Chianti Classico Gran Selezione Vigna del Capannino 2010 Bibbiano

トスカーナ州の赤 > Chianti

Chianti Classico Gran Selezione 特集

更新履歴 2014/12/07
販売価格

3,980円(税込)

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キャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネィーニャ・デル・カパッニーノ 2010 ビッビアーノ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ・グロッソ/フルボディ》


ビッビアーノ家がアジェンダを興したのは1865年。現在は5代目となるトンマーソとフェデリコ・マッロッキエージ・マルツィが運営しており、カステッリーナ・イン・キャンティの海抜270m〜300mの丘に約23haの畑を所有します。栽培するのはサンジョヴェーゼ(・ピッコロ)とサンジョヴェーゼ・グロッソ‥少量のメルロとコロリーノとなります。

ビッビアーノと言えば、かのジュリオ・ガンベッリ氏が手がけていたことでも有名ですね。1925年、ポッジポンシに生まれたジュリオ・ガンベッリ氏は14歳の頃からトスカーナ最大の生産者であった「エノポリオ・デ・ポッジ・ボンシ」で働き始めました。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの基礎を築いたタンクレディ・ビオンディ・サンティに才能を見いだされ、サンジョヴェーゼの研究も行います。1942年、ジュリオ・ガンベッリが17歳の時に初めて手がけた生産者がこのビッビアーノだったんですね。ジュリオ・ガンベッリが1950年にモンタルチーノから移植したクローンを栽培し、ビッビアーノの土壌に合うように改良されてきたそうです(となると出所は‥)。

2012年に没後は2000年から参加した若きエノロゴ兼アグロノモのステファノ・ポルチナイ氏が継いでいます。

スタンダードなキャンティ・クラッシコはサンジョベーゼ・ピッコロ95%とコロリーノ5%の伝統的なブレンド。クリュ名の付くモンテルネッロと、この新しいグラン・セレツィオーネDOCGを名乗る単一畑のヴィーニャ・デル・カパッニーノはサンジョヴェーゼ100%となりますがピッコロではなく、後者はサンジョベーゼ・グロッソ100%となります。

ヴェロネッリ誌を見ますと、モンテルネッロは13ha、リゼルヴァ・ヴィーニャ・デル・カパッニーノが7ha、そのIGTが3haと記載されていますのでこれを合計すると23ha。スタンダードなキャンティ・クラッシコも23haと記載されていますのでツジツマが合います。スタンダードなキャンティ・クラッシコは、全ての畑からのブドウがセレクトされておりますので、サンジョベーゼもピッコロだけではなくグロッソが混じる可能性もあり、共通セカンド的でもあるかもしれません。

さて、このサンジョベーゼ・グロッソ100%からなるキャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネですが、以前まではキャンティ・クラッシコ・リゼルヴァを名乗っていました。ヴィーニャ・デル・カパッニーノはビッビアーノが所有する畑の中でも最上かつ、サンジョヴェーゼ・グロッソだけを栽培する畑。アルベーゼ(石灰質)主体の度壽應で、1956年と2005年に植樹しています。

果皮が付いたままのブドウを温度管理された発酵槽で30日間かけての醸しと発酵が行われ、フランス産のトノー樽とスラヴォニア産の大樽で24ヶ月の樽熟成後瓶詰め。最低6ヶ月の瓶熟成後リリースされます。

良年のみの生産を守り続けており1990年の初ビンテージ以降、1993年、1995年、1996年、1997年、1999年、2001年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2008年まではキャンティ・クラッシコ・リゼルヴァを名乗ってのリリースでしたが、この2010年よりキャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネDOCGとなりました。

DOC法のおさらい。

キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァは、収穫の翌年1月1日から起算して24ヶ月(内瓶内熟成最低3ヶ月)の熟成期間が必要となります。

キャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネは収穫の翌年1月1日から起算して30ヶ月(内瓶内熟成最低3ヶ月)の熟成期間が必要となります。リゼルヴァよりも6ヶ月熟成期間が長いわけですが、それは樽熟成期間とは限りません。品種はサンジョヴェーゼ80%以上とCCやCCRと同じ。このワインがグラン・セレツィオーネを名乗ることからお察し頂けると思いますが、それがサンジョヴェーゼ・グロッソでもいいんですよ。ちなみにブルネッロ・ディ・モンタルチーノもサンジョヴェーゼであればグロッソに限らずとなります。

2008年のテクニカル情報と比較するとフランス産の樽はバリックからトノー樽へとサイズアップされています。樽熟成期間が長くなったことからの措置かと思われます。よって、これまでのCCR格の時代(2008年まで)とは、ブドウは同じですがテクニカルな部分は、グラン・セレツィオーネの規格に沿う様に進化したようです。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


ボトルネックへのカーブがまるでボディービルダーのようなボルドー型のボトルで、ネック部分も太目でなかなか高級感と威圧感があります。ラベルのデザインはこれまでのヴィーニャ・デル・カパッニーノを踏襲しているように見え、もっとグラン・セレツィオーネ部分を派手にしてもいいと思うんですけどね。キャップシールはフェラーリレッド、ガッロ・ネロの小さなシールもとてもカッコイイ。DOCGの帯封が縦貼りなのもなんだか新しいですね。実際に手に取るととてもいい。ほんとマッチョ。

