Chianti Classico 2012 Monteraponi

トスカーナ州の赤 > Monteraponi

更新履歴 2014/08/06
販売価格

3,000円(税込)

在庫数 SOLD OUT

キャンティ・クラッシコ 2012 モンテラポーニ
《イタリア/トスカーナ/サンジョヴェーゼ95%、カナイオーロ5%/ミディアム》


今回はかなり辛口の評価です。

輸入元さんの案内では、スローフード協会発行の「スロー・ワイン・マガジン・キャンティ・クラッシコ特集(7-9月号)」で、今回ご紹介するモンテラポーニのキャンティ・クラッシコ2012年が2位の評価だったそうです。(1位はサン・ジュスト・ア・レンテンナーノ)。

また、キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァの部では、モンテラポーニのバロン・ウーゴ2010が2位で、1位はヴァルデッレコルティだったそうな。上位3生産者はいずれも私が力を入れているワインでちょっと嬉しいですね。

しかし2012年というビンテージへの疑心が再燃中。北イタリアの白を中心に思ったほど悪くないどころか、良いワインにも出会え、過小評価し過ぎだったと反省しきりですが、トスカーナにおけるサンジョヴェーゼの2012年は、現時点ではあまり良いとは言えず‥。

と、いつになくネガティブなことを書きます。

では、扱うか扱わないか?はその個々のワインをやはり毒味してからですね。構成感、大事ですね。ヌケやユルみ、構造に問題があると判断したら基本的にアウトです。コンパクトでもいいです。でも、密度にヌケやユルみ、段差と感じるつなぎ目は評価を下げています。小さくともバランスを重視します。

また、この手のビンテージは全体的に良く言えば瑞々しい、悪く言えば水っぽいワインになりがち。白ワインならミネラルという隠れ蓑があって目立たないんだけれども。そして最終的には価格ですね、コスパを計って扱うか扱わないか?の判断です。

本日は皆さんもご存知の通り、西野嘉高が今、最も力を入れているラッダ・イン・キャンティ地区の生産者であるモンテラポーニのスタンダードなCCの新ビンテージである2012年のご紹介です。

結果、扱う・販売するということは合格したワインです。

しかし、あえて厳しく書けば2011年の方が美味しいです。しかも同じ価格‥買うならまだ在庫のある2011年の方をオヌヌメします。この2012年は2011年と比較すれば確実に落ちます。2011年を90点とするなら、この2012年は87点ぐらいでしょうか。救いは三日目になってようやく‥な印象。しっかりと休ませてからの毒味ですが、まだ若さもあるので、これが半年後には初日から良い印象に変わるかもしれませんけども。

西野嘉高同様にモンテラポーニを追ってくれるのであれば、この2012年…一本だけお付き合い下さい。あくまでも現時点ですが、2011年の方が良いと感じて頂けるだろうし、来る2013年を計るにも2012年の経験は必須だと考えます。

スローフード協会の評価の傾向と対策はまったく知識、経験がありませんが、2012年のモンテラポーニのCCで2位ってことは、3位以下がどれだけグズグズなのかを思うと正直コワイですね。サン・ジュスト・ア・レンテンナーノは1位ですが、レンテンナーノもこれまで、良いビンテージも悪いビンテージも、共にして来た歴史はモンテラポーニ以上ですから、なんとなくどんな感じか?想像はついています。こちらもご案内までそう待たせないと思います。

正直、きっと2012年のサンジョヴェーゼは期待薄。もちろん、掘り出し物を探すのは私の役目ですから諦めもしませんし、価格を下げればコスパは上がるのですけれども、なかなかそれが難しいご時世。追ってる生産者だから妥協してでも‥はありません。

で、自分でフォローするようですが、期待している、好きな生産者に求めるハードルが高いんですよ。このモンテラポーニのCC2012年も他の生産者のそれと比較すれば遥かに素晴らしいワインですが、モンテラポーニ内でのビンテージ比較をすれば…だとお考え下さいね。

