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Chianti Classico Riserva Vigna del Capannino 2007 Bibbiano

トスカーナ州の赤 > Chianti

	更新履歴 2011/08/30 販売価格 3,480円(税込) 在庫数 SOLD OUT
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キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ ヴィーニャ・デル・カパッニーノ 2007 ビッビアーノ
《イタリア／トスカーナ／赤／サンジョベーゼ・グロッソ／フルボディ》



ビッビアーノ家がアジェンダを興したのは1865年のこと‥現在は5代目となるトッマソとフェデリコ・マッロッキエージ・マルツィが運営しており、カステッリーナ・イン・キャンティの海抜270m〜300mの丘に約23haの畑を所有します。栽培するのは、サンジョベーゼ（・ピッコロ）と、サンジョベーゼ・グロッソ‥少量のメルロとコロリーノとなります。実は歴史も定評もある生産者で、1942年からエノロゴはジュリオ・ガンベッリ氏が就き、現在でも、2000年から参加した若きエノロゴ兼アグロノモのステファノ・ポルチナイ氏と共に、ヴェロネッリ誌には名前を連なっておりますが、キャンティ・クラッシコ・コレクションで渡された資料には、ステファノ・ポルチナイ氏の名前だけになっています。

スタンダードなキャンティ・クラッシコはサンジョベーゼ・ピッコロ95%とコロリーノ5%の伝統的なブレンド。クリュ名の付くモンテルネッロと、このリゼルヴァ単一畑のヴィーニャ・デル・カパッニーノはサンジョヴェーゼ100%となりますが、この後者は、ピッコロではなく、サンジョベーゼ・グロッソ100%となります。

ヴェロネッリ誌を見ますと、モンテルネッロは13ha、リゼルヴァ・ヴィーニャ・デル・カパッニーノが7ha、そのIGTが3haと記載されていますのでこれを合計すると23ha‥スタンダードなキャンティ・クラッシコも23haと記載されていますのでツジツマが合います。スタンダードなキャンティ・クラッシコは、全ての畑からの葡萄がセレクトされておりますので、サンジョベーゼもピッコロだけではなくグロッソが混じる可能性もあり、共通セカンド的でもあるかもしれません。

さて、このサンジョベーゼ・グロッソ100%からなるキャンティ・クラッシコ・リゼルヴァですが、ビッビアーノが所有する最上の畑である南西向きの深い粘土質の土壌‥ヴィーニャ・デル・カパッニーノでその葡萄が栽培されています。植樹は1956年からの葡萄と、2005年に新たに植樹された葡萄達。

温度管理された発酵層で、約20日間の醸し発酵の後、新旧取り混ぜのスロヴェニア産のオーク樽と、アリエ、ヌヴェール産のバリックにて約12ヶ月の樽熟成と6ヶ月の瓶熟成を経ます。良年のみの生産を守り続けており、1990年の初ビンテージ以降、1993年、1995年、1996年、1997年、1999年、2001年、2003年、2004年、2005年、2006年、そしてこの2007年となります。


いやぁこんなに楽しく、面白いキャンティ・クラッシコも久しぶりかも？



独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味



ボトルはしっかりと長さもあるボルドー型。実は、このヴィーニャ・デル・カパッニーノの1990年を持っているのですが（ワイン会用ね）、当時のそれはリゼルヴァの表記はありませんね。でも、ラベルデザインは大きく変わりはなく、シックなパンタロン（←古いわ）のようなグレーに、アズーリなブルーのラインと文字が映えます。バックラベルに記載のアルコール度数は14度、なかなかキレイな5cmのコルク‥お尻は染まり始めた感じかな。

グラスは‥迷いますねぇ‥基本的にキャンティ型グラスでいいと思うのですが、サンジョヴェーゼ・グロッソとなると一応ボルドー型グラスもスタンバイ。

赤い泡‥濃くあるがダークサイドに染まり切らないどこか輝きを魅せる深いルビー色、やや温度が低いのもあるが、思ったよりも香りが上がらないのでヴィノムのボルドー型に変更。濃過ぎないカシス、紫か黒の皮を持つ甘酸っぱいベリー、でも未熟なわけではなく本来が持つ酸味を感じさせる‥墨汁の香り、軽くインク、濃そうだし密度も高そうですが、決してモダン過ぎることはないはずのコクを感じさせる香りですね。うん、確かに違いますね‥普通のキャンティ・クラッシコ・リゼルヴァではない。やはりそれは品種がサンジョベーゼ・グロッソだからかもしれない。なら、ブルネッロ・ディ‥もしくはロッソ・ディ・モンタルチーノ的か？と、問われればNO。

