなシンプルな焼きなら白がいいですね。しかも、レモンを搾るならなおさら‥。
二杯目はなお旨い。酸味がやわらかくなってきた‥酸味の輪郭が果実味に溶け込む感じ。そうなると、旨味も顔を出してそれが甘味に繋がる。ハーブは黄色で、ミネラルは強過ぎない。うん、旨い‥やっぱりトレッビアーノ・スポレンティーノは別格だ。
二日目も冷蔵庫キンキン、ブルゴーニュ型。ちょっとこの2011年はシャルドネに似た柑橘やパインの風味を感じる。そしてシャルドネに負けないほど偉大さも。口に含んだ際のまとまり‥一体感。舌にはまろやかな果実味の存在感‥ほどよく厚みがあり重い。果実の密度はハンパなくバランスも良い。
今宵のワインの肴は焼き鳥‥塩のみな軟骨(やげん)部分にいいですね。ニンニクの効いた塩つみれとも‥やはり柑橘を搾るようなタイプ、塩味によくあう。タレ味に合わないわけではないが、出汁味とかと合わせてみたいなぁ(おでんとかね)。
2010年、例年に以上に偉大さを感じる。トレッビアーノなのに(偏見)、とても重厚で壮大で‥まるでオーケストラの様。ぜひブルゴーニュ型グラスで飲んで欲しいし、それに負けないトレッビアーノでもある。
TOPに戻る |
イタリアワイン通販 nishino yoshitaka +plus
大きな地図で見る |
[運営] 株式会社ニシノ酒店(会社概要詳細)
[住所] 544-0032 大阪府大阪市生野区中川西2-12-4 [電話] 06-6731-7406(実店舗専用) [電話] 090-1899-4351(ネットショップ専用) こちらに掲載の商品に関しましては、上記携帯電話までお問い合わせ下さい。 [URL] http://www.nishino-yoshitaka.com/ [MAIL]nishino@nishino-yoshitaka.com [MAIL]ypsilon@bk2.so-net.ne.jp |
365日24時間ご注文受付。平均24時間(最長48時間)以内に正式な受注確認メールを配信いたします。毎週月曜日は定休日となっております。日曜の夕方から月曜日にご注文、お問い合わせの場合は、火曜日以降のご連絡となります。 | |
お買い物全般に関することで何か疑問がございましたら、まずは[総合案内所]をご確認下さいませ。様々なご質問に対する回答を掲載しております。 | |
|会社概要|プライバシーポリシー|特定商取引法|送料|決済方法|サイトマップ|お問い合わせ| |
TOPに戻る |