ということで本日は2012年のご案内ですが、買うのは一本だけで結構、二本目以降は、在庫のある内に2011年をにしの組で飲み尽くしましょう。


キャンティ・クラッシコ地区の数あるコムーネの中でも、比較的標高が高くその繊細でデリケートな酸を持つサンジョヴェーゼを数多く生むのがラッダ・イン・キャンティ。そんなラッダの中心街から約3kmほど南西に位置するモンテラポーニという小高い丘の頂上にアジェンダを構えます。モンテラポーニの畑と熟成庫は998年より存在していたとされ当時の所有者はこの蔵の最高のワイン名前になっているウーゴ男爵でした。3つの塔を囲む四角形に構築された忠誠の町並みを修復・復元した建造物はウーゴ男爵から修道院の手に渡り、現在の所有者であるブラガンディ家が購入したのは1974年とのこと。ラッダらしい高い位置に所有する土地は200haながら、ブドウ畑は標高が420m〜560mに位置する10ha、内8haがキャンティ・クラッシコDOCG認定の畑となります。

現当主であるミケーレ・ブラガンディ氏によって2003年からビオロジックに切り替え、自社瓶詰めを開始し、2009年に認定を受けました。砂質や、ガレストロの非常に痩せた土地、森に囲まれたモンテラポーニ特有のミクロクリマを持ちます。仕立てはグイヨが中心で年によって畝の間に様々な植物を植えることで緑肥を行い、土壌を管理しています。2007年からはマストロヤンニ、ボスカレッリ、グラッタマッコなども担当するマウリツィオ・カステッリ氏がエノロゴを勤めています。

醸すキャンティ・クラッシコは三種類。それ以外にもエントリーラインのロッソ(IGT)や、サンジョヴェーゼとメルロからなるロゼ、トレッビアーノの白、ヴィン・サントなどを醸造、グラッパやオリーブオイルもありアグリツーリズモも営んでいます。


モンテラポーニの軸となるキャンティ・クラッシコ。畑はモンテラポーニの最高峰であるCCRバロン・ウーゴの畑のある丘の斜面の下部。下部とはいえ標高は450mを超えます。平均樹齢役15年の比較的若樹からのブドウとなりますがこれらの樹は、そのバロン・ウーゴ畑で栽培されている樹をマッサル・セレクションで植樹したもの。

手詰みでの収穫後、ブルゴーニュ地方で盛んに使用されているDemoisy社の除梗機で皮を傷つけないように丁寧に除梗。最高28度を越えないように配慮されますが、温度管理はしません。ノンブロ社の楕円形セメントタンクでの野生酵母のみでのアルコール発酵とマセラシオンは25日間。その間、定期的にピジャージュとルモンタージュを行い抽出を促します。発酵後はフランスとスロヴェニア産の大樽を併用して16ヶ月の熟成後、セメントタンクで1ヶ月ほど休ませ、下弦の月の時期に無濾過、無清澄、自重によって瓶詰めされます。

2012年は9月までは完璧なビンテージでしたが、それ以降、雨が多く収量は30%減。しかし、厳しい選果を行ったことで例年と遜色ないワインが出来上がったとのこと。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


2010年と同じボトルメーカーのボルドー型瓶ですね。2011年と見比べてもラベルデザインに変更はないようです。モンテラポーニはラベルデザインも好み‥伝統的なんだけれども書体使いやインク、印刷を思うと洗練されています。2011年と変わるのはその表記のアルコール度数ですね。2011年は14度でしたが、2012年は13度‥。暑かった2011年と最後に雨に祟られた2012年の差ですね。コルクはなかなかの4.5cm、グラスはヴィノムのキャンティ型一択です。2012年、もう少し明るめかも?と思いましたが色調は2011年と変わらぬ印象。グラスからの香りは少し大人しめ、2012年は野性味を感じる赤と黒のチェリーと、皮由来のスパイスがほろっとする。スミレもまだ大人しいが、少し干し肉ジャーキー系のスモーキーさある香りがあります。2011年に過熟を感じていたわけではありませんが、2012年と比較すれば2011年はもっと熟した果実香が豊富でボリュームがありましたね。もちろんアルコール度数の1度の違いは「体」に如実に現れます。ただし、要はバランスであるのは弊社顧客ならよくご理解頂いているはず。まだ開き切らない香りですが、バランスはとてもいい。

