Chianti Classico 2015 Valdellecorti

トスカーナ州の赤 > Valdellecorti

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Tremilla Yen di Vino Italiano :イタリアワイン三千円

更新履歴 2019/06/18
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キャンティ・クラッシコ 2015 ヴァルデッレコルティ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ95%、カナイオーロ5%/ミディアム》

キャンティ・クラッシコ地区の中でも個人的に大好きなのがラッダ・イン・キャンティ地区。パンツァーノとガイオーレに挟まれた標高の高い地域で、その標高差も200mから800mと激しく比較的涼しい地域でもあります。その標高の高さと差からエレガントな酸を持つ極上のサンジョヴェーゼが生まれるわけです。特にソットゾーンで選ぶことはありませんが、蓋を開けてみれば‥西野嘉高が選ぶキャンティ・クラッシコはラッダから生まれるものが少なくありません。

このヴァルデッレコルティは以前から注目していた生産者で、2008年ビンテージから日本市場でも紹介できるようになりとても嬉しく思います。1974年創業のヴァルデッレコルティのブドウ畑はたったの4ha。畑もミニマムですが、小さな醸造所と宿泊施設を併設しています。注目されるようになったのは、二代目の現当主‥ロベルト・ビアンキ氏の手腕によるもの。

温度管理されていないタンクの発酵温度を下げるには、夜になれば夜空の下にタンクを移動させる‥搾汁、醸しは足でブドウを踏んでみたり‥原始的かつシンプルな醸造を積み重ねています…と書きたいところだが、醸造方法はほったらかし‥ではありません。サンジョヴェーゼの香味をよりストレートの抽出するための策はセニエやマセラシオン・カルボニカなど基本的なテクニックはしっかりと採用しています。

標高の高さだけが利点ではありませんが、地球温暖化などの影響もあり、過熟傾向。標高の高さは冷涼な酸やミネラルをもたらし、よりエレガントなワインとなります。ラッダの注目すべき造り手‥ヴァルデッレコルティ‥やはり好きな造り手のひとつです。

南東向きの畑は風通しの良い砂地と、小石を含む泥灰土、石灰質の土壌で標高は450mあたり。平均樹齢は18年で、古い樹で30年以上になるサンジョヴェーゼは樹齢別に収穫されます。収穫されたブドウは除梗され、丁寧に搾られて蓋付きのステンレスタンクでのアルコール発酵が行われます。発酵後、70%は三週間ほどマセラシオンを行い3年(以上)落ちのバリックやスラヴォニア産の500リットルのトノー樽で熟成。残りの30%はブドウの果皮とともアルコール発酵後も温度管理のもと120日間もの時間を費やしてゆっくりと果皮などからタンニンやフェノール類を抽出します。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

2013年を最後に扱ってなかったのがこのヴァルデッレコルティ。まあ、色々あるんです。扱いたくても扱えない、この場合は扱わない理由があったのです。皆まで聞くなよ‥。お馴染みのヴァルデッレコルティのツートンなラベル。CCは小豆色とのツートンですね。2009年や2011年はアルコール度数は13,5度だったようですが、2013年は13度、そしてこの2015年は14度の表記となります。コルクはなかなかの質の5cm、グラスはヴィノムのキャンティ型一択です。色がいいですね。まったく紫の要素はなく、赤いグラデーション、クリアです。やわらかなスミレ、ピュアなチェリーとベリー系の果実香が健全で、汚れがない。少しの香ばしさは樽というよりも、ミネラル。真っ白じゃない石の風味。現行2016年からたった1年ではありますが、香りにはまとまりも感じますね。チグハグではないしっとりとしたまとまりが。

口に含みますと、真っ白と真っ白ではないミネラルが溶け込んだ果実味、すでに旨味を感じ、やわらかさもあるが、巧妙なタンニンと、絶妙な酸味、すばらしいバランス、まとまりがありますね。やはりヴァルデッレコルティにも動と静、2015年らしいバランスが心地よい。やわらかさは甘味にも感じますが、果実本来の甘味を感じながらも、ドライ‥乾いたミネラルとのコントラストもいい。14度を感じさせることのない、浸透系。スーっと口の中に馴染む。また、2011年の毒味にも書いていますが、どこか「和」な感じがあるんですよね。イグサ、タタミ、お茶、どれも少し緑の要素。でも、このワインに未熟という意味での青さはない。樽もそう目立つものではない均整、統一性があるんですよね。グラスからの香りから、飲み干した後まで、矛盾がない。

旨いね。いわゆる旨みを甘味を感じさせるやわらかなタイプなんだけれども、タンニンや、酸味にどこかシリアスな部分があり、ボンヤリとさせない。

二日目はザルトのユニバーサルにしてみましょう。ヴィノムのキャンティ型も問題ないんですけどね。もうちょっとゆったりとさせてみたかっただけ。うん、確かにちょっとピノっぽいニュアンスがあるんだよな(全然ピノ・ノワールじゃないです‥あくまでも「ぽいっ」という感じ)。二日目ということもあり、香りはとても落ち着いおり、ねりねりとしたチェリーやベリーの果実香が中心。口に含みますと、ふんわりと黒いミネラル香、サンジョヴェーゼらしい土っぽさもありながらも、非常によくまとまった果実味に旨味がありとてもジューシーでつゆだく系。まったく14度のアルコールを感じさせないスムーズな飲み口、ストレスの「ス」の字もない。

「芯」や「核」は感じるので、そのやわらかさやスムーズさは「ユルさ」ではない。初日から飲めますが、もうすっかり飲める二日目。密度も深く、大きさもあるんだけどれも、重たいわけではないフルボディ。余韻、味もとても長く続きますね。終盤にスパイシーさは二日目も健在。いわゆる、出来のよいキャンティ・クラッシコとしてのサンジョヴェーゼ。ラッダらしいか?とうよりもヴェルデッレコルティらしい。

三日目もザルトのユニバーサル型。このグラス好きなんですよ。イタリアワインにちょうどいい。何度か書いてますが、高額ですけど、柔軟性があって割れにくい。グラスからの香りは大人しい。揮発するような解放を感じる香りではない。でも、閉じてるわけではないんですけどね。飲み口はさらにしっとりやわらか‥高級食パンというよりも、バウムクーヘン的かなあ。ふかふかとした果実味、旨味がポン。酸味とともにじゅわー。まったく嫌味、雑味がない。より一層のまとまりがある。

ああ、やっぱり「和」を感じる部分があるなあ。艶っぽいイグサ、この渋味、タンニンもどこか緑茶っぽく感じるから不思議。

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