Rosso Castle Langhe DOC 1997 Gastaldi
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ロッソ・ガスタルディ 1992 ガスタルディ
《イタリア/ピエモンテ/赤/ネッビオーロだけ?/フルボディ》
1987年創業の比較的若い生産者になるかと思います。現当主のベルナルディーノ氏はワイン造りにしか興味を示さないそうで、ガンベロロッソ誌で紹介された際には、最もコンタクトの取り難い生産者と紹介されたとか。したがって公式サイトもありませんし露出もすくなく資料に乏しい状態で申し訳ございません。
所有する畑はバルバレスコ村のクリュであるアルベイザニとコスタデッリでネッビオーロを。ディアーノ・ダルバ村カシーナ・モリオーロ畑ではドルチェットとソーヴィニョンブラン、シャルドネを栽培しています。現当主であるベルナルディーノはモンフォルテ・ダルバのバローロのクリュであるレ・コステの区画の一部を購入したようですが所有する畑の総面積は15ha程度と小さな生産者ですね。
設立当初はロータリー・ファーメンターを導入するなど実験的な設備投資も盛んだったようですが、現在は醸造よりも畑での仕事を重視し、醸造はシンプルになってきているようです。また、バルバテスコやバローロに関してはそのDOCGの規定である法定(樽)熟成期間は満たしているからこそその名を名乗るわけですが、ガスタルディ社のフラッグシックであるロッソは、一切樽は使わないという彼独自の概念でワイン造りを続けています。タンクなどでの熟成期間も不明ですが、瓶詰め後は彼のイメージする頃合いになるまでリリースもしていません。
現在、生産しているのは、2つのクリュからのネッビオーロを混醸したバルバレスコと、レ・コステのクリュのネッビオーロからなるバローロ。バローロを名乗るようになったのは2001年からで、それまではランゲ・ロッソ・カステッレの名と格付けで瓶詰していたようですがその理由は不明ですが、樽熟成など法定熟成期間の絡みだったかもしれませんね(マーケティング上バローロを名乗る方が‥という思想は彼にはなさそうですし)。バローロも特にレ・コステの名前を名乗るわけではないしょうです。
ディアーノ・ダルバ村のモリオーロのクリュを名乗るドルチェット・ダルバ、同じ村からシャルドネとソーヴィニョンを混醸したビアンコ・ガスタルディを良年だけ。あまり良い年でなかった場合はランゲ・シャルドネを瓶詰めしているようです。そして、
ガスタルディ最高の赤ワインがロッソ・ガスタルディで現在はランゲ・ロッソを名乗りネッビオーロ100%で醸されているようですが、ランゲ・ネッビオーロとは名乗りません。どうやら設立当初はネッビオーロ100%ではなくグルナッシュが混醸されいたというソースがありますので、ロッソのVDT規格だったものの名前をそのまま‥ということかと思われます。また、ロッソに使用されるネッビオーロはバルバレスコ村のもので(きっと2つのクリュからのもの)、ステンレスタンクで3年熟成させ、さらに瓶熟成させてからリリースされているようです。
モンフォルテ・ダルバのレ・コステの畑を購入してから生まれたであろうランゲ・ロッソDOC・カストレ。初ビンテージは不明だが2001年からはバローロDOCGを名乗る。こちらもロッソ・ガスタルディ同様にどうしてランゲ・ネッビオーロではなくランゲ・ロッソなのかを思うと品種的な原因か、バローロを名乗れない醸造だった可能性もありますね。となると2001年以降のバローロを名乗るようになってからとはスタイルが違う可能性もあります。
ちなみにバローロDOCGのおさらい。品種はネッビオーロ100%で、収穫年の翌年1月1日から3年の熟成期間が必須でその内2年間は樽熟成と規定されています。リゼルヴァの場合は熟成期間は5年(樽熟成期間は同じはずなので瓶熟成期間を+2年すれば名乗れる)となります。
ロッソ・ガスタルディでも頑に樽熟成をしませんので、レ・コステの畑を購入してからも、その2001年頃までは樽熟成させずにじっくりとステンレスタンク熟成で醸造していたのかもしれませんね。
さて‥状態は、白地のラベルに汚れや擦れ、小キズ、小捲れございますが気にしない、気にしない。キャップシールはとても良い状態ですべてのボトルでくるくると回りますし、液面は揃って高い位置をキープしており液漏れはないはずです。透明度のある液色ですが、深いルビー色でまだまだ若そうにも見えますね。瓶底の凹みには大小の塊の澱が出ていますが経年を思うと少な目、円周を万華鏡のように動きますがモヤりや濁るタイプではなく状態はいいですよ。なお、表記のアルコール度数は14度となります。
前述の通り、レ・コステ畑から収穫されるネッビオーロであり、バローロの前身となるランゲ・ロッソ。謎は多いですが、そこは1997年!超楽しみなワインでは?
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