Brunello di Montalcino 1993 Valdicava

トスカーナ州の赤 > Montalcino

更新履歴 2009/10/16
販売価格

11,800円(税込)

在庫数 SOLD OUT

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 1993 ヴァルディカヴァ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョベーゼ・グロッソ/フルボディ》



フェルッチョ・ビオンディ・サンティ氏が、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを生み出して以降‥現在では、それ相応な数の生産者がブルネッロ・ディ・モンタルチーノを手掛けていますが、1977年までは、20数社しか生産者はいなかったそうです‥。このヴァルディカヴァも当時からブルネッロ・ディ・モンタルチーノを生産していた老舗のひとつとなります。現在の当主であるヴィンチェンツォ・アブルッツェーゼ氏の祖父が1953年に購入した畑で、初ビンテージ(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノという名前かどうかは別‥)は1968年だそうですが、現当主のヴェンチェンツォが1987年から本格的にブルネッロ・ディ・モンタルチーノを生産し、現在に至ります。

モンタルチーノ市街の北部に約19haの葡萄園を所有するヴァルディカヴァですが、昨今は、国際品種なども手掛ける生産者が少なくありませんが、ヴァルディカヴァではサンジョベーゼ・グロッソしか栽培していないようです。(←色んな意味で安心だったりするご時世‥)

最上のワインは、マドンナ・デル・ピアーノという名前が付けられたリゼルヴァで、その2001年がワインスペクテーター誌で100点満点だったのも記憶に新しいですが、今回は、通常のブルネッロ・ディ・モンタルチーノのご紹介。ヴァルディカヴァは、ラベルがお洒落ですね。このブルネッロには、シエナの、サン・ニコロ・デル・カルミネ教会にある、ベッカフーミ作の「アルカンジェロ・ミケーレ」という作品が描かれています。

エノロゴは、アッティリオー・パーリ氏、アグロノモは、アンドレア・パオレッティ氏が担当しています。

現行は2004年ですから、約10年ですね。1993年‥ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ協会発表のビンテージ評価は★★★★☆(4/5)と優良年なのもご存知のとおり。この数年、ヴァルディカヴァの古酒市場はやや高値傾向にあり、ぜひとも10000円斬りを目指していたのですが、無念です‥。とはいえ、実は、リゼルヴァの古酒は比較的出るのですが(←高いよー)この通常のブルネッロがなかなか出物がなかったんです‥1993年という優良年ですし、この価格でも「買い」は間違いありませんね!!

モンタルチーノ村北東部にある畑は、南西向きの斜面となり、特有のガレストロや砂質、泥灰質が混ざる土質。昼夜の温暖の差と、風向きが特徴とのこと。

ロッソ・ディ・モンタルチーノとは基本的に畑から違い、このブルネッロ・ディ・モンタルチーノには、「ポッジョ」「ピアヴェッキア」「プラテア」「スフェラカヴァッロ」という畑で、平均樹齢30年以上のサンジョベーゼ・グロッソが使用されます。

発酵は、ステンレスタンクとセメントタンクの併用で、50hlのスロヴェニア産の大樽で24ヶ月の樽熟成後、瓶詰めされ、24ヶ月の瓶熟成が施されます。

モダンでも古典でもなく、独自のスタイルを感じる酒質‥畑ごとの個性がブレンドされ、非常に複雑な香味を持っています。すでに飲める状態‥もちろん、さらなる熟成も‥よく熟れながらも、しっかりと味わいや酸味、渋味を感じさせていくれますよ。

さて、念のため状態に関して言及しておきましょう。液面は遜色なく高い位置をキープしております。DOCGのピングの帯封が縦貼りですので、キャップシールをくるくると回すわけにはいきませんが、液漏れのない手応えで動きますので‥その心配もなし。ラベルは、白地(個人的に紙質は嫌いなタイプ)ですので、汚れのあるボトルもあるかもしれませんが、特記するほどでもない綺麗な状態(もちろんラップ巻き巻きしておりますよ)。コンディションはまったく問題のないボトル達であると考えています。

熟れてきたブルネッロ・ディ・モンタルチーノ‥ヴァルディカヴァらしい個性も感じられ、ぜひ、この秋に飲んで欲しい逸品ですよ♪




独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味




ボルドー型の瓶に貼られたラベルは、前述の通り、イタリア人画家ベッカフーミ作のアルカンジェロ・ミケーレの絵。良く見ると、髭みたいなのが生えてて可愛くはありませんが、シンプルなデザインですね。ちょっと光沢紙なのが残念、もっとマットな紙質にして、やや白色も階調を落とせば、よりエチケッタも栄えるのちうのに‥。バックラベルに記載のアルコール度数は13.5度、コルクはなかなかの質の5cmで、お尻はほぼ黒な紫‥1cm弱ほど染まっておりますが、問題はないでしょう。グラスはヴィノムのボルドー型で飲んでみることにします。

グラスに注ぎますと、コルクのお尻の色から、もっと濃い色を想像していたのですが、エッジから綺麗にオレンジのフィルターを被せた赤色ですね。底もようやくではありますが、透ける濃淡で、表面は綺麗に反射するテカり。注ぐ段階から、とてもスミレや、白い花のフラワリーな香りが印象的で、熟成したブルネッロならではの、熟れたチェリーが複雑で、フランボワーズ、乳脂肪分、柑橘香、軽くシダー、紫のドライフラワーの香りも複雑ですね。感想したオレンジの皮‥香りは、やや大人しめではありますが八割の開き具合かな。

