Montefalco Rosso 2007 Arnaldo Caprai

ウンブリア州の赤 > Arnaldo Caprai

更新履歴 2010/09/12
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モンテファルコ・ロッソ 2007 アルナルド・カプライ
《イタリア/ウンブリア/赤/サンジョベーゼ70%、サグランディーノ15%、メルロ15%/ミディアム》



1971年、繊維の仕事で成功したアルナルド・カプライは、5haのヴァル・ディ・マッジョ葡萄園を購入したのが始まりです。もちろん、そこにはサグランティーノが植樹されており、アルナルド・カプライは畑を買い増しして行きます。1987年には息子で現オーナーとなるマルコ・カプライがアジェンダで働き始め、1989年にはマネージメントを任されます。マルコ・カプライの代になり、1990年‥ミラノ大学との共同研究で、より良いサグランティーノのクローンを開発するなど高品質化が進んだとも言えます。また、同年、アッティリオ・パーリ氏をエノロゴに迎え、更なる品質向上に寄与しました。その色、その糖度、そして最上のエレガンスを求めたクローンの研究は足掛け7年続き、その間に60種類を越えるサグランティーノのクローンを選びだし、現在ではその内の5種類〜6種類のクローンのサグランティーノをブレンドしています。

同時にウンブリア州における重要な白土着品種であるグレケット種のセレクションにも着手しました。現在では、アルナルド・カプライ社が所有する三つの葡萄園でグレケットが栽培されています。ウンブリア州では、トスカーナ州と同じように主要な赤葡萄品種はサンジョベーゼであり、その70%がそれで占められます。しかし、モンテファルコ地区の気候風土に合う品種が他にもあるのではないか‥という研究にも余念はなく、国際品種や、テンプラニーニョ、グルナッシュ、ムールヴェドルなど、ギリシャやボルトガル由来の品種なども実験的に栽培しています。

そして25周年となる1993年に、そのリゼルヴァとして、モンテファルコ・サグランティーノ・25anniが生まれます。(逆算したら1968年創業になるやんけ!と、思いますが、リリース年が1996年となり、創業25周年の1996年に1993年のそれが初リリースを迎えました)

現在は136haという葡萄畑を所有していますが、その本拠地はモンテファルコとベヴァーニャの間のロカリタ・トッレに醸造所を構えるようです。畑は、モンテヴァルコ、ベヴァーニャ、グアルド・カッターネオ地区などに広がり、赤であればサグランティーノやサンジョジョヴェーゼ、白ならはグレケットなど、ウンブリア州の土着品種を中心に栽培されています。モンテファルコと、カプライのアジェンダの間にベルヴェデーレという街があります。かつて日本市場にも導入されていたポッジョ・ベルヴェデーレは、このあたりの葡萄園からの葡萄で醸されていたのかも知れませんね。

その基本は1979年に初ビンテージとなる。「モンテファルコ・サグランティーノ・コッレピアーノ」そして、そのリゼルヴァとして25周年に発表された「モンテファルコ・サグランティーノ・25anni」が筆頭となります。「モンテファルコ・サグランティーノ・パッシート」は1975年から作られているそうで、普通の赤ワインよりも先‥実はこのパッシートの方が1977年に先にDOCに認定されているんですね。サグランティーノは、ご存知のとおりタンニン量は多く、アルコール度数は高い。その当時の栽培‥醸造ですと、なかなかスティルの赤としては厳しく、逆に陰干しさせたパッシートに用いる方がポピュラーだったわけです。そんなサグランティーノを素晴らしいスティルの赤に仕立てることに尽力し、成功を納めたのが、アルナルドであり、それを継いだマルコ・カプライなわけです。

なお、モンテファルコ・サグランティーノがDOCに認定されたのが1979年、その年にコッレピアーノが初ビンテージを迎えますが、それまでは名前の付かないモンテファルコ・サグランティーノを醸していたかもしれませんね。1992年にDOCGに昇格‥翌年の1993年に25周年として25anniが…単なる偶然ではなく、この地域を引っ張ってきたカプライならでは‥とも言えるのではないでしょうか?

DOCは、赤は「モンテファルコ・ロッソ」を‥こちらは「リゼルヴァ」もあるようですが、モンタルチーノを中心としたDOC地域で、DOC規定では、サンジョベーゼ60〜70%、サグランティーノ10〜15%、その他30%までとなっています。これを見ても、サグランティーノはウンブリア州の土着品種ながら、その栽培は一部地域に限られているのがわかりますね。この地域に置いても、やはりサンジョベーゼがその主役なんですね。モンテファルコはビアンコもDOC規定がありますが、あまり見かけませんね。

