Birba 2010 La Gerla

トスカーナ州の赤 > Montalcino

更新履歴 2015/07/14
販売価格

5,980円(税込)

在庫数 SOLD OUT

ビルバ 2010 ラ・ジェルラ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》

実は試飲会でハッとしたのは2009年です。すでに輸入元完売で2010年をご案内させて頂きます。ただし、この生産者も口を揃えたように2010年の作柄は完璧です。

試飲会でグラスに注がれたワインは一見薄く見えるような明るい赤。そう、まるでまるで発光するかのような赤はNT-Dが発動した一角獣の様。

まだ若さを感じる内側からの鼓動、殻を破らんとするような力強いミナギリ。制御できないのは暴走ではなく暖かい光。

この色、このグロッソ感、

み、見える!私にも見えるぞ!

そこに見えたのはビオンディ・サンティのアンナータ2004でした。偶然か必然か?
このワインを試飲する少し前にそれを飲んでいたのです。導かれたのでしょうね。

 一方は伝統的な大樽熟成を施したもの‥
 一方は現代的なバリックで熟成させたもの‥

その共通項はサンジョヴェーゼ・グロッソ…ラ・ジェルラの畑は元々ビオンディ・サンティのものだと気付くに時間は掛かりませんでした。

実は近いんですよね。まるで共鳴、呼応、反応するように赤く光る。

こちらはIGTなんです。バリック熟成ですから熟成期間も短めです。

でも、今時はバリック熟成させたブルネッロも数多存在するではないですか。、それらよりも、ずっとずっとブルネッロ・ディ・モンタルチーノ‥サンジョヴェーゼ・グロッソの特性を表現できているワインです。

2015年に西野嘉高が紹介するサンジョヴェーゼの中でも肝、要になるワインです。

絶対に飲んで下さい。


ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ協会の地図ではモンタルチーノの街の北側に位置しています。その南隣はイル・パレディソ・ディ・マンフレディ、北隣はカナリッキオ・ディ・ソット、東隣はカナリッキオ・ディ・ソプラなんですね。オーナーは故セルジオ・ロッシ氏、元々はビオンディ・サンティ家が所有していたコロンバイアと呼ばれる農園を1976年に購入し、ラ・ジェルラを興したのが1978年のこと。現在では約11.5haの畑を所有しています。エノロゴはかのヴィットリオ・フィオーレで、アグロノモはアルベルト・パッセリが就いています。なお、ジェルラとは収穫カゴのようなパニエという意味もありますね。

そんなモンタルチーノの北側のゆるかやな斜面は海抜約320mのあたりとなりますが、所有する畑はふたつの区画に分かれます。ひとつは、北東から東向きのカナリッキオ地区にある畑で6haとなり、1976年と1982年に植樹したグロッソが栽培され、カナリッキオの区画は石灰質に富む土壌。

このカナリッキオの地区に所有する畑の中の1.5haがクリュとなる「ヴィーニャ・リ・アンジェリ」の畑となり最も日当りのよい区画。もうひとつはカステルヌォーヴォ・デッラバーテ区画で南東向き(ポッジョ・ディ・ソットの近く)。1988年にグロッソが植樹されています。所有する畑に植樹されているのは、すべてサンジョベーゼ・グロッソで、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを目指しますが、そのポテンシャルごとに樽を分けセレクトされます。

そんなラ・ジェルラがリリースしているのは、ロッソ・ディ・モンタルチーノ、スタンダードなブルネッロ・ディ・モンタルチーノと、単一クリュであるヴィーニャ・リ・アンジェリの名を冠したブルネッロ・ディ・モンタルチーノと、単一クリュとなるリ・アンジェリ。リ・アンジェリに関してはリゼルヴァを名乗ったり名乗らなかったりの模様。そしてこの唯一のIGTとして、ビルバと名付けられたサンジョベーゼ・グロッソを100%をバリックで熟成させたもの。

サンジョヴェーゼ・グロッソは、伝統的なT字型、コルドーネ・スペロナートで仕立てられ、2つの芽のみを残すように剪定され低収量を保ちます。手摘みでの収穫後、温度管理やデレスタージュ(液抜き静置法)が容易なステンレス・スチールのタンクで発酵が行われます。ボトリングは無菌スペースで自重を利用して行われています。このIGTであるビルバ以外は、大樽での熟成を施している生産者‥ながら、古典ではない良い意味での現代的な洗練さも兼ね備える生産者でもあります。

