Trebbiano Spolentino 2020 Perticaia

イタリアの白ワイン

更新履歴 2021/08/29
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3,180円(税込)

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トレッビアーノ・スポレンティーノ 2020 ペルティカイア
《イタリア/ウンブリア/白/トレッビアーノ・スポレンティーノ/辛口》

中部イタリアの古い言葉である[Perticaia]は、日本語に訳すと「鋤」なんて聞き慣れない言葉に辿り着きます。「鋤(すき)」とは、幅の広い刃に柄をつけた櫂(かい)状の農具で、手と足で土を掘り起こすのに用いる農具が由来です。

ペルティカイアのブドウ園が発足したのは2000年。同地区にある名高いサグランティーノの生産者であるコルペトローネや、スカッチァディアヴォリでの長年の経験を元に、ブドウ栽培のみならず、ディレクターとして活躍していたグイド・グアルディッリ氏が独立し、興しました。もちろん、これまでも、サグランディーノ・ディ・モンテファルコに携わっていた彼にとって、夢の自身のアジェンダとなる約束の地は、モンテファルコ以外に選択肢はありませんでした。コルペトローネと同じく、ペルージャの南であり、モンテファルコ地区の東に位置すグアルド・カッタネオ地区にあるスカッチャディアヴォリが所有していた畑を譲りうけることになりました。2,5haのオリーブ畑の15haのブドウ畑からスタートとなります。

そんなペルティカイアのブドウ園は、海抜300mから350mの緩やかな斜面の中腹に位置し、南西向きとなります。土壌は水はけのよい小石混じりで、石灰や粘土も混じる複雑な砂質だそうです。低いコルドンで仕立てられたブドウ達は、haあたり5500株の株密度で、ひとつの樹からは、7房から8房までしか実をつけさせない徹底ぶりは、グイド・グアルディッリ氏自身がアグロノモと勤め、きっちりと畑でブドウを見ているから成せる業なのかもしれません。ただし、2018年からは新しくオランダ出身のベッカー氏がアジェンダを購入し運営を行っているとのこと。

現在所有するブドウ畑は50haにまで拡大。モンテファルコの東、カザーレ地区が中心となるようで海抜320mから350m、石灰質を含む年度質土壌で南から南西向きの斜面とのこと。

設立当初は、コルペトローネと同じく、エノロゴに名高いロレンツォ・ランディ氏を迎えてましたが、その後、エミリアーノ・ファルシーニが担当。フラビオ・ベッカー氏の所有となってからは、モンテヴェルティーネなども手掛けるパオロ・サルヴィ氏が担当とのこと(知らんけど)。


そんなペルティカイア唯一の白ワインが、僅か2haの畑で栽培されているトレッビアーノ・スポレンティーノ種100%からなる辛口の白ワインなんですね。

ペルティカイアが所有るるスポレート近郊のトレッビアーノは、トレッピアーノ・トスカーノに比べて収穫時期が10月末と遅く、完熟した状態でも酸度が6%から6.5%となります。その酸度の高さこそが長期熟成に向くと言われる所以で、当主グイド氏曰く、ペルティカイアのトレッビアーノ・スポレンティーノの上質かつ豊富な酸とミネラルは長期熟成向き。10年以上熟成させて欲しいと言われつつも熟成させたことはありません。

南東と南向き、海抜320mから350mのの石灰質と粘土な土壌には、haあたり4500本の株密度で、トレッビアーノ・スポレンティーノ種が栽培されています。すでに黒ブドウはすっかり収穫を終えた10月末に収穫されたブドウは、不活性ガスの元(酸化を嫌う)丁寧に搾られます。温度管理されたステンレスタンクで、まずは7度でのコールド・マセラシオンの後、15度から16度で約15日間の発酵。そのままタンク内で最低6ヶ月熟成され、瓶詰めされます。

2013年まではIGT表記でしたが、2014年から2011年に制定されたスポレートDOCを名乗ります。スポレートDOCはペルージャ県、白はトレッビアーノ・スポレンティーノ50%以上で品種名を名乗る場合は85%以上、度数11.5度以上の規定。スペリオーレや、スプマンテ、パッシートの規定もあり。ペルティカイアでは長らくトレッビアーノ・スポレンティーノはこの1種類のみでしたが、最近は(輸入されてないようですが)セレツィオーネ・デル・ポストというセレクションものもリリースしているようです。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

