Barolo Classico 2016 Oddero

ピエモンテ州の赤 > Barolo

更新履歴 2022/06/19
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バローロ・クラッシコ 2016 オッデーロ
《イタリア/ピエモンテ/赤/ネッビオーロ/フルボディ》

現存するバローロやバルバレスコの造り手として最も古い歴史を持つとされるのがこのオッデーロ。現在でも1700年代に建設されたというラ・モッラ地区のカンティーナでの醸造を続けています。最初の自社瓶詰めは1878年。それまではダミジャーナ(大きなガラス瓶)で販売していたそうです。

1960年代になりジャコモ・オッデーロ氏がジョヴァンニ・ガヤ(アンジェロの父)や、リナルディなどと共に後のDOCGの基礎となるバローロの法規制を作ります。第二次世界大戦後、荒廃したランゲの畑は農民から手放されて行くことになりましたが、ジャコモ・オッデーロは畑を買い足します。よって現在でも、ラ・モッラ、カスティリオーネ・ファレット、セッラルンガ、モンフォルテ、バルバレスコなどランゲ地区の幅広い地域に、最良の畑を所有しています。

オッデーロが所有する畑はブルナテ、リオンダ、ブッシア、ヴィレッロなど、各地域の最良の畑がズラリ。またバルバレスコにおいては、法律ではバルバレスコ地域で収穫されたブドウをバローロ内のカンティーナで醸造するとランゲ・ネッビオーロに格下げしなくてはなりませんが、オッデーロのみがバローロ内でバルバレスコ(しかもガッリーナ)のブドウを醸造しても、格下げせずにバルバレスコを名乗れる唯一の生産者。これは、法規制前から「そうしていた」ことで例外的に認められているそうです。

現在所有する畑は合計35ha。90歳を越える先代から1997年に栽培や醸造を引き継いだのが娘のマリアクリスティーナ。先代の時代は農薬が推奨された時代だったが1997年から徐々に有機栽培に移行、現在は全ての畑で有機栽培を実践しています。畑ではコンポスト(堆肥)と硫黄、極少量の銅のみが使用され、除草剤、防虫剤は一切しようしません。害虫(ティニョーラ)にはホルモン剤を使用。ホルモンを麻痺させることで交尾できなくなり自ずと害虫の数が減るとのこと。

とはいえ、畑は各地に点在し、畑のひとつひとつは小さな区画となりますので、隣の畑の影響も受けやすい。よって近隣の造り手とも協力して有機栽培を推進しているそうです。また、古くから所有すている畑は同じネッビオーロでもクローンは様々で現在は16種類ものネッビオーロのクローンが混在しています。

また、葉だけではブドウ樹の循環型自主生育。ツルをできるだけ切らずに自由に伸ばすことで葉を増やし、光合成を促進します。ツルを切ることでブドウを凝縮させる造り手が多い中、グリーンハーヴェストもほぼ行わないのは過度な凝縮を必要としないからだそうです。またグリーンハーヴェストを行う場合は、凝縮のためではなく畑の風通しを良くするためだそうです。

醸造は一時期はバリックを試したり、ステンレスタンクでの発酵も試みたようですが、現在はセメントタンクでの発酵に戻しバリックは破棄したそうです。セメントタンクで自然酵母のみでのゆっくりと、温度管理をしない発酵。マセラシオンはブドウの状態に合わせて20日から30日とこちらもたっぷりと時間をかけて行われます。

熟成はオーストリアはストッキンガー社の大樽。ストッキンガーの樽材は厚く、目が詰まっていることから酸素供給率が低い。またタンニンも少なく、樽による香り、口中での甘味がほどんど出ないんとのこと。また、DRCやパカレも使用しているフランスはグルニエの大樽も良い結果を出しており、1年目の樽はバルベーラと、2年から3年の樽はランゲ・ネッビオーロに。4年目からバローロの熟成樽として使用しているそうです。すべてバローロは醸造は同じ。クリュの違いが表現されています。

数種類のクリュバローロをリリースしていますが、クリュの概念のない頃から造られ続けてきたのが、様々な個性を持つ畑からの混醸となるこの村名バローロ。記載はありませんが、バローロ・クラッシコを呼ばれているようです。とはいえ、クリュバローロのセカンドワインではなく、カッパロット、サンタ・マリア・ブリッコ・キエーザ(ラ・モッラ)と、ブリッコ・フィアスコ(カスティリオーネ)から収穫されるブドウの混醸。発酵は畑毎で29度を超えない温度管理をされて20日間のマセラシオンの後アルコール発酵。樽熟成はスラヴォニア産とオーストリア産の大樽併用で30ヶ月熟成されます。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

