Silene Olvano Romano DOC 2004 Cantine Ciolli

Archives(過去にご紹介したイタリアワイン)

更新履歴 2008/02/08
販売価格

2,380円(税込)

在庫数 SOLD OUT

■ シレーネ 2004 カンティーネ・チョッリ
 《イタリア/ラッツィオ/赤/チェザネーゼ・ダフィーレ/ミディアム》


極上のチェザネーゼを探す旅‥。


カンティーネ・チョッリは、ローマから車で二時間程‥人口約6500人という小さな街‥オレヴァーノ・ロマーノに居を構えます。この地域は、チェレステ山麓の丘に位置し、標高は約500m‥古くから葡萄栽培が行われていた地域でもあります。

チョッリ家は五世代にも渡り、葡萄栽培農家を続けていましたが、2003年より自社瓶詰を始めた新しい生産者でもあります。それまでは、地元の農協に葡萄を買い取ってもらっていたようですね。現当主のダミアーノ氏は、精魂込めて栽培した葡萄を自らワインに醸造したい‥そんな強い思いから2001年にカンティーナを立ち上げたそうです。

当時は、ローマの近郊‥つまり、苦せずとも消費が見込める≒葡萄栽培農家としてでも十分に喰っていける環境ながら、その質より量な風潮に嫌気がさした‥わけですが、逆に、他の葡萄栽培農家からは、リスクの高い有機栽培を導入することや、厳しい剪定による収穫量の激減、そして、その土地の土着品種ながら、まったく無名な存在であったチェザネーゼ・ダフィーレを栽培し、ワインを造る事は、理解されなかったそうです。

しかし、近年‥こんなチョッリと意を同じにする生産者も増え、チェザネーゼ・ダフィーレはこの地域で復権を果たしました。元々は、多産品種として扱われ、酸とタンニンの強い品種は、補助品種的に使用されるのが常でしたが、チェザネーゼ・ダフィーレ100%のワインも増えてきたんですね。

現在、チョッリのワインは二種類が日本に輸入されており(二種類以上生産しているのかは不明)いずれもチェザネーゼ100%となります。以前にご紹介したのは樽熟成されたチリシウムの方ですが、今回は、同じくチェザネーゼ・ダフィーレ100%をステンレスタンクで仕上げたシレーネをご紹介したいと思います。

極上のチェザネーゼを探す旅‥ついつい、チンチナートを影を追い求めてしまい、樽熟成されたそれ‥を求める傾向にあったのですが、このシレーネを飲んで、チェザネーゼ・ダフィーレのピュアな果実味の素晴らしさ‥再確認いたしました。

やっぱりチェザネーゼ・ダフィーレという葡萄‥

好きです。

さて、今一度‥チェザネーゼに関して補足説明をば‥。

ラッツィオで栽培されているチェザネーゼには実は二種類あるんですね。


 □チェザネーゼ・コムーネ

 □チェザネーゼ・ダフィーレ


前者のコムーネの方は、別名ボンビーノ・ネロと同品種。後者のダフィーレは、チェザネーゼ・デル・ピーリオと同品種となります。ラッツィオ州では、チェザネーゼ・デル・ピーリオDOC、オルヴァーノ・ロマーノDOCがあるんですね。DOCの詳細まで調べきれてないのですが、今回のチリシウムはオルヴァーノ・ロマーノDOCで、チェザネーゼ・ダフィーレ以外は10%までブレンドが認められているそうです。ヴェロネッリ誌などを見てる限りでは、チェザネーゼ・デル・ピーリオDOCのワインは結構あるみたいなんですが‥もっと、チェザネーゼ・ダフィーレの選択肢が増えるといいな‥と思います。

チルシウムに使用されるチェザネーゼの畑よりもさらに50mほど標高の高い、海抜350mの畑には、チルシウムが樹齢約50年という古木ではなく、約15年のチェザネーゼが栽培されています。同じくステンレスタンクでの発酵期間は、チルシウムよりも3日間長い、15日間の発酵後、そのままステンレスタンクにて12ヶ月の熟成が施されます。

公式サイトもありませんし、ヴェロネッリ誌は、チルシウムしか掲載されていませんが、チルシウムの生産本数が3500本程度‥畑の広さはヴェロネッリ誌では6haとなっておりますので、このシレーネもさほど本数を造ってるとは思えませんね。