ボトルネック部分も厚みがあるのでコルクが抜きやすいですね。コルクも良質でだし、一回り径が大きいような気がします(たぶん錯覚)。グラスはヴィノムのボルドー型。表記のアルコール度数は14度です。色味は深いですね。グロッソだからという先入観込みでまるでブルネッロっぽい色合い。

ああ、ビッビアーノですね。少しのヨード、樹齢の高いスミレにカーボン、やさしいヴァニラ香。閉じてはいないが威厳を感じる大人っぽさ。スミレは少しインキーにも感じるほど濃密。少しベリー系の甘味ある果実がヒントになる。まだ時折スワリングするのみだけれども、グラスの中で華やかさに牽引されるように開きを感じますね。

口に含みますと密度の高いマシュマロのような輪郭がヴァニラと甘味をまといます。ポイントになるのはスミレですね。白い石灰、ミネラルは少しアイアン。ああ、果実、この果実もいいな。甘味が果実とリンクしてきた。余韻もゲップもフルボディ。

うまい。

初めてのキャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネなんだけれども、ほんとに旨い。では、これまでのリゼルヴァ格よりも上か?CCGSらしさがあるのか?と問われれば別なんだけれども、このワインはおいしい。

二日目もヴィノムのボルドー型です。ふわりとチョーク香、鉛筆の芯は2Bですね。香りの凝縮度、密度感がとても高い。これまで何度が飲んだヴィーニャ・デル・カパッニーノとは違う印象。これが新時代の最上級キャンティ・クラッシコのスタイルだ‥と言われば、なるほど納得もする。ただ、それがスーパータスカンもどきであってはいけないし、CCRと代わりばえもないものであってもいけないし‥それを思うと、ひとつの生産者だけでは判断ができないし、決めつけることもできないが、もう我々にとってはそれが飛躍であるとするしかないのだから肯定的に捉えたい。

確かにアルコールの高さも感じるがチグハグさはない。口に含むとスミレ香がリキュールちっくながらも舌触りにはどこか和風なしっとり感と、どこか抹茶のようなフレーヴァがあるように思う。サンジョヴェーゼ特有の粉っぽさは、小豆系だとしっとりこしあんだったりもするが、どこか紫に濡れた抹茶系なのだ。舌触りは初日よりもスムースで、喉越しもまた潤滑。酸味はようやくジュクジュクしてきた段階。

バランスはとてもいいですね。複雑さがあるからこそ複数の要素のバランスを感じるわけですが。スミレを中心とした香味はやはりサンジョヴェーゼらしいし、キャンティ・クラッシコなんだな。鼻に抜ける香りまで終始スミレ主体ですが、しっとりと濡れたものから、ドライフラワーになった状態まで、スミレが複雑です。

これまでのCCRを超越したもの。しかし、ビッビアーノのそれは決してスーパータスカン的なスタイルではありませんね。飲めば飲むほどトラディショナルなキャンティ・クラッシコも感じさせます。

2007年にはメルロ主体の「ドミノ」というIGTもリリースしていましたから、決してトスカーナIGTとしてのスーパータスカン的なもの‥には抵抗はないのでしょうが、現在そのワインは公式サイトには紹介されていません。まあ、私も飲んでみたのですが華麗にスルーしたわけですが。

ジュリオ・ガンベッリと言えばカーゼ・バッセやポッジョ・ディ・ソットなど手がけたブルネッロはつと有名で伝説化していますし、キャンティ・クラッシコ地区であればモンテヴェルティーネとなりますよね。でもモンテヴェルティーネはDOCGに囚われないことを選んだ生産者。しかし、ビッビアーノはあくまでもDOCGなんだと思う。この酒質をIGTでリリースすることだってできるし、そういうスペックでもあるのだが、あくまでも新しいキャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネでリリースしてきたわけです。

偉い。

しかも、この価格ですからね。トスカーナIGT≒スーパータスカンにしていしまえばもっとお金取れる(←キミ、イヤラシイナ)のにね。キャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネとしてもとても現実的なお値段に納まってる。

偉い。

もうちょっと貰ってもいいのではないか?とさえ思う。

三日目です。グラスはヴィノムのボルドー型。二日目も注ぎたてはチョークの香り。独特の甘味があるんですよね。ビッビアーノらしさか、グロッソならではか。でも、決して派手なものではない。どこかで軟派にならない寸止め感がある。だからこそ、サンジョヴェーゼ100%のIGTはリリースしてないんだろうな。ビッビアーノにとっては、このキャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネは渡りに船だったのかもしれません。

三日目も十分に旨いですね。2010年というビンテージはとても高次元でバランス感覚優れたワインが揃っています。バランスがあるのでトガりはしません、トガらないというのは個性を見出し難いか?いや、違う。もう一歩引いてみれば歴然。

このワインにはまだ先がある。ただし、キャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネとしてのこのワインがこの先どうなるかはまだまだ未知の世界。

ああ、グラスの中でほんとに美味しくなる。まとまりと、旨味とリンクする甘味がある。濃密だけれども酸味は隅々まで行き渡っているし、ダレるということなどない。いいスミレだなあ。

この際、その賛否、是非は置いといて、新しいワインってのはワクワクしますね。

初モノ‥ぜひお付き合い下さい。すばらしいサンジョヴェーゼに仕上がってますよ。

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