Trebbiano Spolentino 2013 Perticaia
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トレッビアーノ・スポレンティーノ 2013 ペルティカイア
《イタリア/トスカーナ/白/トレッビアーノ・スポレンティーノ/辛口》
中部イタリアの古い言葉である[Perticaia]は、日本語に訳すと「鋤」なんて聞き慣れない言葉に辿り着きます。「鋤(すき)」とは、幅の広い刃に柄をつけた櫂(かい)状の農具で、手と足で土を掘り起こすのに用いる農具が由来です。
ペルティカイアのブドウ園が発足したのは2000年のこと(ファーストビンテージも2000年のようです)。同地区にある名高いサグランティーノの生産者であるコルペトローネや、スカッチァディアヴォリでの長年の経験を元に、ブドウ栽培のみならず、ディレクターとして活躍していたグイド・グアルディッリ氏が独立し、興しました。もちろん、これまでもサグランディーノ・ディ・モンテファルコに携わっていた彼にとって夢の自身のアジェンダとなる約束の地は、モンテファルコ以外に選択肢はありませんでした。コルペトローネと同じく、ペルージャの南でありモンテファルコ地区の東に位置すグアルド・カッタネオ地区にブドウ園を構えることになりますが、元々は、スカッチァディアヴォリが所有していた農園だったようで、当初はオリーブ園だった土地を開拓しブドウを植樹したそうです。
そんなペルティカイアのブドウ園は、海抜300m〜350mの緩やかな斜面の中腹に位置し、南西向きとなります。土壌は水はけのよい小石混じりで、石灰や粘土も混じる複雑な砂質だそうです。低いコルドンで仕立てられたブドウ達は、haあたり5500本の株密度で、ひとつの樹からは7房〜8房までしか実をつけさせない徹底ぶり。グイド・グアルディッリ氏自身がアグロノモと勤め、きっちりと畑でブドウを見ているから成せる業なのかもしれません。
設立当初は、コルペトローネと同じく、エノロゴに名高いロレンツォ・ランディ氏を迎えてましたが、現在では、エミリアーノ・ファルシーニが担当しております。
現在は、モンテファルコ・サグランティーノとなる、サグランティーノが植樹された畑が7ha。モンテファルコ・ロッソとなる8haには、サンジョベーゼが60%、サグランティーノが15%、メルロが25%、その他、カベルネフランとコロリーノが植されており、最近取り組み始めたトレッビアーノの畑が1haと、2.5haのオリーブ園を所有しています。
そんなペルティカイア唯一の白ワインが、僅か2haの畑で栽培されているトレッビアーノ・スポレンティーノ種100%からなる辛口の白ワインなんですね。
トレッビアーノ種といえば、イタリア中部では馴染みの白品種ですね。大きく‥エミリア・ロマーニャ州での「トレッビアーノ・ロマーニャ」と、トスカーナを中心とする「トレッビアーノ・トスカーノ」に分別できるようですが、中川原まゆみ著「土着品種で知るイタリアワイン」には、このトレッビアーノ・スポレンティーノ種はどちらにも亜種として名がありませんでした。
ペルティカイアが位置するスポレート近郊のトレッビアーノは、トレッピアーノ・トカーノに比べて収穫時期が10月末と遅く、完熟した状態でも酸度が6〜6.5%となります。その酸度の高さこそが長期熟成に向くと言われる所以で、当主グイド氏曰く、ペルティカイアのトレッビアーノ・スポレンティーノの上質かつ豊富な酸とミネラルは長期熟成向き。10年以上熟成させて欲しいと言われつつも熟成させたことはありません。
南東と南向き‥海抜320〜350mの1ha(輸入元資料では1.5ha)の石灰質と粘土な土壌には、haあたり4500本の株密度で、トレッビアーノ・スポレンティーノ種が栽培されています。すでに黒ブドウはすっかり収穫を終えた10月末に収穫されたブドウは、不活性ガスの元(酸化を嫌う)丁寧に搾られます。温度管理されたステンレスタンクで、まずはコールド・マセラシオンの後、15度〜16度で約15日間の発酵。そのままタンク内で約6ヶ月熟成され、瓶詰めされます。