ALBEISAの共通瓶。お馴染みのオッデーロのラベルですね。コルクはなかなかの質の5cm、グラスはシュピゲラウのボルドー型です。色味はほんとピノ・ノワール的に淡いですね。うん、2015年は最初に緑茶系を感じたみたいですが、ローズヒップティーと、もう少し、紅茶っぽさかな。乾いたタンニンの風味がバラやスパイスにも移りなおネッビオーロらしい。甘味な香りはあるんだけども、渋味な香りが前、ええ、エッジはさすがにネッビオーロらしいオレンジが挿しますね。あ、ちなみに表記のアルコール度数は14度となります。ベリーとチェリーな果実の香りもしっかりあり親しみやすい。2016年の特徴として結構果実の香味はしっかりしてるよね。

口に含みますと、輪郭に渋味は感じますが、まろやかで少しクリーミーな樽の風味がある。大樽熟成らしいしっとりとした果実味、まだ一杯目ですが非常に余韻も長いですね。2015年の方がよりタイトな構成、2016年はひと周りボリュームは大きめに感じます。甘味は必要最低限というか、適切な量。14度というアルコールも無理がない。塩味はやや控えめですが、ミネラルの風味はよく溶け込んでますね。2015年ほど終盤にタンニンの収斂性を感じるわけではないのは2016年らしい。まだ2016年と若いながらも、全体的なバランスが取れているのがいい。うん、まだその若さに張りも感じるんだけえども、そういう渋味も含めた張りがパリっとしててスクっとしてる構成。バローロらしい品も感じます。

やっぱり混醸のバローロって好きだなあ。

そりゃあ、クリュはクリュの良さがあるんだけれども、この価格で十分な美味しさがあるし、混醸らしいレイヤー、複雑さは十分ありますよね。単一品種だからって、単調さは皆無。逆に単一クリュだと表現できない、複雑さがあるようにさえ思えてくる。これで十分と書くと、その先はどうなっているのか気になるなら、取寄せ可能なクリュはありますのでお問い合わせを。

まら一杯目ですが、時間経過とともに旨味も出てくるし奥深くまとまってきますね。大樽で30ヶ月も熟成させて、確かに長い樽熟成による風味はありますが、まだ微塵、だからってバシバシ、イガイガとしたアンバランスさはない落ち着き。ランゲ・ネッビオーロにはない、バローロのバローロたる所以的な存在感もありますね。うん、とてもおいしい。2016年は比較的(2015年比)樽の風味も一歩前ですね。

二杯目、いい感じの大樽30ヶ月も感じてきましたね。2015年同様に、大樽長期熟成らしい、しかもネッビオーロらしいいい意味での枯れの要素(熟成とまでは言わないが)の風味がアクセントになります。サラサラと乾いたタンニンもありますね。ああ、渋旨いですねー。渋味に少し香ばしさもあって、とにかく余韻が長いのも特筆モノでしょうか。

二日目もグラスはシュピゲラウのボルドー型です。キャ、いい香り。ネッビオーロの香りって、やっぱりネッビオーロですね。甘味ある香りは結構たっぷり感がありますが、そこに紅茶や、いわゆるタンニンな渋味系の香りがあるので、そもそも甘過ぎませんが、やっぱり甘過ぎない。香りからしてまろやかにまとまってるね。さすが二日目。口に含みますとしっとりとした旨味に溢れ、甘味と旨味、少しの苦味に渋味、じとっと馴染む酸味があって、余韻までの伸びやかな感じがまたいい。いやあ、旨い。飲み口には紅茶系の渋味もはっきりと感じられますね。これぞネッビオーロらしい。結構ワイン単体で飲めてしまいますね。鶏むね肉、しっかり皮パリパリで身はジューシーなのもいいかもしれませんが、皮付きの豚肉をローストしたい。そう塩味が立つタイプではありませんが、奥底のミネラルには塩味もあるので、シンプルに何かしらの肉の旨味やジューシーさを塩で‥もいいかもしれません。

三日目もグラスはシュピゲラウのボルドー型です。うーん、三日目も良い良い良い。オッデーロはランゲ・ネッビオーロでも十分なネッビオーロ感がありますが、さすがにバローロになると、バローロやね(納得)。2015の良さと、20156年の良さ、それぞの個性は結構違いますね。2015年はもっとタイトな感じでスクっとした構成感でしたが、2016年はボリュームがあり、より分かりやすく親しみやすい。三日目でもまだまだパワフルな果実味がドーンと来ますね。2015年の方がエレガントでしたが、2016年はほんと果実味たっぷり。とはいえ、ネッビオーロらしいサラサラとした渋味、キュンとした酸味もあって、食中酒にもバッチリ使えますよ。

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