Chianti Classico 2011 Isole e Olena

トスカーナ州の赤 > Isole e Olena

更新履歴 2015/03/21
販売価格

3,000円(税込)

在庫数 SOLD OUT

キャンティ・クラッシコ 2011 イゾレ・エ・オレーナ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ80%、カナイオーロ15%、シラー5%/フルボディ》


キャンティ・クラッシコ地域でも、北東にグレーヴェ・イン・キャンティ、東にラッダ・イン・キャンティ、南東にカッテッリーナ・イン・キャンティと隣接するバルベリーノ・ヴァル・デルサ地区に位置するのがこのイゾレ・エ・オレーナ。

他にカーザ・エンマや、モンサントなども位置する地区にイゾレ・エ・オレーナは約50haのブドウ園を持ちます。

祖父の代まではピエモンテ州の北の村で小さな畑を持ち、当時からワインを作っていましたが、第二次世界大戦後トリノへ移住‥そこでパオロ・デ・マルキ氏は生を受けます。父は弁護士でより安定した収入を見込んで1956年にデ・マルキ家が「イゾレ」と「オレーナ」の、つの隣接した畑を購入し合併して設立された醸造所‥が、名前の由来なんですね。(ルーツの血が騒ぐのか‥ピエモンテでもワインを作っていたりします。)

父の代までは醸造したワインをアンティノリへ卸していたようですが、その間パオロ氏はトリノ大学などで醸造学を修め、イゾレ・エ・オレーナに帰ってからは自社瓶詰を開始‥小作人から元詰めになったわけですね。

※小作人制度に関しては、マット・クレイマー氏の「イタリワインがわかる」を読むと‥凄く勉強になります。ちなみに‥このイゾレ・エ・オレーナもマットクレイマー氏は推奨銘柄ですね。

1976年頃から、セラーの近代化を計り、小区画による栽培もスタートしています。そんな生産者出身のパオロ・デ・マルキ氏率いるイゾレ・エ・オレーナですが、昨今では珍しく(語弊あり)外部からエノロゴを雇い入れることなく、自身でのワイン造りを実践しています。

パオロ氏のキャリアはトリノ大学だけに留まらず、カリフォルニアのUC DAVISや、アスティの醸造実験場、ボーヌ、モンペリエ、トリノ、ガイゼンハイムなどの大学などともその研究を行っていました。コレッツィオーネシリーズという国際品種からなる単一セパージュのワイン達は、それぞれのオリジナルの地域から苗を取り寄せたもので、シラーはローヌから、シャルドネはブルゴーニュからのようで、彼のキャリアを考えると‥国際品種の栽培も当然のことですね。

「イゾレ」と「オレーナ」の区画はそれぞれ特徴を持っており、イゾレは石灰質、オレーナは砂がより多く軽めの土壌だそうです。このキャンティ・クラッシコもIGTのチェッパレツロも基本的に畑は同じで約36ha。より樹齢の高い樹から収穫されるブドウがチェパレッロとなります。

さて‥このキャンティ・クラッシコはサンジョベーゼ80%。サンジョヴェーゼも100%可能になってからは、100%または90%以上をサンジョヴェーゼが占めるキャンティ・クラッシコが多くなった印象ですが、DOCGの最低基準量である80%はなかなかクラッシックなイメージ。主な副原料はカナイオーロのようですが、ビンテージによってはコレツィオーネ・デ・マルキシリーズにも使用されている国際品種が混醸されることもあるようです。残念ながらイゾレ・エ・オレーナは公式サイトもなく詳細情報がありません。

一部のワイン誌の情報では、サンジョヴェーゼ80%、カナイオーロ15%、シラー5%(ワイン・エンスージアスト)、サンジョヴェーゼ90%、シラー10%(ヴィノス:アントニオ・ガッローニ)など情報が錯綜しておりますが、先のワイン・エンスージアストは93点、ヴィノスのアントニオ・ガッローニは90点、ジェームス・サックリングも90点とスタンダードなキャンティ・クラッシコとしてはかなり評価が高いんですよね。

収穫されたブドウは約15日間のアルコール発酵が行われます。発酵中はデレスタージュや、一日に二度のポンピングオーバーが行われます。デレスタージュの際は移し替えのためにタンクからモストを抜き取りますが、残ったおりを2,3時間乾かせてから
またモストを注ぎ直すという作業を1996年に編み出し(俺の超訳だからちょっと違うかもしれん)、以降同じ方法でのデレスタージュを行っています。熟成は新樽比率5%の4000リットルのオーク樽で12ヶ月。

なお、デレスタージュは液抜き静置法とも訳され、発酵途中の液体を別のタンクに移し変え、数時間後に元のタンクに戻す技法。タンクに残された果皮や種子が空気に触れることでより色素たタンニンが抽出できるようにしつつも種からの粗いタンニンの抽出を防ぐ‥そうです。

飲んでみました。

こんなことなら詳細な毒味としてレポートすればよかった。最初の一杯目にシラー由来であろうスパイシーな香味を確かに感じます。泡立ちに紫に近い濃い赤もシラーが要因でしょうか。しかし、グラスのエッジはこれぞイゾレ・エ・オレーナのサンジョヴェーゼと納得する少しだけオレンジが混じる血のような赤。チェッパレッロと確かに似てるんですよね。

スミレよりも、完熟したプラム、暗い果皮がテカるチェリー。干し肉、黒胡椒のようなスパイスも感じるのでジャーキーですね。軽さは皆無で、濃密なフルボディ。アルコール度数は14.5度とたぷーりですが、アルコールの熱さ、カロリーは感じさせないし、それ由来の甘味ではない。とてもジューシーで唾液を誘発する旨味と果実味に柑橘が見え隠れし、湧き上がるような酸味もあるが、膨大かつ丸い果実味が上手く包み込む。