もちろんチェザネーゼ・ダフィーレを最も複雑に感じさせるワインはチンチナートで間違いありませんが、このシレーネは、チェザネーゼ・ダフィーレの本質‥核となる個性をストレートに表現しているワインなんですよね‥。

素晴らしいです。




独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味



チルシウムの方は、ブルゴーニュ型のボトルだったのですが、こちらのシレーネは、ボルドー型のボトルなんですね。チルシウム同様‥フォント、挿絵‥センスの欠片もありませんが、いいの‥いいの。同じ2004年のチルシウムは度数が14度‥このシレーネは13.5度の表記となります。キャップシールはビリビリで、コルクは実は圧縮コルクのようなんですが、なかなかしっかりとした刺し心地で合格。コルクのお尻は紫に染まっております。チルシウムとシレーネ‥同一ビンテージは同時リリースなのかなぁ‥それにしても、ステンレスタンクで12ヶ月熟成‥。現地の現行ビンテージよりは、ちょっと遅れてるはず‥だと予想。

実は、このシレーネの方も扱うきっかけになったのは、とあるイタリア料理店で、このシレーネ2004があり、香りを嗅がせてもらったんですよね‥その綺麗な色と、芳香な酒質に‥ハっ!!としましたね。ついつい、チンチナートの影を追い求めるあまりに、樽熟成されたチェザネーゼ・ダフィーレを‥という考えがあったのですが、このシレーネの純粋なチェザネーゼの本質‥核の部分を、しっかり経験しておきたい‥し、経験して欲しいな‥と思ったわけです。

グラスも、その一杯の香りですでに決めてあります。オヴァチュア一択。ついつい、チェザネーゼ・ダフィーレとなると、ブルゴーニュ型でピノ的に飲むのがデフォになっていますが、これはオヴァチュアや、キャンティグラスが似合うはずです。

チルシウム同様、茶色を帯びた小豆色なんですよね。底が見通せる色ですが、どこか光が屈折して見えるのもチリシウム同様ですね。香りは全開ではありませんが、開いてる‥としても差し支えのないレベル。イチゴジャムに、青果のイチゴの葉っぱのところのようなハーブっぽさ‥セミドライのイチジクの香り‥なかなかチャーミングな赤いベリーの香りもいいですね。もちろん、チェザネーゼ・ダフィーレらしさ‥ありますよ‥チェザネーゼ・ダフィーレならではの、甘味のある香りがあるんです。

ちょっと揮発するハーブ香が、病院の香りっぽさもあるんだけども‥病院の何なのかはわかんない‥。シップ薬ではないんだが‥そんな感じもありますね。とはいえ、果実香主体ですからご安心を‥。この香りのレベルなら、ブルゴーニュ型でもよさそうな気がしてきたが‥まぁいい。この価格ながら‥なかなか複雑な香りもありますね‥でも、それはどれもこれも‥チェザネーゼ・ダフィーレを構成する感じで‥ピュア‥一本気‥そんな感じです。

漢方‥養命酒ほどのアルコール感ではないんですが、ある意味、漢方な病院の香りなのかもしれませんね‥。うんうん、だんだんそういう感じがしてきた‥。

ツムラ。

そんな感じです。西洋医学なんだけど‥東洋医学な薬な感じね。うーん、香りがイイですね。ほんとイイ。チェザネーゼ・ダフィーレ‥最高ですね。

チルシウム同様の赤く濡れたラムネ菓子‥漢方っぽいのは、シナモンとかクミンとかなのかなぁ‥。胡椒とかそいう感じのスパイスではないんだけどね。

口に含みますと、キラっとルビーな光を持つミネラル、綺麗な酸味があるんですが、その酸味は高音ですね‥1オクターブ高い位置に感じます。予想以上にエキス感がありますが、基本、ピュアな酒質なので‥香りほど複雑な含み香はありません。終盤にかけて、ピンクグレープフルーツの、苦味を軽く感じます。

グラスから放たれる芳香な香り‥そのハーブっぽさ、ラムネっぽさは、中盤から余韻に向けて、奥へ奥へと‥吸い込まれるように‥それが白く見えるんですね。甘味はありますが、ジャミーではありません。渋味も、その苦味を相まって‥いいレベルですね。酸味も高音ではありますが、キツイわけではありません。まだまだ馴染みそうな気がしますね。

うん、ミディアム‥旨いです。

樽がかかってなくても、ちゃんと果実の甘味は、チェザネーゼそのもので‥

なーんだ、樽がなくても、やっぱり美味しい品種やんっ!!