なお、この2013年はIGT表記ですが、この2014年からは2011年に制定されたスポレートDOCを名乗りるようです。ちなみに、スポレートDOCはペルージャ県、白はトレッビアーノ・スポレンティーノ50%以上で品種名を名乗る場合は85%以上、度数11.5度以上の規定。スペリオーレや、スプマンテの規定あり。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
このトレッビアーノ・スポレンティーノはブルゴーニュ型瓶。このビンテージが最後のIGT表記のはずです。華麗にスルーした2012年は13度の表記でしたが、この2013年は12.5度の表記となります。正規輸入元の熟成ポテンシャルは4から5年と記載がありますが、ラベルの品種名下には誇らし気に"Long -Life Wine"の文字があります。(キミタチ、グイドさんとちゃんと話してないなあ)
コルクは4.5cmの圧縮タイプ。長期熟成を謳うならもうひとがんばり欲しいところ。冷蔵庫キン、グラスはヴィノムのボルドー型。グラス内壁にプチプチはなし、色がしっかりと黄色ですね。これも2011年同様の印象です。
熟した白桃の甘味ある香り。オレンジピールの砂糖漬け、なんて書くと甘ったるく感じるかもしれませんが、あくまでも樽ナシ、果実本来の熟度ある甘味です。すでに重厚で、スワリングするグラスの重みもヒシヒシ、トレッビアーノですよ?でも、ただのトレッビアーノではないのです。
口に含みますと輪郭に金属的な冷ややかなミネラルを感じますが、とても濃密、とても重みがあるフルボディですね。すでに旨味がしっかりとあります。低音域の柑橘それを低くさせずに踏ん張るのは酸味です。
旨いよ。旨いよ。
白と黄色の花の香りはエッセンス。でも芳香剤じゃあない。やわらかくベルベッティな黄色のベッチン。キンキンには冷やしてないので、いきなり味わいが開いている状態です。
ほんの少しだけミンティな部分もあり、香味に単一品種ながら複雑さがある。とても重厚ですね。でも、飽きない。時間経過とともにミネラルがくっきりしてくるのもある意味不思議なワイン。大抵は、最初はミネラルがクッキリで、どんどん果実の旨味でふくよかになるのですがね。
二杯目。うん、ほんとにミネラルが沸いて来る。ミネラルと酸味が鮮やかに浮かび上がる。
二日目も冷蔵庫キンキン、ヴィノムのボルドー型。キレイなミネラル。柑橘だけではなく白桃の香り。密度にもミネラル感、しっかりとドライな後口。ほんの微かに苦みがある。スッキリしていないという意味ではないが、ミネラル重いフルボディ。少しの塩味もとてもいい。トレッビアーノらしさ、ないわけではない。トレッビアーノのワインとしては最高級か‥。いや、ヴァレンティーニになるともっと高額だけれども、西野嘉高はヴァレンティーニにはあまり好きではない。いかにクリアで清潔か?を思うとね。またヴァレンティーニのトレッビアーノはボトル差多過ぎです。二次発泡してるのにそれがいいってんだから俺のはわからない。
脱線しました。イタリアのヘソであるウンブリアは海と接してはいませんし、決して標高も高くはありませんが、涼し気なミネラルとこの塩気が出せるんだから素晴らしい。初日よりも甘味控えめ。断然の食中酒。柑橘はグレープフルーツ。酸のレンジの広さがいいですね。
三日目も冷蔵庫キンキン、ヴィノムのボルドー型です。いいまとまり。果実の香りがほんといい。とてもクリアでキレイ。花の香りが強すぎないのもいいし、香りにすら密度を感じる。少し完熟なんだけれどももぎたてのフレッシュさもあるパイン。アプリコットジュース。キレイなミネラルの透明度を保ったままの輪郭。旨味が深く、酸味がとともに、旨ちゅっぱい。ほんのりと苦みがあり余韻がある。うん、まったく三日目でも崩れませんし、基本的な印象は同じ。でも強い‥わけではない。アルコール度数だって12.5度だしね。こんなにも複雑な香味があるトレッビアーノはなかなかないぞ。トレッビアーノ・スポレインティーノもハマった時代があり、手当たり次第飲んだけれども、やっぱりペルティカイアがいいね。
うん、いい塩気、旨ちゅっぱい。最高!
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