飲み口には溶け込んだミネラルのやわらかさがあり、決して小さくはない。2011年ほどの果実の熟度はさすがに感じないので、先のアルコール由来のボリュームや甘さのこともあるが、決して2012年が小さいわけではない。ただし、まだ奥行き、立体感は出ていない。酸味、渋味の質はこの上なく高い。まだ一杯目だけれども旨味だってすでに感じる。スタンダードなCCながら、チャーミングな果実香と軽やかさを求めているわけではないのがモンテラポーニ。確かに難しいビンテージを感じるが、努力も感じますね。どうにかした結果がバランスを逸していない‥かな。2011年の方があきらかに密度を感じているが、2012年がバランスを逸するほど不足しているわけではない。

まだ一杯目ですが、空気を含んでよりなめらか。まだ香りは迫る感じはないけれども。味わいに閉じは感じないし、ヌケやユルみもない。味も余韻もどこかで途切れたり、ストンと落ちてしまうこともない。いい意味で、それなりの厚みと密度を保っています。旨味に鉄分のようなものもあるかな。

起伏をメリハリと捉えて「起」と「伏」の落差を楽しむ、感じるのも一考ですが、このフラットさをポジティブに「安定」と捉えるか、ネガティブに「平坦で」高揚を感じないと捉えるかですね。

しんみりと浸透するような果実味と旨味があります。2011年との違いは感じますが、ビンテージの特徴なんですよね。相変わらずグラスからの香りは大人しい。味吟醸。だんだんと旨味の中から甘味がでてきますね。ただ、あからさまな甘味ではありませんよ。

その方向性、スタイルを思うとやはりモンテラポーニのCCは、他のCCよりもひとクラス上感はあります。これは確かですね。スタンダードなCCに求めているスタイルが違う、思想が違うのかもしれません。どこを基準にするか?もあるでしょうね。大抵の生産者のCCはもっともリーズナブルに、気軽にその蔵のCCとしてのサンジョヴェーゼを楽しんでもらいたい‥という意図(それが悪いことではない)となりますが、モンテラポーニは違う。そんなお気軽な意図や目的は感じられません。

二日目もヴィノムのキャンティ型です。初日よりは開いて感じますが、全体的に香りの出方は2011年と比較すると弱めなのかもしれません。プラム、アメリカンチェリーな果実の香味がありますね。

口に含みますとまとまりがありますね。そのまとまりが口の中で重みある塊になってきました。旨味と甘味も出て来てようやく「体」が立体的になってきましたね。パズルのピースがパチっと埋まったように渋味、酸味、果実に隙がありません。余韻も初日とは比べ物にならないくらい長く感じますね。相変わらずバランス感覚はとてもいい。フレッシュさもあるが質の高い酸味はイガイガしませんしね。ただし、味吟醸タイプであるのは二日目も同じ。グラスからの香りは控えめ。

初日よりも立体的とはいえ、2011年の大きさと密度の高さと比較すればやはりコンパクト。複雑な要素も情報量が簡素化されていると感じるのは否めません。余韻もしっかりと感じますが、終盤にかけて果実の香味の肉付きが細く感じますね。

いやあ、いつになく辛口の毒味と自覚しています。だって比較しているのはモンテラポーニ内でのこと。暑く凝縮した2011年と比較すればそりゃ違うんですけどね。これが他の生産者と比較すれば、断然、このCC2012が際立っているはずです。

三日目もヴィノムのキャンティ型です。もう少し開いて感じますね。ねりねりしたスミレのまろやかさ、少し感じる甘味が密度を感じさせます。口に含むといいまとまりと密度。まったく継ぎ目はありませんね。塊感があります。ボディも一番感じるし、ようやく立体的(球体)になったようです。2011年よりもアルコールが低い分、シビアなドライさと、スパイスがありますね。ただ、三日目になってようやく酸味に肉付く果実の丸みを感じています。まだ温度が低めなので、もう少し温度が上がるとさらにまろやかさと厚みを感じるかもしれません。

スミレやカシスに少しインキーさも感じるほど密度が上がってきましたよ。おいおい三日目にしてようやく…そんな感じもある。ただ、2011年と比較すれば残念。しかし、追うのであれば飲んでおくべき。ただし、一本だけでいい‥これは一杯だけでいい‥とは違う。

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