Chianti Classico Riserva 2011 Querciabella

トスカーナ州の赤 > Querciabella

更新履歴 2015/07/21
販売価格

4,980円(税込)

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キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ 2011 クエルチャベッラ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョベーゼ /フルボディ》


1972年、アメリカのイタリア系移民だったジュゼッペ・カスティリオーニ氏がグレーヴェ・イン・キャンティ地区に150haの土地を購入。当初2ha程度だったブドウ園も、現在は約75haとなりました。いつの日か故郷のイタリアに戻り、その象徴でもあるワイン造りを‥は、イタリアをルーツに持つ移民の子孫や、イタリア内外で事業を成功させた者達は一様に考えるものなのかもしれません。

1,332本のみ生産された初めてのキャンティ・クラッシコは1974年ビンテージのこと。本格的に稼働したのが1979年からだそうです。1981年には当時VdTのカマルティーナを発表し、ジャコモ・タキスがエノロゴを勤めていました。現在はタキスからグイド・デ・サンティ氏が引き継いでいます。1988年からオーガニックでの栽培を始め、2000年からビオデナミでの栽培となっており、最近のクエルチャベッラはビオデナミ推しとなりますが西野嘉高が毛嫌いするような不潔さは皆無ですのでご安心下さい。

クエルチャベッラは1999年まではCCRを醸していたのですが、2000年からはCCのみに‥そして2011年、CCRが復活しました。ただし、1999年までリリースされていたCCRとは、少しコンセプトが違うようです。クエルチャベッラといえば、グレーヴェ・イン・キャンティ地区はルッフォリ(ポッジォ・スカレッテと同地区)の生産者ですが、グレーヴェのブドウのみならず、ラッダ・イン・キャンティや、ガイオーレ・イン・キャンティに所有する各クリュから収穫されたブドウを厳選、混醸されています。クリュは下記の通りですべて自社所有畑。

・モントーロ畑:ルッフォリ/グレーヴェ・イン・キャンティ 1988年購入
・ラーマ・ロッサ畑:ルッフォリ/グレーヴェ・イン・キャンティ 1990年購入
・オアージ畑:ラッダ・イン・キャンティ 2006年購入
・カンポレンニ畑:サン・ポーロ・イン・ロッソ/ガイオーレ・イン・キャンティ 2006年購入

いずれも、土壌、微気候、弊社や向き、他の造り手の畑から隔離されているか(他の生産者が使用しているかもしれない化学物質の影響を避けるため)など、様々な要因を加味し、選定された畑となります。

2010年、新しくワイン醸造ディレクターとしてエノロゴのルーカ・クッラードを迎えさらにその研究が加速、奥深いものとなった結果がこの2011年のCCRとなります。

海抜は350mから450m。海抜350mのグレーヴェの畑は泥質堆積物が崩れてできた砂岩と、粘土のような泥灰質片岩の土壌。粘板岩と砂岩が大半の丘の頂上部分(海抜450m)では土壌が緩く水はけの良さに寄与しており、ラッダの畑も似た土壌を持ちますが収穫はグレーヴェの2から3州かン後になります。深みのある口当たりとシルキーなタンニンが特徴。対してグレーヴェの畑は毎年一番最初に収穫。力強さとフレッシュ感が溢れ、美しく澄んだサンジョヴェーゼとなります。ガイオーレは岩砂土壌で炭酸カルシウムを多く含むのが特徴。ラッダよりもさらに1週間遅れての収穫。もっともエレガントで上質な酸を持ち、果実の力強さとアロマのバランスが良いサンジョヴェーゼとなります。

2011年は花付きが例年よりも早く、春の着果が良好だったこと。例年通りのバランスのとれた夏の気温で、一日の寒暖差にも支えられ完璧な成熟を促したビンテージとなり、サンジョヴェーゼは暖かい、天候の良い日に収穫できたとのこと。

9月9日から30日にかけて手詰みでの収穫は9kg入りのカゴが使用されます。収穫後すぐのコールドマセラシオンは3日から4日間、17日から18日間をかけてアルコール発酵と醸しが行われますが、オーク樽、セメントタンク、ステンレスタンクが併用されるそうです。

アルコール発酵後はバリックに移し替えてのマロラクティック発酵。樽熟成は新樽比率20%のフランス産のバリックとなりますが(1年落ち30%、2年落ち30%、3年落ち20%)、古樽はいずれもクエルチェベッラの他のトップワインの古樽となります。クエルチャベッラの樽は非常に木目の細かい材質の特別な樽が使用されるそうです。

すべてミディアムトーストで、サンジョヴェーゼの持つ繊細なアロマを損なうことなく持ち味を引き立てるそです。木目の細かい‥肌理が細かいのは気密性に影響し、気密性の高いオークこそ最上級の品質でサンジョヴェーゼのもつアロマやタンニンの輪郭に大きく影響を与え、さらに長期熟成を可能にするそうです。気密性の高さは熟成中のミクロ・オキシジェナシオンが非常に緩やかであり、過度の木樽からのタンニンの抽出を押さえ、樽からのストラクチャーを追加するのではなく、サンジョヴェーゼ自身のストラクチャーの構成を助長し、各クリュ、ロットの特徴を損なうことなく樽熟成されるとのこと。この2011年は14から16ヶ月の樽熟成後瓶詰めされます。この復活の2011年の生産本数は約10,000本とのこと。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