アルナルド・カプライ社でも、土着品種グレケットを使った白ワインを醸していますが、モンテファルコ・ビアンコではなく、コッリ・マルターニDOCを名乗ります。ウンブリア州には「コッリ‥‥」と付くDOC地域が複数ありますが、このコッリ・マルターニは、モンテファルコを内包するかのように、スポレート、アシッジ、ペルージァに囲まれる地域となります。赤はサンジョベーゼ50%以上、その他50%まで。スプマンテもDOC規定内にあり、グレケット、シャルドネ・ピノネロ50%以上、その他50%以下となります。アルナルド・カプライ社では、「コッリ・マルターニ・グレケット・グレカンテ」という白を醸しており、規定ではトレッビアーノ・トスカーノ50%以上、その他50%までと記載されていますが、アルナルド・カプライ社の公式サイトには、グレケット100%と記載されています。どないやねん‥と突っ込みそうになりますが、たぶん「ビアンコ」と記載する場合には‥であって、品種名を記載する場合は、セパ−ジュ比率は別なんだと思います。

その他はIGT格付けで、ウンブリア州らしい品種構成で、お手頃価格の「アニマ」を醸していますが、実験的なワインも醸しています。そのひとつが2000年が初ビンテージのメルロとカベルネソ−ヴィニョンを混醸した「アウトサイダー」でしょうし、1998年から作っているピノネロ100%からなる「ネロ・アウロサイダー」(このTシャツ持ってるんですが‥サイズが‥サイズが‥)2003年からはサンジョヴェーゼ100%からなる「コンテンポラーレ」というワインもリリースしています。(←カプライを訪問されたお客様の持ち帰りを飲ませてもらいました♪)

最も、モンテファルコらしい逸品、それがモンテファルコ・ロッソとも言えますね!

DOCではサンジョベーゼ60〜70%、サグランティーノ10〜15%、その他30%まで‥という規定を持つのがモンテファルコ・ロッソ。ウンブリア州におけるサンジョヴェーゼは、トスカーナと似て異なるスタイルを持ちますが、さらにサグランティーノがブレンドされることで、モンテファルコらしさを兼ね備えます。サグランティーノのタンニンをカベルネに置き換えると、そのセパージュ比率はトスカーナIGTっぽくもあり、サグランティーノを‥サンジョベーゼを気軽に‥だけではなく、本格的に楽しませてくれる銘柄でもありますね。元々、サンジョベーゼと相性のよいメルロがブレンドされているのは、ペルティカイアも同じ。なかなか、この三種混合はいいバランスだと思います。

サグランティーノという屈強な品種とどう使いこなすのか?を考えた時、パッシートにする‥または単一品種のスティル辛口を醸す‥という選択枝の他に、これまでサグランティーノという品種が、サンジョベーゼと混植され、サンジョヴェーゼと間違われていた歴史を逆手にとり、サンジョヴェーゼにサグランティーノを混ぜる‥というスタイルが、モンテファルコ・ロッソなわけですね。単体では強過ぎる酒精を、サンジョヴェーゼとブレンドすることでお互いの補い合い、サンジョヴェーゼに濃い色や(元々、ウンブリアにおけるサンジョヴェーゼはトスカーナのそれよりも色が濃い傾向にあると思うが)、構成という部分を与え、なかなかのベストバランスとも言えます。それは、トスカーナに置けるキャンティ・クラッシコの大半が、サンジョベーゼに、補助品種をブレンドするのと同じ役割とも言えますね。

アルナルド・カプライ社のモンテファルコ・ロッソも歴史のあるもので、1975年が初ビンテージとなります。収穫された葡萄は発酵と醸しの期間中は、一日に二回のポンピンングオーバーを施され、香味や色を引き出します。大樽とバリックの併用で、約12ヶ月の樽熟成の後、4ヶ月の瓶熟成がほどこされます。ちなみに、ヴェロネッリ誌2010年度版では、赤★★★の91点(G.B)と、価格を超えた評価です♪

ペルティカイアのそれよりも、滋味溢れる‥いい意味で、田舎っぽい‥目の前にウンブリアの田舎な畑が広がる感じですね。

時間を追うごとに、次第にまとまり‥旨味もでてくるタイプです。2000円斬りは嬉しいい価格‥上質のデイリーに‥飲食店さんはグラスワインに推奨ですよっ!!




独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味




ラベルデザインこそ変化はないように見えますが、昔は、もっとチャチイボルドー型瓶だったんですけどね。それなりのボルドー型となっております。ラベルの白地部分には、羽のような凸モールドの絵。正式な日本仕様ではなく、日本仕様なバックラベルがまだ貼られていない、素のバックラベルに表記のアルコール度数は14.5度と、このクラスとしては、良くアルコールが出ており、これもサグランティーノが度数を上げているのかもしれません。赤いキャップシールには黄緑色のDOCシール。コルクはなかなかの質の4.5cm‥グラスは迷ってヴィノムのボルドー型でスタートです。