決してモダンな酒質ではないんですよね。リゼルヴァであるマドンナ・デル・ピアーノの方は、評価誌が喜び、期待するモダンさですが、スタンダードなブルネッロ・ディ・モンタルチーノ‥いいですよねぇ。なんか王道を感じさせますわ‥。

こういう考え方もありなんだな‥と思ったのは、かのマット・クレイマー氏の著書でも、「リゼルヴァなんて、熟成期間が長いだけか、余分な樽(バリック、新樽)があって高額だからスタンダードな方が‥」というのを読んである意味確信…納得した部分もあります。もちろん、モノによるし、やっぱリゼルヴァは憧れるし飲んでみたいけどね‥。

口に含みますと、一瞬ヒヤっとした舌触りに、非常に密度に重さを感じる低音の液体が流れ込む感覚‥ドロドロではないが、重さがあり、球体を感じるというよりも、オイルを流し込むような感じ‥舌にあたる渋味はよく熟れていて、渋味の回りに小さな精霊のような、豊富な酸味‥。含み香に熟成香も感じ、枯れ葉や、濡れたシガーのようでもあります。苦味というよりも、苦味のような香りはある意味スモーキー。

ブルネッロ・ディ・モンタリチーノにも、色々あるんだなぁ‥と、ヴァルディカヴァのそれの個性を実感しつつも、美味しさも理解できます。予想以上に、複雑な要素‥が詰まってるんですよねぇ。密度を感じます。果実本来の甘味。

二杯目です。やっぱり二杯目が旨いんです(最近さらに、こう思うようになってきました‥たぶん一緒に飲んだら、お先にどーぞどーぞと申しますが、実は二杯目が欲しいだけですので‥)香りもよく開いてきましたが、味も開いてきました‥とにかく、重く、深いですね‥どっしりと、揺るぎのない構成が伺えますが、偉大なワインには珍しく外骨格構造(モノコックフレーム)であると感じます。そのフレームを構成するのは、ズバリ‥酸ですが、酸と果実味の絡み具合と、その太さは、輪郭という薄いものではなく、それ自体が骨格になってる感じですね。

旨い酸味ですね。綺麗に熟成してますが、しっかりと果実の香り、味を感じさせるこの状態は、飲み頃です。

あああああ、枯れた味わいが美味しくなってきたぁ。ちょっと抽出気味のダージリンティーに、スライスネーブル、添えられているのは、スコーンではなく、イングリッシュマフィンで、甘さ控えめ‥紫のベリージャムを‥そっと溶かした感じ。そこに‥ちょいとヴァルサミコな風味があるんだな‥。

そう。酸味は低音です。温かみのある酸味とも言えましょう。レモンやライム、ゆずのような高音でエッジの効いた酸味ではありません。その皮の色は、黄色でも黄緑でも‥ましてや緑でもなく、より赤味かかった、オレンジ、橙の皮を持つ、温かい‥悪く言えば、ぼんやりとした酸味でもあります。エッジの効いた酸味が豊富であれば、それは刺激と感じますが、このぼんやりとした酸味の膨大さは、やさしさ‥と感じられるのです。

三杯目です。真っ当なフルボディですし、重さを感じるのですが、杯は進みますね。注ぎたて、スワリングしたて‥の方が香りが開いて感じるのは一杯目からの共通項。

もちろん豊富な酸味と共に、タンニンもあるんですよ…ビッシリとね。スミレの香りが芳香ですね。非常に味わいは複雑です、数種類の畑からのサンジョベーゼのブレンドの成せる業かもしれませんが、これまで経験したどのブルネッロ・ディ・モンタルチーノよりも個性を感じますね。決してモダンではありませんが、古典でもありません。ヴァルディカヴァのスタイル‥なんでしょうね。

現時点、最高のタイミングへ向けて、その頂上を目指す‥八合目あたりかもしれませんね。今飲んでも美味しいですが、まだ先‥を感じます。


二日目です♪うーん、落ち着いてきましたが、ちゃんと香りは開いてますね。とても香りがエレガントになってます。熟成香をまとうスミレの香り、口に含みますと‥うーん最高に旨い。果実味の濃さは、保ったまま‥の状態。サンジョベーゼ・グロッソ単一品種であるにも関わらず‥この複雑さを出すのは、至難の業‥だから単一って難しいんだよなぁ。まさかカベルネなど微塵も感じませんよぉ。

決してネガティブに濃さ演出‥という意味ではない、ちょっと陰干しした葡萄の皮の部分のほろほろとした苦味と、君に胸キュン♪な酸味に、ヴァルディカヴァの個性を感じますね。

確か、かなり昔のワイナート誌に、ヴェンチェンツォ氏が「よくバリックを使ってると言われる‥」というエピソードがありましたが、それほど、樽香がバリバリしてる感じではなく、大樽のエレガントさもあるのですが、果実味、果実香がモダンに感じるんですよね。

二日目ですが‥最後の一杯です。底に、細かい澱がありますが、最後の一杯までは、綺麗に飲めますね。

やっぱサンジョベーゼ・グロッソも古酒‥旨いねぇ〜を実感ですっ!!

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