口に含みますと、酸味でしっとりした輪郭はフカフカで、ほんのりと柔らかい甘味を感じさせる。中心部に沁み入るような酸味は毛細管の様で、しっかりと熟した果実味の目を縫うように這う。密度の高さは目を見張る程素晴らしく‥ながら上品でもある。輪郭のすぐ内側からミネラルも感じ、密度は高いが重過ぎることはない。しんみりと旨味はすでにある。アルコール感がないわけではないが、暑さはなく、飲みやすい。薬草ちっくな香りも特徴的で面白い。

初日の抜栓したてから十分に美味しさがあるね。渋味はすっかりと馴染んでおり、あくまでもキャンティ・クラッシコを感じつつも、どこか国際品種が混じらないロッソ・ディ・モンタルチーノではなくサンタンティモ的な何か？に似てるか、いや似てない（どないやねん）。余韻は期待を裏切らない程度で、あっさりとしながらもコク味がある。

むぅ侮れなんなぁ。スタンダードなＣＣと比較すれば、その密度の高さは歴然としており、その価格差も納得。もちろん、このリゼルヴァの場合は、サンジョベーゼ・グロッソであることでもあるが、上級クラスのＣＣであるモントルネッロと比較しても、その個性の違いは歴然としている。品種だけではなく、カパッニーノという畑、区画の成せるミクロクリマの違いはもちろんあるのだろうが、やはりここは品種が同じようで実は違うのである。

このワインにリーデル・ヴィノムのキャンティ型は合わない‥断言しよう。ヴィノムのボルドー型がベストマッチ‥とまでは言わないが、やや大振りで、できればカットが低い方がいいのかも知れないな。

決して味わいに甘味が勝つことはなく、しっとりとした感覚もあるが終盤に向けドライな‥乾いた香味の要素もあり、シリアスとまでは言わないが軟派さはない。あぶない刑事で例えると舘ひろし。

温度が上がってくると‥これまたエモイワレヌ‥めさくさタンニンと酸味が美味しくなってきます!!

こうなると‥ブルゴーニュ型グラスで試してみる。さすがに表面積が広い分‥香りが西野嘉高の鼻を中心に顔全体を覆う‥ほぉ‥旨味と酸味が綺麗に強調されるかな‥ちゃんと芯があるのにやわらかい‥

そう‥パスタもワインもアルデンテ。

二日目です。グラスはヴィノムのボルドー型。初日よりもエキス高く、黒糖とまでは言いませんが、軽く香ばしくアルコールを感じる甘味な香りがあがります。ヴァルサミコ、梅ジャム、口に含みますと、まとまりも感じ、しっかりと密度あるボディを感じますが、初日よりも香りの開きが外向的で、余韻も長くなりましたね。タンニンも構成もしっかり‥揺るぎないバランスも素晴らしい。サンジョベーゼ・ピッコロだと、もっと赤い果実の要素が多いのですが、そこはグロッソなのかな‥黒い（皮の）果実の要素が顕著。初日はサンタンティモ的何か‥を感じましたが、この二日目はロッソ・ディ・モンタルチーノ‥もしくはブルネッロ・ディ・モンタルチーノ的にも感じますね（ブラインドだとわかんないだろうな）。グロッソであることを意識しなくても、サンジョベーゼ単一のワインとして素晴らしい出来栄。ワイン単体でも楽しめる果実の香味を持ちますが、このしっかりとした酸味やタンニンは、やっぱ何か喰いたいの。果実の熟度の高さは‥さすが2007年かな‥。

三日目です。グラスはヴィノムのボルドー型。ふぅ〜三日目にして注いでる途中の香りは半端ないな‥グラス表面から上がる香りは初日から一貫しており、とても厳格な構成を感じさせる。口に含むと、酸味、渋味がさらにしっかりと感じますね。熟成ポテンシャルも高いが、現時点でも相当に美味。三日目にしてアルコール感も馴染みストイックにサンジョベーゼが表現されている。