毒味するのも2015年以来と久々のトレッビアーノ・スポレンティーノ。見た感じはほぼ変わってないようですが、ビンテージ表記がバックラベルになりました。コルクへ白ワインの割にには、上質な4,5cm+αなのは、グイド氏のこのワインの熟成ポテンシャルの評価が反映されていると思います。冷蔵庫キンキン温度、グラスは迷ってザルトのボルドー型にします。ちなみに表記のアルコール度数は13度。2013年と2015年は12,5度でした。相変わらず黄色味はしっかりとしたもの、微かに若さゆえの黄緑が挿します。トレッビアーノらしい白と黄色の花にミネラルと膨大な柑橘の香り。その柑橘の香りの厚みがこのワインの特徴であり、蘇るように変わっていない。基本的に中心にある柑橘は、レモンやグレープフルーツなどの黄色い皮の柑橘の果汁なんだけれども、香りの厚みを思うともう少し皮の色の濃いめのオレンジ系柑橘から抽出したような果汁の香りもあるんです。そこに蜜な密を感じ、香りからして、重さ、重心の低さが伺えます。ただし、酸味を連想させる柑橘もあり、だだ甘い香りのするワインではありません。あくまでもトレッビアーノらしさがありつつ、大きく、深く、重みを感じる香りなんですね。ほんと重厚なトレッビアーノ。冷蔵庫キンキン温度ですが、閉じ感はありません。

口に含みますと、うん、柑橘の果実味とミネラルの重厚さは飲み口にもある。口の中を満たす液体はあくまでもクリアながら、重厚で重心が低い。これを樽に頼らなんだからこのワインの凄さを感じますね。少し、ゼスプリゴールドキウイの果実味と、入口にミント、ラムネ、黄色いハーブ。中盤からの柑橘の果実味は圧巻ですが、非常に質の高いイガイガ、キュキュキュキュと刺激しない酸味は十分にあり揺るぎない構成感に寄与しています。ミネラルも豊富なんだけれども、あくまでも柑橘が前なんですよね。これでミネラルが前だとちょっと違うんだな。ほんのりとした塩味、苦味などは温度や、時間経過でまた感じる要素も変わりそうですね。樽なしの13度とは思えないほどのボリューム、重厚さは、トレッビアーノ・スポレンティーノならでは。トレッビアーノなんて、多産で適当なワインにしかならない‥と思っている方にぜひ飲ませたいわ。

二杯目は少し温度を上げながらゆったりと飲みます。ウン、ミネラルも増しますが、柑橘の風味の色調が一段濃くなりますね。旨味も増してさらに低い重心のどしっと感を感じますが、決して刺すことのない酸味が心地よく、救いともいえます。いやあ、旨いし飲み応えがある。トレッビアーノの王様が女王様か、でもね、やっぱり樽ナシだし、13度だしで、飲みやすさもあるんですよ。十分な飲み応えがあるんだけれども、しんどさがないのがまたすごい。

温度は18度、上がり切ったとまでは言いませんが、冷えた感じが希薄な状態でも嫌な酸味を感じることはないし、ダレることもない。うん。ポテンシャル高いし、どの温度帯でも非常に満足度が高いですね。

二日目もザルトのボルドー型。温度が上がってからのボリュームもいいですが、冷蔵庫キンキン温度でもしっかり香味は開いているし、その密度の高さや、ボリュームも感じていただけるので、無理に上げなくとも心地よい温度で楽しんでいただければと思います。二日目は、グレープフルーツの皮や果汁、飴のような高音の甘味が少し感じられますね。ミネラルも徐々に前にはきますが、果実味が主体。鼻に抜ける苦味のヒント、上質な酸味は相変わらずでバランスもとてもいい。全体的に大きく、密度のあるトレッビアーノとなり、とてもピュアでクリア、非常にバランスがいいのも素晴らしいですね。やっぱりこのワイン好きだなあ。華やかかつ柑橘の香りが続く余韻もステキです。

三日目はザルトのユニバーサル型です。グラスによって色は違ってみえますね。ユニバーサル型だともっと黄色味が強い感じです。全体的に柑橘が主体ですが、花の香りと近い部分に、白い果肉果汁の香味が出てきました。白桃、ちょっとアプリコットっぽさもあるかな(シャルドネちっくではないが)。このグラスだとさらに重厚さが増しますね。飲み口にはさらにミネラルが一歩前に近づいてきました。塩味も同様ですね。ほんのりとした苦味。トレッビアーノはピンキリですが、これは確実にピンの方。すばらしい密度ある酒質、重厚さを楽しみながらも、飲みやすさだってある。トレッビアーノらしさを逸脱することはないが、チープなトレッビアーノに不足している部分は全て補われ、備わっています。余韻のあとにスーっとミンティな香りと花の香りが鼻なら抜けてゆっくり終わる。

毎年飲んでなかったのを後悔しちゃうね。これはやっぱりイタリア最高峰のトレッビアーノやと思いますね。もちろん、使い様ですので、シャバくて軽めのトレッビアーノもいいと思うんですが、この価格で最上のトレッビアーノってのがスゴイ。やっぱりコレ好き。

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