紫は混じらない小豆な赤から黒へ。表面はテカリ、底は凝視してステムが見えたような気がする深み。ウンブリアのサンジョヴェーゼは、トスカーナと違い、温かみのある甘味を感じるが、さらに熟したサグランティーノのカシスやプルーンなジャミーな甘味も相まる。スミレも煮詰めたニュアンスで、熟した果実は、サンジョベーゼはアメリカンチェリー、サグランティーノはカシスやプルーンな趣き。温かみのあるサンジョヴェーゼと、エキスなサグランティーノをまとめるのはメルロの優しさかな。

口に含みますと、輪郭にしっとりとしたアルコールを感じます。決して熱量な熱さはない。輪郭から中心部への1cmは温かみのある果実のやわらかさ‥と溶け込んだ酸を持つサンジョヴェーゼの層か?中心部の核には、まるでダークサイドなサグランティーノの芯が存在し、タンニンの枝分かれな梁を張り巡らしつつも、それが酸と結合するツートン構造にも思えるが、段差はなく、その温かみがいい意味でファジー。

その1cmは瑞々しさがありながらも、口の中でスローモーションに外への圧力となる広がり。口の中を満たす質量は多い。密度も外側からら中心部へと色と味が濃くなるグラデーションと比例して密度を増してくる。いい意味で粉っぽい渋味が豊富ながら微粉な球体が故に、泣き砂的なキュッキュキュー。香味も良く開いていますね。そして余韻が長い。うん、終盤にかけて‥渋味よりも酸味主体であるのは、やはりサンジョベーゼ主体であるのもよくわかる。

これは旨い!!

2000円を斬っているのが不思議。

この下のクラスとなるアニマのロッソと比較すれば雲泥の差。それは、はやり終盤にあるんだな。抜けがないですね‥モンテファルコ・ロッソとなると。いい酸味‥いい渋味だなぁ‥モンテファルコ・ロッソらしさ‥は、やはりサンジョヴェーゼとサグランティーノの混在だな。うまくまとまってるし‥うまく反発しあって、それが上手く作用してるな。

では、ペルティカイアのモンテファルコ・ロッソと比較してどうか?価格差は700円‥妥当だ。実に妥当な価格差である。価格を除外すれば、ペルティカイアのそれの方が構成や、洗練度において上をゆく。ただし、ウンブリアという、田舎町な滋味を感じさせるのはアルナルド・カプライだけれども。どちらも甲乙付け難い。

そう‥滋味だな。そのサグランディーノ・ディ・モンテファルコを飲むと、近代的な醸造で、タンニンの豊富さと、アルコールの高さもモダンに表現しているのに対し、それ以外のワインは、あくまでも、ウンブリア州の‥モンテファルコの街を彷彿とさせる滋味に溢れているとも言える。

二杯目です。うん‥香りが良く出てますねぇ‥サンジョヴェーゼの小豆っぽい香り‥最近のトスカーナに感じないんだよなぁ。決して14.5度という高いアルコールの押し付けがましい熱量を感じない。14度以下に感じますね。

渋味‥めっちゃ豊富で旨いわぁ。それに比例するように、酸味も負けていない。でも、歯茎や、エラの裏を刺激するわけではないんだなぁ。肉の‥肉の赤ワイン煮込みとか‥やっぱり、この地でも猪か?ドロンドロンに煮込んだのが喰いたい。

うん、やっぱり余韻が長いなぁ。エキスもドロドロではないが、中心部に向って密度の高くなるグラデーションが余韻でも。やっぱり二杯目って旨いですね‥ウシシ。

輪郭内側1cmのやわらかさ‥に、輪郭に柔軟な厚みを持つ優しさも出て来ました。真っ当で‥ドが付くほどのミディアムボディ‥。

二日目です。グラスはヴィノムのボルドー型。そう初日と変わりはしませんが、若干熟れてきた香りは、それなりに開いた状態です。サンジョヴェーゼといえば‥なチェリー香りに熟したベリー系の香りがよく混ざっています。口に含みますと、初日よりもまとまりを感じ、その膨らみは107%増。うん、よくまとまってきた。サンジョベーゼの酸味がジューシーでつゆだくになってきて‥好き。余韻までの流れも継ぎ目なくいい状態です。

余韻は相変わらず長いですね。下のクラスは余韻に向けて抜けてしまう部分が華麗にスルーの要因のひとつですが、さすが、このクラス‥モンテファルコ・ロッソDOCを名乗るワインとなると、違いますな。初日よりも二日目‥だんぜん旨味もまとまり、その酸味は、西野嘉高の選ぶワインに相応しいジューシーさで満足。

甘味も馴染んできましたね。とても美味。とてもやわらかい酒質。ベルベッティー‥もしくはキュプラですな。この二日目の方がバランスも良好。

三日目です。グラスはヴィノムのボルドー型。落ちることはないですね。まとまりがさらに馴染む。ストレスのない飲み口。14.5度を感じさせない。何も言うことはない‥美味しい。初日よりも二日目以降‥初日なら事前抜栓がいいかもね。


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