ラベルはお馴染みのクエルチャベッラらしいデザインセンス溢れるもの。クエルチャベッラのワイン達はラベル上部の帯部分にそれぞれ何かが描かれているのですが、この2011年のリゼルヴァは1999年までのリゼルヴァと同じ"食卓(テーブルセット)"になってますね(ベルナルディーノ・ルイーノ作)。コンセプトに変更はありましたが、リゼルヴァ格には、リゼルヴァとしてのイメージ、意匠を継承させたのでしょうね。リゼルヴァの文字が控えめですが、一目でわかるのは金色のキャップシールですかね。コルクはまあまあの質の4.5cm。コルクのお尻はまだ染まりきらない感じ。バックラベルに記載のアルコール度数は14度。グラスはヴィノムのボルドー型です。

ほおぅ。

これはまた新しい体験のCCRですね。樽はフランス産のバリックとのことですが、樽材がオークではないかも、いや、オークと記載があるのでアリエだのトロンセではないのか?少しまったりとしながらも、どこか清々しい杉っぽさもある樽香。香りに樽の甘味があるのですが、これはアメリカンオークでもないし、スラヴォニアでもない。フランス産か?と問われるとどこか初めての樽香でありヴァニラ香。

決して嫌味な樽香ではないのですけどね。樽材に関しては特記事項として非常に木目の細かいオーク樽であることが記載されていますので、その木目の細かい樽材の影響、個性なのかもしれません。

スミレ、ヴァイオレットの要素も少しエキスぃに感じさせつつも、ドギツクないのも新鮮。ふむ。少しチェルシー、バタースカッチなあなたにもあげたい系の香りがある。花といよりも、果実の香り高い。濃厚、濃密さ=重さなんだけれども、香りに揮発しながら広がる軽やかさを感じる。

グラス内壁を垂れる脚は14度を感じさせるし、粘性からか重さも感じる。これはまず飲んでみないと‥。

とてもやわらかい。羽毛のような輪郭があり、布団乾燥機にかけた直後のようなフカフカ感もあるが、羽毛の密度は高いですね。口の中を満たしつつも重過ぎない重さ。完熟のブラッウチェリー。ジャミーとまでは言わない。小さなカシス、リキュールとまでは言わない。鉛っぽさ‥鉄分を感じるサンジョヴェーゼ。

ロースト香もあるのですが、香ばしさこそあれ焦げ感がない。モダンですね。最近のクエルチャベッラ味とも言えます。1999年までのリゼルヴァは確かにCCの上級クラスでしたが、この新しいCCRはCCとは切り離して考えるべき。確かに新しく、リ・ニューアルされた感じですね。

二杯目に落ち着き。やはり樽香や密度感にモダンさを感じるし、イキナリやわらかいという意味ではビオっぽいのかもしれません(まったく曖昧です)。それにしても樽の種別か使い方か‥この樽の個性は初めてですね。

新樽比率は20%とのこと。初ビンテージとなりますので、80%分の古樽は他のワインの古い樽からの流用とすれば、何もキャンティ・クラッシコからの古樽だけとは考え難い‥となるとサンジョヴェーゼ以外の国際品種を樽熟成させた樽の古樽かもしれない。

使用された樽は一度洗浄されますが、樽の内側に沈着した色の影響はあるとすれば香味も影響するかもしれません。カマルティーナやパラフレーノ、トゥルピーノにバタール?来年からは、今年使った新樽も古樽が使われることになるでしょう、他のワインの熟成樽からの流用比率が下がりその分、影響も少なくなるかもしれませんね。

果実の高い密度はしなやかで重苦しさのないフルボディ。いい意味でCCRと言うよりもIGTのような趣もあるが、2011年という比較的暑いビンテージの完熟感がそう思わせるのかもしれず今後の動向は見守りたい。

二日目もヴィノムのボルドー型。初日同様の新鮮な樽香‥これは新樽っぽさを意味するのかな‥(頭の中を整理中)。樽香だけが浮き立つのではなく、しっかりと熟したカシス、ブルーベリー、ブラックチェリーなどとの結びつきもいい。少しエキスぃで、果皮部分の香味と鉄分がリンクする。ブルベリーやグレープのガム、でも香料っぽさではない。

十分なまとまり。含み香にロースト香、モカ。初日同様のなめらかさがあり、深みがある。余韻もやわらかく長い。

三日目もヴィノムのボルドー型。甘味あるヴァニラとバタースカッチな樽香もあるのですが、やはり杉、白木のカウンターのような爽やかさを感じる木材の新鮮な香りもある。そこに未熟さや青さはないが。

スミレがアロマチック。香りの濃さがやや軽やかになってきた。でも開きは開き‥。まとまりと軽やかさを身につけた密度ある果実は、三日目もストレスがない。旨味も前に出て来ましたね。

クエルチェベッラらしさがあります。弊社ではポッジオ・スカレッテも扱っていますが、同じルッフォリの地でもこうも違うものが出来上がるものか‥と感心さえします。そして、このCCRはルッフォリに留まらず、キャンティ・クラッシコ地域内の違うソットゾーンのサンジョヴェーゼを混醸することで単一品種ながらの複雑さ、個性を醸すことができたのかもしれません。その2010年からの新しいエノロゴの思想も反映されているでしょうし、確かにモダンなスタイルのサンジョヴェーゼですが、CCGSを名乗るわけでもなく、新生CCRとして再デビューな作品に相応しい内容になっていますよ。

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