二杯目です。チェザネーゼらしい香りの立ち方‥芳香だけど芳香剤な揮発な感じではいんだな‥放たれる‥翼を広げる感じ。このワイン色の翼がぶわーっと。

残糖感じゃないんだけれども‥蜜っぽい甘味のある香りなんですよね‥でもドロドロのハチミツではないんですが、さらっとしてる蜜‥でも色は黄金ではなく、黒っぽい蜜‥ところてんにかける黒蜜が紫な感じですね。蜜らしい重さをもった甘味のある香りなんです。

穏やかな酸味ですね。一杯目は高音な酸味と書きましたが、音域は通常に戻った印象。ピンクグレープフルーツの、実の周りの皮の苦味かなぁ‥ミカンでいうところのピロピローの部分‥そんな感じがありますね。スパイスの感じは、チルシウムよりも少なめ‥かな。その分、ツムラの漢方ちっくな要素を多く感じてるのかもしれません。

ピュアで、ストレートなチェザネーゼ・ダフィーレなんだけれども‥チェザネーゼ・ダフィーレ自体が、複雑さを感じやすい品種なもんで、この価格で、これだけ楽しませてくれるのが‥嬉しいですね。だんだん、バイオレットな感じもでてきたかなぁ‥富良野には行ったことないけれども‥よくテレビでみる、富良野のラベンダー畑ってこんな感じかもしんない‥。

嗅げば、嗅ぐほど‥複雑でもあるのですが‥

素晴らしい!!

チルシウムも良かったのですが、同等にいいですね。


二日目です♪この独特の香り…チェザネーゼ・ダフィーレだなぁ。やっぱり柑橘っぽさもあるんだよな。それもやっぱりピンクグレープフルーツっぽい。フレッシュのザクロでもあるんだけれども‥。この個性‥決して癖じゃないのよ‥やっぱ香りの放たれ方は独特だしね‥。ちなみに‥二日目もオヴァチュアですよ。

口に含みます。初日とさほどかわりませんが、深みは出てきましたね。病院の香りは控えめになってきたかな‥ピンクグレープフルーツや、ザクロに、やっぱり赤いベリー系がチャーミングですね。飲み込んだ瞬間の‥フワっと‥白いハーブが‥パっと‥もいいですね。

アセロラの酸味‥これまたいい。チルシウムの毒味は、チンチナートと比較し過ぎたな‥もっと美味しく飲んでやれたかもしれない‥まぁ正直にチンチナートと比較してネガティブな部分も書いたんだけれども‥このシレーネは、純粋にチェザネーゼ・ダフィーレとして飲めてる‥し、美味しく飲めてるな。喉に感じる苦味が薬っぽさ‥まだあるかな‥嫌いなお客様もいてるかもしれませんね‥。

フラワリーとも言えるし、ある意味スパイシーな感じもなきにしもあらずなんだが‥一言で形容できない、とてつもなく個性が魅力‥その魔力にハマると‥なんだな。他の葡萄品種とは、何か、根本的に違う何か‥魅力的なものがあるんだな。


三日目です♪うーん、グラスから放たれる香りに変わりはなし。基本的に強い酒質なんですよね。だから、チンチナートのリリース仕立ては二週間必要だったんですね。口に含んだ感じも、さほど変わりませんが、まとまりは感じます。美味しいですね‥ほんと、美味しい。含みたても‥余韻も、すべてが好きです。ボディはミディアムとさせていただいてますが、実態…というか、味は‥フルなんですけどね。このシレーネは13.5度ですが、14度ぐらい?なアルコール感があるのも、チェザネーゼ・ダフィーレの特徴かな。

なるほどなぁ。

樽という化粧をしないスッピンのチェザネーゼ・ダフィーレ‥。チェザネーゼ・ダフィーレの本質的で基本的な特徴を把握する‥のみならず‥美味しい‥ほんと美味しいワインですね。合わないお客様には合わないかもしれませんが、チンチナートが美味しい…と思えるお客様には合うはず。チンチナートと比較するのは愚問ですかね‥。極上のチェザネーゼを‥チェザネーゼ・ダフィーレという葡萄品種を経験するに、とっておきのワインですよ。

