Passorosso 2015 Passopisciaro

シチリア州の赤 > Passopisciaro (Trinoro)

アンドレア・フランケッティ

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更新履歴 2018/11/18
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パッソ・ロッソ・エトナ・ロッソ 2015 パッソピッシャーロ
《イタリア/シチリア/赤/ネレッロマスカレーゼ/フルボディ》

これまでパッソピッシャーロのクリュ名を名乗らないスタンダードかつ、クリュ混醸モノはその名も「パッソピッシャーロ」を名乗ってきました。カターニャ県の村名ともなる「パッソピッシャーロ」は生産者名としては許可されているようですが、商品名としては認められなくなったことから2013年から「パッソ・ロッソ」に改名となりました。白のグアルディオーラも「パッソ・ビアンコ」に2014年より改名となります。

このパッソ・ロッソ2015年は、Malpasso、Guardiola、Santo Spirito、Favazza、Arcuria などの畑からのブドウが混醸されています。2013年、2014年、各ビンテージによってどこのクリュ(コントラーダ)からのブドウが使われるかは、結構違いがあるんですよね。
この2015年は、海抜550mから1,100mのエトナ火山の北斜面に位置し、その内、『エトナ・ロッソDOC』に認定されている範囲内のブドウ畑から収穫されたネレッロ・マスカレーゼが使用されます。

その平均樹齢は70年から100年と、クリュ名は名乗りませんが決して若樹から造られるわけではありません。エトナ火山らしい火山岩、火山砂からなる土壌となります。この2015年は10月12日から10月27日にかけて収穫されました。


収穫したブドウは除梗後、28度以下に温度管理されたステンレスタンクで約15日間の醸しとアルコール発酵の後、20hlから50hlのオーク樽でマロラクティック発酵が行われます。樽熟成は大樽で18ヶ月。2017年4月の下弦の月に瓶詰め。生産本数は42,000本と、2014年の35.800本よりも増産となっています。

2014年からこれまでの"IGT"ではなく"Etna Rosso DOC"を名乗ることになります。フランケッティは、エトナでワインを生産している以上、エトナ・ロッソ(DOC)を名乗るワインをリリースすることに抵抗はなかったようです。そもそもトスカーナなサルテアーノの場合は"IGT"を名乗るしかないわけですしね。しかし、これまで所有する畑の中でエトナ・ロッソDOCに認定されている畑からのみのブドウで醸すとなると生産本数が限られてしまうことからIGTを名乗っていたようです。

エトナ・ロッソDOCには、標高に関する規定があり標高800m以下の畑と定められているという話もありますが、テクニカル情報では最高1,100mの畑からのブドウを混醸しながらもそれを名乗るのですから、それは最高標高であり、グアルディオーラは800mから1,100mとなりますのが下部の畑かもしれませんし、そこらへんの情報の精査に関してあまり気にしすぎても‥とも思えるようになりました(それがイタリアだ)。IGTを名乗るコントラーダシリーズとは別の、エトナらしい様々な標高から収穫されるネレッロマスカレーゼの表現としてのエトナ・ロッソは、混醸がゆえの利点もあります。しかも、コントラーダシリーズと比較して安価に入手できるのは嬉しいですよね。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

2013年から「Passorosso」を、そして格付も「IGT」から「ETNA ROSSO DOC」に変更になっていますが、DOCが付いた程度だとパッと見はわかりませんね。全体的にお馴染みのデザインとなります。コルクはまあまあの質の4.5cm、グラスはヴィノムXLのピノ型です。2012年は15.5度、2013年は14度、2014年は15度、この2015年は13.5度とこの数年では一番低めのアルコール度数となります。この色合いがやっぱりピノ的かな?と思わせる色合い。2015年は火山性土壌らしい香りは、カシューナッツか、ピーナッツを少しローストしたような香りは、相変わらずな黒いミネラルに通じます。黒いミネラルにはカーボン香、そこにイチゴなどの赤い果実香が派手ではない甘味ある香りを伴って混じります。エトナらしい鉱物っぽさと、果実香との両立。

口に含みますと、甘酸っぱい赤い果実、それほど13.5度という(例年よりも低い)アルコールを感じるわけではない。すでに赤い果実の旨味もあるし、落ち着いた酸味もとてもおいしい。まだまだ熟れるであろうタンニン、単一品種ながら、複雑さを感じる果実味は素直においしいし、余韻も長いですね。密度に不足感はないし、例年よりもアルコール度数が低いからと言って、ボリューム不足でもない。密度に隙はなくとてもおいしい。ちょっとアルバロッサっぽさもあるかもしれないな。赤い果実味は鮮やか。

いつもの通り、おいしいですね。エトナの場合は噴火もあるけども、2014年は過去最高ビンテージともてはやされましたが、じゃあ、この2015年が、しかもアルコール度数1.5度も下がったという出来上がった作品のスペックに相違があったとしても、パッソロッソに変わりはないし、パッソピッシャーロらしいおいしさは変わらない。

二日目もヴィノムXLのピノ型です。イチゴの香りが前に‥とはいえ、鉱物的な火山性土壌由来のミネラル香はまだまだしっかりしていますが、少しスモーキーな風味は溶け込んだように思います。口に含みますと、少しのアセロラとラズベリーがイチゴの風味を複雑にさせます。渋味、酸味ともに十分で旨味だけじゃない旨酸っぱさ、旨渋さがありますね。酸が基調となるスタイルで、やっぱりブルゴーニュ型グラスが似合うます。

旨いねえ。アルコールがいつもより低いことを感じさせない=2014年もそう高く感じてなかったんでしょうね。もちろん、アルコールが低めになると、とても飲み口はスムーズです。

三日目もヴィノムXLのピノ型です。二日目よりもよりチャーミングな果実香が前面に出てきますね。旨味もマシマシで、やわらかで密なボディがとてもおいしい。2014年が過去最高と言われていましたので、2015年はどれだけ落ちるのだろう(語弊あり)と思ってましたが、安定してますねー。おいしい!

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