Dolee Friulano 2015 Vie di Romans

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ヴィエ・ディ・ロマンス

更新履歴 2017/05/07
販売価格

3,980円(税込)

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ドレエ・フリウラーノ 2015 ヴィエ・ディ・ロマンス
《イタリア/フリウリ/白/フリウラーノ/辛口》


フリウリ州‥スロヴェニアとの国境沿いの街、ゴリツィアの西に位置するマリアーノ・デル・フリウリ地区はイソンツォDOCエリアとなります。祖父の代から100年もの間、ガッロファミリーの手によって守られたその土地は、水はけのよい平らな土地で、海と山の両方から吹く風に恵まれるミクロクリマを持つテロワール。

17歳で家業を継いだ現オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏は、同地区のみならずイタリアの生産者が一目置き、イタリア最高の白ワインの生産者として最も尊敬され信頼される‥「北の巨人」と形容される人物です。ジャンフランコが三代目‥次は息子さんが四代目となるそうです。

創立以来「ガッロ」と名乗っていたものの、カリフォルニアの大規模なワイン生産者である「(EJ)ガッロ」との商標権の兼ね合いで1986年に名称の変更を余儀なくされたそうで、現在の「ローマ人の道」という意味のヴィエ・ディ・ロマンスになったそうです。

彼の考えるテロワールとは「人間、土地、気候、ブドウ品種」であり、その中でも最も重要なのは「人間」であるとのこと。また「テロワールに最も適したブドウを栽培すること」「凝縮したブドウを作ること」「完熟期を迎えたブドウを最高のタイミングで収穫すること」な、当たり前のことを当たり前に‥に向かって邁進する生産者。

流行の醸造法や、市場に流されることなく、彼がその地で得た知識、経験を元に毎年生み出されるワイン達。何度かご一緒させて頂きましたが、本当に偉大さを感じる人物ですね。そこには包容力もあるわけですが、自身の目標や探求へのストイックさをヒシヒシと感じます。とても几帳面でブレない‥見習いたいものですね。

2009年からの樽発酵やマロラクティック発酵の廃止、リースリングレナーノ単一のプリン・フリートや、メルロからなるロゼのチャントンスの生産終了もあり、転換期にあると言え、それまでのスタイルとの差異は少なからず感じて当然ですが、思想としては進化をたどっているはずなんですよね。

イソンツォDOCエリアは北緯45度から46度、日本でいうと最北端である稚内あたりとなります。この地区は平地で海抜も30m前後ながら「北」であることや、大陸性気候と地中海性気候の両方を併せ持つこの地区だからこその要因も多数でそのひとつにロシアから吹き付ける冷たく乾いた風"ボーラ"が平地ながら滞留を興さずに冷涼な気候を保っています。

イソンツォ川の南部は粘土質や石灰質が多い土壌で、畑での仕事量は半端ない。グリーンハーヴェストは二度行い、一本の樹から収穫されるブドウは600g、一本のワインを造るに1000gのブドウが必要と言われているので、そのためには二本の樹から収穫したブドウを使うことになりますね。

また徹底的に酸化を防ぐ醸造も彼ならでは。除梗の段階から極力酸化を防ぎ、発酵が始まるまではドライアイスの粒を混ぜることで酸素を寄せ付けません。またタンクには窒素を充填することで酸化を防ぐ徹底ぶる。酸化を防ぎきった果汁は、ブドウの粒の中味と同じ色、香り、味を持つそうです。


 2015年のビンテージ情報

 4月、5月は雨が少なく気温が高く素晴らしい春でした。6月、7月に適度に雨
 が降るも長雨にならず、水不足の心配もない非常に素晴らしい状態で初夏を
 迎えました。7月末から気温が上がり始め40度に近い日も何日かありましたが、
 初夏から収穫までの間は昼夜の寒暖差がかなりあり気温が上がった日でも夜
 は涼しく、ブドウの生育には完全にマッチし、パーフェクトな年になったと
 言えるでしょう。収穫は9月上旬から始まり、雨に当たることなく完璧な状態
 で行われました。ジャンフランコ氏がオヌヌメするのはソーヴィニョン、シ
 ャルドネ、ピノ・グリージョの3種。また、他品種は香りに品種の個性が良く
 出ており早い段階から楽しめますが、熟成ポテンシャル高いとのこと。2015
 年は記念すべき素晴らしいビンテージで自信に溢れる年になりました。


 ヴィエ・ディ・ロマンスの熟成樽に関しての追加情報

 西野嘉高もテクニカル情報を書きながら気になっていたのが熟成樽の容量の
 情報なんですね。225Lと228L‥その3Lの違いに何があるのか?輸入元さんか
 ら回答が来ましたので追加情報として記載しておきます。

