Chianti Classico Riserva 1998 Riecine

トスカーナ州の赤 > Chianti

更新履歴 2018/12/20
情報 蔵出し古酒!
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6,980円(税込)

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キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ 1998 リエチネ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》

ガイオーレ・イン・キャンティ地区。1971年にイタリア人の妻パルミラを持つイギリス人のジョン・ダンクリーが避暑地としてバディア・ア・コルティブォーノの近くにある1.5haほどのブドウ園がついた修道院近くの別荘を購入。使い古された醸造設備を補修と、ブドウの植え替えを行い本格的にブドウ栽培とワイン生産を始めたのがリエチネの始まり。

初めてのキャンティ・クラッシコは1973年ビンテージで1975年にリリースされました。ジョン・ダンクリー氏はDOC法では認められながらも決してカベルネ・ソーヴィニョンを栽培するつもりはなかったらしく、「バロン・フィリップ・ド・ロートシルトがサンジョヴェーゼを植える時こそ、私はカベルネ・ソーヴィニョンを栽培し始めるでしょう。」だなんて名言も残しています。

リエチネのワインは80年代にも高い評価がされました。ラ・ジオイアはサンジョヴェーゼからなるスーパータスカンとしてご存知の方も多いでしょう。リエチネの醸造を勤めていたショーン・オキャラハンは1988年にリエチネを訪れ、ジョン・ダンクリーに出会います。1990年までは他の生産者の元で醸造を行っていましたが、1991年にジョン・ダンクリーから畑や醸造設備を引き継いだショーンがオーナーとして再出発をします。しかし、1996年に経営状態が悪化し出資者を募ります。翌年にはニューヨーク在住のガリバーマンの出資により再建、1998年には元々セラーだった場所に醸造所を移設し経営を再建後はまたショーンが継続して醸造を担当していました。

新しい出資者のもと2012年には設備も一新、セラーも拡充されました。新しく清潔な醸造所に、流行りの(語弊あり)卵形セメントタンク。もちろん栽培だってビオに移行している途中かと思われます。それが今‥なんですよね。ブドウ栽培だって醸造だって、少なからずトレンドがあるものです。

再建後は実験的に"improvvisazione(即興)"というシリーズでピノ・ノワールやメルロに挑戦したり、新しいサンジョヴェーゼ100%のワイン、その名も「リエチネ」をリリースするなど順風満帆だった‥はずでした。

ショーン・オキャラハンがリエチネで本格的にワインの醸造を始めたのが1991年、1996年には経営難に陥りますが、出資者が決まり1998年に新たに設備投資もされ、その醸造方法も変化します。次に出資者が代わるのが2012年ですから、1995年と1997年は第一世代、1998年と2006年は第二世代となるかもしれません。2012年以降、しれーっと辞めざるを得なくなる2016年あたりまではショーンが手掛けた作品で第三世代(最終世代)となるかもしれませんね。


ガイオーレの街を見渡す標高450mの南斜面せ栽培されるサンジョヴェーゼ100%。1970年から1973年に植樹したサンジョヴェーゼは徹底したグリーンハーヴェストと収穫制限で低収量に抑えられます。収穫は手摘みでおこなわれ。厳しい選果により未熟なブドウや、腐敗果を完全に取り除きます。

1998年は1997年や1999年と比較してワインジャーナリストからは評価されていないが、リエチネにとっては1997年同等の素晴らしいビンテージとなった。酸度は強くないがPH値は高く、やわらかな仕上がり。1998年の収穫は10月8日から10月22日。この1998年から新しい設備や醸造所が稼働。新型のプレス機、真新しいタンク、これまで以上にブドウを慎重かつ丁寧に扱うことができるようになった。

収穫されたブドウの発酵は10月5日から30日までの25日間で53hlのコンクリート(セメント)タンクが使用されます。全体で約15%の果汁をセニエで抜き取りました。発酵温度は18度から33度まで。プレマセレーション時には一日に4度のポンピングオーバーを行い、アルコール発酵期間中は2回までに減らします。果帽は毎日一度のパンチダウンが施されました。暖かく乾燥した夏であった1997年は果実はしっかりと熟成、粒も小さいことから香味の濃縮した果汁を得ることができました。

熟成は新樽比率20%(残りは3年から4年落ち)のフランス産のバリックでの樽熟成(期間不明)。この1998年の生産本数はフルボトル7,000本、マルナム30本。表記のアルコール度数は13.5度となります。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


1997年と同じく少し怒り肩のボルドー型瓶。表記のアルコール度数は1995年が13度、1997年と、この1998年はは13.5度となります。コルクはなかなかの質の5cm、途中折れそうになりましたので、デュランドで抜栓しました。1995年と1997年はヴィノムのキャンティ型で飲んだようだが、この1998年はヴィノムのブルネッロ型でスタートしてみます。

