Jammo Bianco Campania 2016 Villa Matilde
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ヤンモ・ビアンコ・カンパーニャ 2016 ヴィッラ・マチルデ
《イタリア/カンパーニャ/白/ファランギーナ80%、グレコ20%/辛口》
ナポリから海岸線に沿って北へ1時間ほど車を走らせたローマとナポリの中間にあたる場所にヴィッラ・マティルデメイン・カンティーナがあります。このあたりはかつてファレルノと呼ばれた土地で、古代ローマ帝国の時代から“Ager Falernus(アジェル・ファレルヌス=ファレルノの大地)”という名前で知られており、オリーブオイルや野菜、そして高品質ワインの産地として有名な土地でした。古の時代には、野外劇場がある大きな町や各地に輸出するための非常に栄えた港もあったそうです。古代ローマ帝国の歴代皇帝たちはカプリ島やソレント半島に別荘を持ち、ローマから別荘に向かう中継地点としてこのファレルノの土地で美味しいワインを飲み、調達して旅を続けたそうです。そして、いつしか大きな町や港も影を潜め、ファレルノという銘壤地も過去の栄光となっていきました。
1960年代、弁護士であると同時に古代ワインの熱烈な愛好家であったフランチェスコ・パオロ・アヴァッローネは、ファレルノのワインについて古代ローマの政治家・プリニウスが書いた話や、古代ローマの詩人ウェルギリウス、マルツィアーレ、ホラティ
ウスらが残した詩句に興味をそそられ、前世紀の初めに姿を消した伝説的なワインを復活させることを決意しました。この土地のポテンシャルを信じ、2000年前の高品質ワインを復活させようとブドウ栽培を始め、ヴィッラ・マティルデ社を創業しました。 セウェルス(濃厚で)、フォルティス(力強く)、アルデンス(燃えるような赤色)。古代のファレルノワインの特徴は、かつてこのように表現されていました。この古典文学の中で最も有名なワインは、ロッカモンフィーナ死火山の斜面の丘陵地帯に広がるヴィッラ・マティルデ社のブドウ畑で、1970年代に再び息を吹き返しました。
ファレルノの土地は西側が海に面しており、周りを3つの山に囲まれています。北西にモンテ・アウルンチ、北東に位置するロッカモンフィーナ、そして南東に位置するモンテ・デル・マッシコです。モンテ・アウルンチとロッカモンフィーナの間、北の方角だけ山並みが途切れており、その隙間は北方のアペニン山脈から吹く涼しい風が通る風のゲートとなっています。そして、風のゲートから吹き込む涼しい風と海から吹き込む暖かい風がぶつかり上昇気流ができるためファレルノの上空には雲ができにくくなり、ファレルノは豊富な日照量に恵まれ、雨に悩まされることも少ない土地となっています。乾いた土地ではブドウの木は水分を求めて地下深くまで根を伸ばし、地表には少ないリンやカリウムなどのミネラルを吸収することができます。この土地のミネラルは、北東のロッカモンフィーナ山が大昔の火山活動により生み出した火山性石灰質土壌からもたらされます。
古代の銘譲ワインの復活には多くの調査と研究がありました。ヴィッラ・マティルデのファレルノ・デル・マッシコはファレルノ・バイオタイプと呼ばれる特別な系統(バイオタイプ)のブドウの樹から生み出されます。フランチェスコ・パオロは、10年間にも及ぶナポリ大学農学部との共同研究の結果、フィロキセラ(ブドウネアブラムシ)による壊滅的な被害を免れたわずかなファランギーナ、アリアニコ、ピエディロッソの木の中に、古代ローマ時代からこのファレルノの土地のみで育つ特別なバイオタイプを発見し、その後ファレルノ・エリアの中でも特にブドウ栽培に向いた土地を見つけては、ファレルノ・バイオタイプの3品種を植樹し続け、この素晴らしいワインが造れるようになったのです。
現在、ワイナリーは、フランチェスコ・パオロの息子サルヴァトーレ、娘のマリア=イータに引き継がれ、2000年にテヌータ・ロッカ・デイ・レオーニ(ベネヴェント県サンニオ地区にあるブドウ園)、2004年にテヌーテ・ディ・アルタヴィッラ(アヴェッリーノ県イルピニア地区にあるブドウ園)という2つのブドウ園を立ち上げました。この新しいプロジェクトは、ファレルノの大地から生まれたヴィッラ・マティルデが、古代ローマに「カンパーニア・フェリックス(幸多きカンパーニア)」と呼ばれた豊かな土地、カンパーニアのアイデンティティを物語る新たな章の始まりなのです。
そんなヴィッラ・マチルデのカジュアルラインがこのヤンモシリーズ。ヤンモはナポリの方言で「行こう」を意味します。エチケットに描かれているのは登山鉄道フニクリ・フニクラで有名な活火山であるヴェスーヴィオ火山。ファランギーナとグレコというカンパーニャらしい土着品種の混醸となります。
飲んでみました。
ヴィッラ・マチルデの公式サイトにも掲載されてないワインですのでひょっとすると日本市場向けのアイテムかもしれません。他のワインのラベル違いの可能性もありますね。まあ、ままあることです。ラベルの素材感もいいし、アメコミ調(?)のラベルデザインもとてもカワイイ。低価格なラインですがボトルもそれなりのものだしね。コルクではなくスクリューキャップ。でも、そのクスリューキャップもチープなものではないので質感が高い。冷蔵庫キンキン温度、グラスはオヴァチュア。表記のアルコール度数は12.5度となります。少しシルバーがかっていますが、それなりに黄色味も感じる色合い。ファランギーナらしい南国系フルーツの香りと白い果肉の果汁。爽やかなながらやわらかいミント、なるほどセージっぽさもあるね。口に含みますと、確かにカンパーニャらしい白だなあを実感。すでに旨味がありそれなりにジューシー。柑橘もやわらかで、グレコの硬質なミネラルもダレさせない。そうファランギーナ単体だと熟れ過ぎでユルさを感じるものもあるが、グレコ20%がキイテル、キイテル。抜栓後一杯目ですが、すでに十分に旨く、閉じ感もないのがいいですね。やわらかでユルまず、ヌケずな果実味があるが、パツンパツンに不自然な詰まりがあるわけでもないのもいい。それほどミネラル推しではないが、塩味の手羽先と合わせたら、これが塩と、鶏脂とのマッチングもバッチリ。鶏肉との相性はよさそうだなあ。
二日目も冷蔵庫キンキン温度。グラスはオヴァチュアです。ファランギーナのように南国系のフルーツや洋梨がメインのやわらかさもあるタイプはキャンティ型でその酸をスーっと縦に通すよりも、果実味を広げる方が好きなのでオヴァチュアです。状況、状態に応じてなのはもちろんですけどね。二日目は少しハーブとミネラルが前。果実の香味がファランギーナらしさあるのは初日と同じです。キンキンに冷えていてもやわらかさがありますね。もちろん、硬さに通じるミネラルや、葉緑素のように行き渡る酸味も不足感がなくとてもおいしい。うーん、安いですね。かなり安い。こういう安いくて旨いワインは売上げが上がらないので困る。
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