海抜270m-320mに位置する斜面で栽培される平均樹齢25年のサンジョベーゼ・グロッソはコルドーネ・スペロナートで仕立てられ、各ブドウ樹に2〜3房のみを残して収量を抑え、手摘みでの収穫と選果が行われるのも共通項。

収穫されたブドウはやさしく圧搾され、30度までに温度管理されたステンレス・スチールのタンクで15日間の醸し発酵が行われます。熟成期間や樽種はビンテージにより変えているそうで、2009年は大樽で4ヶ月熟成させた後、バリックに移して8ヶ月の熟成。この2010年はすべてバリックでの12ヶ月+αの樽熟成。新樽も使用されるようですがの風味を強くし過ぎないためにほとんどは1年から5年使用されたバリックとのこと。

1988年に故セルジオ・ロッシ氏の発案でサンジョヴェーゼ・グロッソをバリック熟成させる(≒樽熟成期間は短い)ことになりました。なぜわざわざブルネッロにもロッソにもせずに‥は、キャンティ・クラッシコ地区で続々と登場したスーパートスカーナの影響もあったはずです。

正直飲まず嫌いでした。

バカだよ、俺はバカだ。

そのブルネッロも、もちろん素晴らしいラ・ジェルラですが、国際品種を混ぜることなく、あえて自身のサンジョヴェーゼ・グロッソを試したかのようなバリックでの熟成、その成果がこれほどまでに素晴らしいとは!

まずは素晴らしい色味に惚れて下さい。そして、キャンティ・クラッシコではないこと明白なモンタルチーノのサンジョヴェーゼ・グロッソの個性、特性に思う存分魅了されて下さいね。

■La Gerlaからの2010年ビンテージ情報

Weather conditions – The year 2010 will be remembered in Montalcino for a delay in the budding due to below average spring temperatures and for the frequent rainfalls that characterized this period, a situation that consequently favoured a strong vegetative development and caused some problems in the flowering phase, resulting in a slight decrease of production, of around 10%.

The summer phase was marked by a stable climate with good weather conditions, and only a few rainfalls during the month of August that mitigated the heat and favoured a recovery of the phenological cycle even though the beginning of the veraison took place ten days late compared to the average of the last ten years.

But Sangiovese grapes show their total capacity for recovery if, during the ripening of the grapes, the weather remains favourable – and this is what happened this year, allowing for a harmonious ripening of the phenological and sugar contents.

The wines obtained from this harvest – begun after delays that varied from a minimum of 8 to a maximum of 14 days – manifest therefore, extraordinary features for Sangiovese, both with regard to their organoleptic profile as to the parameters of their composition.

Characteristics of the product - Excellent level of alcohol content in some cases, even, on the high side; levels of total poliphenols, of anthocyans and extracts that are extremely high and rarely found in this grape variety; a very high capacity for aging.Number of stars – five.


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


そのブルネッロ達とは一線を描くラベルデザインはいい意味でIGTらしい。これまで、サンジョヴェーゼ・グロッソならロッソ・ディ・モンタルチーノでいいんじゃないの?どうして、バリックで熟成させる必要があるのかしら?などの理由で試飲も本気じゃなかったか、華から選ぶつもりで飲んでなかった証拠ですね(反省)。バックラベルに記載のロット番号は"L2 008"とあるので2008年の2月瓶詰めになるの?いやいや、収穫年が2010年ですから‥解読できません。バックラベルには輸入元資料とは些か異なるスペックが印字されており、haあたりの収穫量は46hl、樽熟成期間は13ヶ月、瓶詰めは2013年の1月とのことです。コルクはなかなかの質の5cm、グラスは迷いました‥色はブルゴーニュ型の方が赤がよりキレイなはずですが、ここはバランスをとってヴィノムのボルドー型で。なお、表記のアルコール度数は14度となります。