エッジも微かにオレンジが入っているようなそうでもないような。十分に深さ、暗さのある赤ですね。熟れた果実香は確かにありますが、いわゆる熟成香のような酸化のニュアンスはほとんどない。香りからしてとてもなめらかで、しっとりとした密度ある果実味が連想されます。十分に熟したフルーツがさらに時間を経てまとまった感じ。木質かつ少しのヴァニラを伴う樽香もスミレや、チェリーの果実香にうまく溶け込んでいます。現行がギリ2015年として17年差を感じさせない‥いや、17年の経過でようやくこうなるのですね。

口に含みますと、密な果実味も重さ。ミネラルと、タンニンからなる構成も感じます。十分に濃密でまさか17年差を、うーん、感じさせないね。とても健全な状態なのも伺えフルボディ。まだ硬さをも感じさせますが、香味に萎縮感はなく開いています。輪郭のなめらかさ、果実味はそう甘さ推しではないが、甘味を感じさせますね。春先に飲んだ1997年から9ヶ月ほど経過した1998年ですが、1997年と1年差?もっと若さを感じますね。そして、バランスがいいのも1998年の特徴かな(だから好きなんだよ)。まあ、正直、グラスもヴィノムのキャンティ型ではなく、ブルネッロ型で大正解やね。こういうのは、もう、だいたいわかるようになってきたわ。

酸の周りの果実に熟成も感じる、どこか柑橘の風味を(赤なのに)感じるのと近い部分かな。いいワイン、いいCCRだなあと思いますね。どこかショーンが一人歩きしてる感もあるが、なんつっても「リエチネ」という大看板をしょってた頃に造られた、リエチネらしい上質なCCRで間違いない。

二杯目。うん、そんな急激に酸化が進むわけではないよね、まだ1998年なんだもの。全体的な一体感、まとまりは一杯目から‥ですから、現行の二日目、三日目が、ようやく一杯目から感じる‥のとはまた違うかもしれないが、ほぼほぼその程度。とはいえ、飲み口の旨味が、旨味だけじゃないんだな。1997年もミネラルを感じたけれども、この1998年もクリアなミネラルがある。抜栓前に、瓶底の凹み外周に澱がなかった‥は確認しているんだけれども、肩部分に、少し澱が確認できますね。ただ、パチっと引っ付いてて、モヤりなどももたらすわけではない。

旨い!濃密な果実味に深みがあるな。とはいえ過熟感など皆無。健全に生育、成熟したブドウから造られていることをヒシヒシと感じる。

澱に関してですがボトル差はありますね。でも、長らく横に寝かせておりますので、ボトル側面に(こびり)付いているボトルが多いようです。また、澱としての量は少なめ、側面で固まり切らない澱が立てると飛び立ちますが、安置すれば、底に沈んでくれるタイプですので取り扱いも難しいタイプではありません。

二日目もィノムのブルネッロ型です。いいね、初日よりも開いてる。とてもコネコネと小慣れた、そして熟れを感じるまとまり。旨味が湧き出てるんだろうなあ‥甘味出てきてる‥。輪郭はやわらかく、そして密度感じるように深くなる。予想通りの甘みを帯びた旨味があるが、乾いたタンニンと、しっとりした酸味、そしてやはりミネラルもある。ああ、旨い。初日よりも二日目の方が断然旨い。

非常にスムーズ、ベルベッティな濃さ。そう、濃さは感じるんです。でも、まったくストレスはない。なんやろね‥このビシっとキマったやわらかさ。時間経過でしか成し得ることのない「熟成」。旨いなあ‥この状態、タイミング。

三日目もヴィノムのブルネッロ型です。最後の一杯、澱の濁りはあまり気にしないタイプですが、澄んだ液体を得るために、ゆっりと、そして30mlぐらいかな‥は注ぎません。もちろん澱の状況にもよりますし、そうしても、飲み終えたグラスの底に細かな澱があることはままあるわけですが。

三日目ともなると、少し酸化を感じさせる熟成香も前になります。とはいえ、フルーツの香りもまだまだ前ですけどね。飲み口も同様、古酒ならはの甘味があるんですよね。旨味とあいまってほんとまとまってる。非常に健全でおいしい古酒ですね。検品では澱の量やタイプでボトル差もありますし、色調もそう。熟成するとボトル差が広がる、ボトル毎の個性が明確になりますが、いいボトルだと思います。まあ、それも古酒の楽しみのひとつですよね。

ワイン単体で、様子を伺いながらもたのしい。チーズというよりは、旨味と塩味のええ感じの(おいしい)サラミとかいいかもしれません。初日よりも二日目、三日目でも十分持つ、たのしめる酒質ですので、それほど神経質になる必要はありません。1998年、ほんといいビンテージなんですよ。熟成してなお、そう思います。

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