Chianti Classico Riserva 1997 Riecine
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キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ 1997 リエチネ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》
ガイオーレ・イン・キャンティ地区。1971年にイタリア人の妻パルミラを持つイギリス人のジョン・ダンクリーが避暑地としてバディア・ア・コルティブォーノの近くにある1.5haほどのブドウ園がついた修道院近くの別荘を購入。使い古された醸造設備を補修と、ブドウの植え替えを行い本格的にブドウ栽培とワイン生産を始めたのがリエチネの始まり。
初めてのキャンティ・クラッシコは1973年ビンテージで1975年にリリースされました。ジョン・ダンクリー氏はDOC法では認められながらも決してカベルネ・ソーヴィニョンを栽培するつもりはなかったらしく、「バロン・フィリップ・ド・ロートシルトがサンジョヴェーゼを植える時こそ、私はカベルネ・ソーヴィニョンを栽培し始めるでしょう。」だなんて名言も残しています。
リエチネのワインは80年代にも高い評価がされました。ラ・ジオイアはサンジョヴェーゼからなるスーパータスカンとしてご存知の方も多いでしょう。リエチネの醸造を勤めていたショーン・オキャラハンは1988年にリエチネを訪れ、ジョン・ダンクリーに出会います。1990年までは他の生産者の元で醸造を行っていましたが、1991年にジョン・ダンクリーから畑や醸造設備を引き継いだショーンがオーナーとして再出発をします。しかし、1996年に経営状態が悪化し出資者を募ります。翌年にはニューヨーク在住のガリバーマンの出資により再建、1998年には元々セラーだった場所に醸造所を移設し経営を再建後はまたショーンが継続して醸造を担当していました。
新しい出資者のもと2012年には設備も一新、セラーも拡充されました。新しく清潔な醸造所に、流行りの(語弊あり)卵形セメントタンク。もちろん栽培だってビオに移行している途中かと思われます。それが今‥なんですよね。ブドウ栽培だって醸造だって、少なからずトレンドがあるものです。
再建後は実験的に"improvvisazione(即興)"というシリーズでピノ・ノワールやメルロに挑戦したり、新しいサンジョヴェーゼ100%のワイン、その名も「リエチネ」をリリースするなど順風満帆だった‥はずでした。
ショーン・オキャラハンがリエチネで本格的にワインの醸造を始めたのが1991年、1996年には経営難に陥りますが、出資者が決まり1998年に新たに設備投資もされ、その醸造方法も変化します。次に出資者が代わるのが2012年ですから、1995年と1997年は第一世代、1998年と2006年は第二世代となるかもしれません。2012年以降、しれーっと辞めざるを得なくなる2016年あたりまではショーンが手掛けた作品で第三世代(最終世代)となるかもしれませんね。
ガイオーレの街を見渡す標高450mの南斜面せ栽培されるサンジョヴェーゼ100%。1970年から1973年に植樹したサンジョヴェーゼは徹底したグリーンハーヴェストと収穫制限で低収量に抑えられます。収穫は手摘みでおこなわれ。厳しい選果により未熟なブドウや、腐敗果を完全に取り除きます。
1997年の収穫は9月30日から10月8日。異様なほど暖かい春、特に暖かかった3月の気温は例年よりも10日早い芽吹きをもたらした。3月下旬からイースターの休暇明けにかけてこの地域では霜害があったい。特に標高350m以下のブドウ栽培地区では被害が大きくリエチネでも約15%のブドウがダメージを受けたが8月9月の暑く乾燥した気候は、ブドウにいいストレスを与え完熟に導いた。
収穫されたブドウの発酵は10月5日から30日までの25日間。全体で約15%の果汁をセニエで抜き取りました。発酵温度は18度から33度まで。プレマセレーション時には一日に4度のポンピングオーバーを行い、アルコール発酵期間中は2回までに減らします。果帽は毎日一度のパンチダウンが施されました。暖かく乾燥した夏であった1997年は果実はしっかりと熟成、粒も小さいことから香味の濃縮した果汁を得ることができました。
熟成は少量のみ新樽のフランス産のバリックと500Lの樽で24ヶ月の樽熟成後2000年の7月に瓶詰め。この1997年の生産本数はフルボトル9,000本、マグナム150本、ダブルマグナム30本。表記のアルコール度数は13.5度となります。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
1995年とラベルデザインは同じですが瓶型が違いますね。両方ともボルドー型瓶ですが1997年は少し怒り肩になっています。表記のアルコール度数は1995年が13度、1997年は13.5度となります。コルクはなかなかの質の5cm、途中折れそうになりましたので、デュランドで抜栓しました。グラスはヴィノムのキャンティ型一択です。色味は思った以上に暗さ、深さがありますね。抜栓後すぐの一杯目、軽く、ほんとに軽く、熟成香的なものはありますが、十分に熟したフルーツの香りが主体で、やわらかな樽のニュアンスも感じます。深く甘味をおびたスミレとカシスの熟した香りがやわらかく奥深い。これはもう香りからしたまったりしておりますね。
口に含みますと、クリアなミネラル、熟れた酸味と渋味がじっとりと果実味に溶け込んでいます。継ぎ目なく、まとまりがある。果実味にドライフラワーの熟成したニュアンスもあるし、イチジクの赤ワイン煮込み、密度高く、いいフルボディですねえ。余韻もとても長い。少し甘味のある含み香にシガーを連想させる部分もあるけれども、カラカラと乾いたシガーではなく、適度に湿度感もある。果実味がとてもおいしい。ワインとして当然のことですけれども。
これは旨いぞ。1995年よりも2年の若さもあるし、上手く暑いビンテージが表現されている(ちゃんと酸があり、グダグダじゃないのが上手い)。
二杯目。うん、ただでさえ一杯目から旨かったのだが、二杯目はもちろん旨い。いいまとまり、いい果実の甘味、めっちゃ健全に熟成していますね。一杯目よりも酸味が増しましたが、酸っぱさではなく、果実味の伸びを助長する良質の酸味。いやあ、酸味、渋味、甘味、余韻が長く素晴らしいですね。
だから古酒はやめられない。
実感して頂ける酒質です。
二日目もヴィノムのキャンティ型です。フルーツの香りがほんと健全でうっとりしますね。甘味ある十分に熟し、コネコネにこなれた果実香に、シガーなど熟成由来も香りもありますが、まだまだ熟成香に支配されることはありません。ちょっとモカ、樽の香も爽やかさ木質なものもありますが、モカなどのコーヒーっぽさもある。でもローストが強過ぎるわけではない。
口に含みます。良質な酸味は初日と同じで、二日目だからと言って急激に酸化が進むこともなくめっちゃおいしいですね。グラスの中でもっとおいしくなります。1995年も旨いキャンティ・クラッシコの古酒でしたが、1997年もうんまいですね!
いやあ、なめらかさもあるが、良質の酸と渋味によるすばらしい構成もヒシヒシある。グラスの中でほんと旨味がバランスを崩さずに増幅されるのもいい。
三日目もヴィノムのキャンティ型。少し熟成香が前なように思いますが、グラスの中でもう少し後方に移るはず。二日目同様、深い甘味ある果実の香味がほんとに素晴らしい。十分しなやかで、密度があって旨味が濃い。でも、やっぱり酸味、渋味があり、そのバランスに秀でている。三日目でもまったくオチやヌケは感じない。口先に当たる輪郭も張りもあるがやわらかい。
こりゃあ間違いなく旨い。今飲み頃ですね。初日もいいが二日目が一番いいと思います。
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