2011年は比較的暑かったビンテージがゆえの完熟感があるが、過熟はない。重みを感じるがストレスのない飲み口。樽香に支配されることはないが、しっかりと樽の恩恵を受けている。香味に閉じ感もないがさらなる開きも期待できる。無濾過らしい濃さもあるし、小豆のほっくり感、ヴァルサミコのヒント。タンニンも豊富だけれども、質が高いのは相変わらず。メガ粒子砲のようにストレートにドキュン。

ミネラルももちろん感じるんだけれども、ミネラルにも厚みがありエッジのない丸みと奥行き。グラスはヴィノムのボルドー型で、オヴァチュアやキャンティ型だと窮屈だったかもしれません。

三日かけてゆっくりと楽しみましたが、初日から美味ですが日を追うごとにスケールが大きくなります。イゾレ・エ・オレーナらしい構成感を感じる酒質も相変わらず。

いやあ旨い。

国際品種を混醸する理由‥。これに尽きるのかもしれません。それらを加えることで、国際市場でのウケを狙ったような混醸を感じたらきっと扱わなかったと思います。シラーで色濃く見せようだなんて思惑は感じませんし、モダンと感じさせるようなアルコール感や甘味の演出もありません。どう飲んでもキャンティ・クラッシコなんですよね。

キャンティ・クラッシコが混醸を認められている理由をどう使うか?

パオロ・デ・マルキの真面目な性格、マエストロ気質がほんとよく出てる。ナンパな遊びもないしブレもない。実直でイゾレ・エ・オレーナらしさ、キャンティ・クラッシコらしさがド・ストレートです。

TOPに戻る TOPに戻る

イタリアワイン通販 nishino yoshitaka +plus


大きな地図で見る
[運営] 株式会社ニシノ酒店会社概要詳細
[住所] 544-0032 大阪府大阪市生野区中川西2-12-4
[電話] 06-6731-7406(実店舗専用)
[電話] 090-1899-4351(ネットショップ専用)
 こちらに掲載の商品に関しましては、上記携帯電話までお問い合わせ下さい。
[URL] http://www.nishino-yoshitaka.com/
[MAIL]nishino@nishino-yoshitaka.com
[MAIL]ypsilon@bk2.so-net.ne.jp
365日24時間ご注文受付。平均24時間(最長48時間)以内に正式な受注確認メールを配信いたします。毎週月曜日は定休日となっております。日曜の夕方から月曜日にご注文、お問い合わせの場合は、火曜日以降のご連絡となります。
お買い物全般に関することで何か疑問がございましたら、まずは[総合案内所]をご確認下さいませ。様々なご質問に対する回答を掲載しております。
会社概要プライバシーポリシー特定商取引法送料決済方法サイトマップお問い合わせ

TOPに戻る TOPに戻る

Members:にしの組

ログイン ログイン
ご購入時に会員登録された場合、登録したメールアドレスとパスワードにてログインが可能です。(パスワードをお忘れのお客様→パスワード再設定

Profile:にしのよしたか

にしのよしたか
西野 嘉高(1970年4月22日:A型)
イタリアワインに関することは、お気軽にお問い合わせ下さいませ。
ライン
campany 株式会社ニシノ酒店
(会社概要・実店舗所在地地図)
campany イベントスケジュール
定休日・臨時休業日・西野嘉高のスケジュールや、ワイン会などのイベントスケジュールの確認はこちら。
faq サイトマップ
メール お問い合わせ
モバイル 090-1899-4351(西野嘉高直通)
カフェ "極主観的イタリアワインブログ"(新ブログ)
"Buona Scelta!"(旧ブログ)

Cart:お買い物かご確認

カート お買い物かご確認

Category:商品一覧

TOPに戻る TOPに戻る

新着イタリアワイン情報

FAQ:総合案内所

faq お買い物全般に関するご利用ガイド

送料や決済方法の他、お買い物に関する情報、よくある質問に対する回答をまとめました。何か疑問に思ったら、まずはこちらをご覧下さい。
ライン
caution ワインをお求めのお客様への情報

ワインをお求めのお客様に、ワインならではの品質管理などの情報などをまとめました。ワインをご購入のお客様はご一読下さいませ。
ライン
会社概要 特定商取引法に基づく表記:返品
会社概要 プライバシーポリシー
モバイル 携帯電話からもご注文可能です。
qrコード
カメラ メディア掲載履歴

株式会社ニシノ酒店がメディアに紹介された掲載履歴をご紹介。取材依頼なメディア様もご一読下さいね。

イタリアワイン啓蒙活動

カメラ イタリアワイン会履歴

不定期ながらイタリアワインの啓蒙活動を兼ねたワイン会を開催しております。ワイン会の参加者募集はメルマガにてご案内しております。
ライン
ペン イタリアワイン教室|Vino Labo

比較試飲(人体実験)を通して、イタリアワインをより深く経験するワイン教室です。実験教室の被験者募集はメルマガにてご案内しております。
ライン
用語集 イタリアワイン用語辞典

イタリアワインを飲んで感じたことを表現・比喩するための、"使わないかもしれない" "使わなくてもいい"独断と偏見に満ち溢れた極主観的用語辞典です。
ライン
リンク イタリアワイン数珠繋ぎ

イタリアワイン情報サイトや、お客様のブログと繋がるリンク集です。

その他..

フィード RSS フィード ATOM


TOPに戻る TOPに戻る