なんてったって‥2380円(税込)。他の品種、他のワインと比較しても、ちゃんと構成感のある、基本的なワインとしての良さも感じていただけるはずです。

TOPに戻る TOPに戻る

イタリアワイン通販 nishino yoshitaka +plus


大きな地図で見る
[運営] 株式会社ニシノ酒店会社概要詳細
[住所] 544-0032 大阪府大阪市生野区中川西2-12-4
[電話] 06-6731-7406(実店舗専用)
[電話] 090-1899-4351(ネットショップ専用)
 こちらに掲載の商品に関しましては、上記携帯電話までお問い合わせ下さい。
[URL] http://www.nishino-yoshitaka.com/
[MAIL]nishino@nishino-yoshitaka.com
[MAIL]ypsilon@bk2.so-net.ne.jp
365日24時間ご注文受付。平均24時間(最長48時間)以内に正式な受注確認メールを配信いたします。毎週月曜日は定休日となっております。日曜の夕方から月曜日にご注文、お問い合わせの場合は、火曜日以降のご連絡となります。
お買い物全般に関することで何か疑問がございましたら、まずは[総合案内所]をご確認下さいませ。様々なご質問に対する回答を掲載しております。
会社概要プライバシーポリシー特定商取引法送料決済方法サイトマップお問い合わせ

TOPに戻る TOPに戻る

Members:にしの組

ログイン ログイン
ご購入時に会員登録された場合、登録したメールアドレスとパスワードにてログインが可能です。(パスワードをお忘れのお客様→パスワード再設定
はじめてのお客様は 新規会員登録をお薦めいたします。会員登録いただきますとログインが可能となり、会員限定商品の購入が可能となります。

Profile:にしのよしたか

にしのよしたか
西野 嘉高(1970年4月22日:A型)
イタリアワインに関することは、お気軽にお問い合わせ下さいませ。
ライン
campany 株式会社ニシノ酒店
(会社概要・実店舗所在地地図)
campany イベントスケジュール
定休日・臨時休業日・西野嘉高のスケジュールや、ワイン会などのイベントスケジュールの確認はこちら。
faq サイトマップ
メール お問い合わせ
モバイル 090-1899-4351(西野嘉高直通)
カフェ "極主観的イタリアワインブログ"(新ブログ)
"Buona Scelta!"(旧ブログ)

Cart:お買い物かご確認

カート お買い物かご確認

Category:商品一覧

TOPに戻る TOPに戻る

新着イタリアワイン情報

FAQ:総合案内所

faq お買い物全般に関するご利用ガイド

送料や決済方法の他、お買い物に関する情報、よくある質問に対する回答をまとめました。何か疑問に思ったら、まずはこちらをご覧下さい。
ライン
caution ワインをお求めのお客様への情報

ワインをお求めのお客様に、ワインならではの品質管理などの情報などをまとめました。ワインをご購入のお客様はご一読下さいませ。
ライン
会社概要 特定商取引法に基づく表記:返品
会社概要 プライバシーポリシー
モバイル 携帯電話からもご注文可能です。
qrコード
カメラ メディア掲載履歴

株式会社ニシノ酒店がメディアに紹介された掲載履歴をご紹介。取材依頼なメディア様もご一読下さいね。

イタリアワイン啓蒙活動

カメラ イタリアワイン会履歴

不定期ながらイタリアワインの啓蒙活動を兼ねたワイン会を開催しております。ワイン会の参加者募集はメルマガにてご案内しております。
ライン
ペン イタリアワイン教室|Vino Labo

比較試飲(人体実験)を通して、イタリアワインをより深く経験するワイン教室です。実験教室の被験者募集はメルマガにてご案内しております。
ライン
用語集 イタリアワイン用語辞典

イタリアワインを飲んで感じたことを表現・比喩するための、"使わないかもしれない" "使わなくてもいい"独断と偏見に満ち溢れた極主観的用語辞典です。
ライン
リンク イタリアワイン数珠繋ぎ

イタリアワイン情報サイトや、お客様のブログと繋がるリンク集です。

その他..

フィード RSS フィード ATOM


TOPに戻る TOPに戻る