注ぐ途中から素晴らしい旨味を伴う唾液誘発の熟した赤い果実の香り。試飲時よりもやや暗めに見えるのは、グラスの形状と、2010年であることも要因かもしれません。凝縮しながらもアルコール感を感じさせない紫の果実は、スミレの甘い香りとシンクロします。そして紫に濡れる樽香、ローストとヴァニラは樽の黒と白でしょうか、そのバランスもとてもいいし、あくまでも果実香主体。

鉄分という意味ではなくどこか血を感じさせるんですよね。より人間が本来持っているものに近い感覚。そう、私にはサンジョヴェーゼ・グロッソという血が流れているのかもしれません。香りだけでも素晴らしい。グラス内壁はゆっくりな脚。

口に含みますと、口の中を盛大に、壮大に満たすサンジョヴェーゼ。とてもふんわりとふくよかな果実味が広がり、輪郭にやわらかさも感じる。なだ熟れが必要な酸と、なめしたような渋味。ほんの少しの樽由来の香ばしさ、抜栓直後の一杯目からこのジューシーでつゆだくだくの酸と旨味はなんなんだ!

未熟さが微塵もないんですよね。真っ赤に熟れた‥でも、濃縮したような液体ではないんです。フルボディ、高い密度がありますが、とても飲みやすい。

あああ、赤い旨味が旨い。単一品種の説得力、真っ赤な赤味の肉をくれ、レアでくれ、やはりそこには血を連想しているのかな。

二杯目はブルゴーニュ型グラスで‥。あ、こっちやわ。まるでピノ・ノワールの様、ほんとピノ・ノワールっぽい。表面積分の香りの豊富さ鼻を中心に顔を包み込む様な幸せな香り。

しなやかな密度。ボルドー型グラスよりも旨味は大海原系に広がります。ああ、とても旨い。どっちでもいいんだけどねえ。どちらにも良さがある。うーん、グラスってのは奥深いなあ。ブルゴーニュ型の方は少し力が抜けた感じ。でも、ダレはしない。

赤いなあ。赤い。深い、そして香味は光を放つ様だ‥。

二日目もヴィノムのボルドー型で。赤く感じるのは、何も色だけではないし、色だけなら、サンジョヴェーゼ・グロッソらしい赤というだけで、そう赤々しいとは思わないかもしれない。その液体からの香り、そして味、すべてに赤の要素が強く出ているからこそ赤く感じ、見えるのかもしれません。

二日目もしっかりと開いています。小さな赤い果実達ですが、酸味を伴いながらもしっかりと完熟しています。スミレも紫ではなくまるでバラのように赤い。二日目は一段深みを感じる甘味を伴う香り‥樽香も一段ローギヤかな。口に含むと初日よりもくすぐるようなスパイスのヒント。旨味は137%で、その分深くなっていますね。初日よりも重くまとまっています。舌に刺さるような刺激はありません。

熟成期間の問題でブルネッロも名乗れないでしょうし、バリックで熟成したものをブルネッロと名乗るつもりがないのでしょう。しかし、この世にはバリックで熟成させたブルネッロ・ディ・モンタルチーノは五万とある。そのどれよりも、正直安くて、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノらしさを感じますね。バリック熟成が増えたことで熟成期間が短縮された経緯がありますが、もちろんバリックの種類にもよるのだろうけれども‥バリックなら、もっと短くていいのではないか?その答えになったんじゃないかな。しかし、味を取ればブルネッロを名乗れない‥さて、どうするか?

つまり、このビルバはブルネッロ・ディ・モンタルチーノこそ名乗らないが、そこらへんのブルネッロ・ディ・モンタルチーノよりもブルネッロらしさに秀でているわけだ。そして、安い‥最強!

初日よりもバリック感はあるな。でも嫌じゃない。とても似合ってる。

三日目もヴィノムのボルドー型。この三日目が一番甘い。ヴァニラの香りも際立ちますがやはり赤い果実で濡れています。飲み口もすっかりとまとまりますが「体」はそのままでこじんまりとはしません。旨味が一本気ですね‥でも、単調ではないとても満足感がある。

素晴らしいサンジョヴェーゼ、いや、サンジョヴェーゼ・グロッソ!これがサンジョヴェーゼ・グロッソなんです!

絶対飲んで下さい。絶対ですよ!

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