Barco Reale di Carmignano 2010 Il Sassolo

トスカーナ州の赤

更新履歴 2013/08/31
販売価格

1,680円(税込)

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バルコ・レアーレ・ディ・カルミニャーノ 2010 イル・サッソーロ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ80%、カナイオーロ5%、カベルネソーヴィニョン15%/ミディアム》


17世紀にはメディチ家によってトスカーナ最高のワイン産地と評されていたカルミニャーノ。他のトスカーナのワイン産地が、後々サンジョベーゼにカベルネソーヴィニョンなど、いわゆる国際品種をブレンドするようになりますが、カルミニャーノに限っては、当時からそれが当り前のことであり、国際市場を意識してそれらの品種を混醸するようになったわけではない‥というのがポイントかもしれません。

1975年には、キャンティ・モンタルバーノから切り離されたカルミニャーノDOCGは、イタリア最小のDOCGとなりました。同じく1975年にDOCに認定されたのがこのバルコ・レアーレ・ディ・カルミニャーノDOC。サンジョヴェーゼが50%以上。カナイオーロ・ネロ20%まで、カベルネ各種(各種と書いてあるのはフランなどでもいいのかしら)が10%から20%の規定。つまりカベルネ系が10%以上の混醸が定められているんですね。地理的にはカルミニャーノDOCGと同じ地域となりますので、赤ワインの場合はこの地区のカルミニャーノの造り手のセカンドワインがこのDOCを名乗るのが通例。

このイル・サッソーロも、メッツァーナ地区のサンタ・クリスティーナというトスカナーナらしいガレストロ土壌、海抜180mの区画に1975年、2001年、2002年に植樹されたブドウが使用されていることやセパージュ比率もカルミニャーノDOCGと同じ。きっと若い樹からのブドウはこのバルコ・レアーレに使用されるかと思いますが、収穫されたブドウは7日〜10日間の醸し発酵、80%はステンレスタンク、残りの20%はバリックと350Lのトノー樽の併用で約8ヶ月熟成されアッサンブラージュ後瓶詰されます。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


ボルドー型瓶。アホみたいな鳥の絵がアホカワイイ。白ではなく生成り色の枠と、同色の生産者名。違う書体、赤色の商品名‥デザインはとても良い。バックラベルも同じ色使いで、年号表記は裏ラベル、アルコール度数は13.5度となります。コルクはまぁまぁの質の4.5cm。グラスはヴィノムのキャンティ型です。

スミレ、愛らしいチェリーの果実香、ガレストロ土壌を感じさせるチョーク、ミネラル香。まだ温度がやや低めなのでグラスからの香りはやや閉じ気味だが、口に含ますと果実味は開いていますね。2009年の恩恵‥全体的によくまとまっています。甘味ある旨味が舌に触れなめらか、旨味はあるが、クリアさを感じるキレイなミディアムでヌケ、継ぎ目がない。酸味もまだ熟れる要素はありますが、旨味(と甘味)ある果実にジューシーに溶け込み。濡れたタンニン、鼻に抜ける香りに微粉のスパイス少々で複雑さも十分。

セパージュ比率的にはキャンティ・クラッシコでも通じるわけですが、確かに違う。それは15%のカベルネが効いてるわけではなさそう。CCにも見られるガレストロ土壌だそうだが、根本を占めるサンジョヴェーゼにも違いがあるんだな。温度と時間でグラスからの香りも開いてくる。個人的にはアンブラのバルコ・レアーレも好みだし基本線としていずれもバルコ・レアーレらしさ、カルミニャーノらしさを感じるが、このワインが2009年であること(アンブラだとそろそろ2011年かな)、その落ち着きとまとまりは酸味の質に表れますからね。

二日目もヴィノムのキャンティ型グラス。初日の一杯目よりは香りは開いて感じますが、味吟醸タイプかもしれません。スミレの果実の香りは健全で、ほんのりと甘味を感じますが飲み口はしっかりとドライでこの二日目はさらさらとした渋味がスムーズですね。ほどよいミディアム、旨味も強過ぎず、酸とタンニンとのバランス良好。バリックとトノー樽の併用で樽熟成させた20%分は効き過ぎることなくまろやかさを演出していますね。カベルネの雰囲気‥青さではないが、カベルネのスパイス感を確かに感じますね。カルミニャーノに限っては、サンジョヴェーゼとカベルネの混醸こそ王道となりますが、上手く補い合っているようです。

三日目もヴィノムのキャンティ型グラス。確かに味吟醸タイプ。木質な樽とやや甘味のある樽香はいずれも。三日目は果実味にさらにまとまりがあり、甘味ある旨味も美味しい。全体的に洗練されたモダンな造り。カベルネ+樽香が派手ではなく機能していますね。価格を考えると超コスパ◎ですぞ!

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