 樽の製造メーカーによってブルゴーニュタイプである228L容量の樽と、ボル
 ドータイプである225Lの樽のが異なるそうです。元々ヴィエ・ディ・ロマン
 スではブルゴーニュタイプの228Lの樽を使用したいたそうですが、樽メーカ
 ー(ダルジュ、バロン)がブルゴーニュタイプ(228L)の樽の製造を止めて
 しまい、以降はその樽メーカーからボルドータイプ(225L)の樽を購入する
 ことになったので、熟成に使用する樽の容量が複数あるようです。

 なお、現在ヴィエ・ディ・ロマンスのワインの熟成に使用されている樽のメ
 ーカーとタイプは下記の通り。なお、3Lの差はワインに及ぼす影響はないと
 のことです。

 ・タランソ  :ブルゴーニュタイプ
 ・セゲンモロー:ブルゴーニュタイプ
 ・ダルジュ  :ボルドータイプ
 ・バロン   :ボルドータイプ


「ドレエ」とは、"油"という意味だそうです。トカイ・フリウラーノが栽培されている2.02haの畑はこれまでと同じ。元々菜の花が栽培されていた歴史があり、そこから菜種油とか‥搾ってたんでしょうね‥だから、畑の名前は‥まんま油を意味する「ドレエ」となったそうです。海抜31mにあり、砂利や小石を含む、赤みがかった砂質のシルト土質でミネラル豊富な土壌。2001年に植樹されたブドウのはずですが2014年の平均樹齢が14年に対して2015年は16年となっています。

収穫は9月の11日。約8度でコールドマセラシオンの後、約16度から19度に温度管理された2/3をスンテレスタンク、1/3をバリックで16日間のアルコール発酵。マロラクティック発酵は施されません。澱と接触させたまま約8ヶ月の樽熟成(50%が225L、50%が)。10ヶ月以上の瓶熟成。

アルコール度数は2008年が14.3度、2009年は不明、2010年は14.59度、2011年は14.78度、2012年は15.22度、2013年は14.27度、2014年は13.05度、2015年は13.90度となります。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


お馴染みのラベルデザイン。昨年、2014年は「ぶー垂れ」ましたので、ドレエは飲んでいるのですが、結局ネガティブに飲んだので良い印象はなしです。コルクはヴィエ・ディ・ロマンスらしいなかなかの質の5cm、グラスは昨年よりも度数が0.85度上がったわけですが、とりあえずヴィノムのブルゴーニュ型にしましょう。

色調はなかなかキラビヤカかつ透明度のある15金のゴールド。白く重い花の香りにパイナップル(ただし、シャルドネっぽさではなくヴィエ・ディ・ロマンスっぽさ。)、すでにスワリングするグラスが重い。重め‥でもオレンジではなく黄色の柑橘香、香りからはそれほど重苦しさを感じさせないがオイリーさを想像させる。他の2015年のヴィエ・ディ・ロマンスのワイン同様に、(一部)樽発酵のニュアンスはあまり感じないし、樽香そのものが果実香よりも後ろなんだと思う。でも、あまり卵が多くないカスタードちっくな風味は樽のヴァニラにもリンクするし、きっとこれが「そう」なんだと思う。

口に含みますと、口の中での存在感は相変わらずヴィエ・ディ・ロマンスのワインの中でも随一で金属的ではなく、密度がパンパンという硬さを持つ重い酒質。ながら、キッチリと酸味があるのも2015年の特徴かな。これで、樽香による化粧が強過ぎると飽き飽きするような酒質に陥るはずなのだが、そういう「うわべ」の要素がない。しかも、例年よりも甘味すら控えめに感じる。オイリーさは例年通りだが、不足がない、または、後ろ、裏に隠れていない酸味があるので、ベタつかない。

ソーヴィニョンとはまた違った緑の風味がある。とても重い酒質を「過ぎ」ないと感じさせる要素かな。余韻も長いし、アルコールのコントロールも素晴らしい。ほぼ14度なわけですが、これまでオイリーに感じた部分はアルコールに由来する部分もあるのだろうな‥と思います(アルコール度数の変遷をみるとね)。良いビンテージだから度数が高い‥正比例ではない。その逆も‥「そう」。

柑橘もちゃんとある。柑橘の黄色に対して、白粉や、厚みのある白い花の白い香りとのせめぎ合い。香りは淀みなく、そして複雑だな。2015年のヴィエ・ディ・ロマンス全般に言えることだけれども単調ではない。香りのグラデーションが素晴らしいんだ。

二日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはヴィノムのブルゴーニュ型。白い花と、白い果肉の果汁。初日よりも少しオイリーさが出てきましたね。ドレエのフリウラーノらしさでもあります。オイリーさは旨味にも通じるますが、この2015年は例年の(2014年を除く)圧倒的な重量感はそれほどでもない。それはネガティブな意味ではなく、重量感を突出させないだけの酸も兼ね備えているという意味。

もちろん、いつも通りのドレエらしい味の濃さ、深さ、重さは十分感じられるんだけれども、2015年は飲みやすく感じる。その理由が酸なんだな。アルコールも14度ぐらいだからこそとも言えるし、全体的にヴィエ・ディ・ロマンスはアルコールが落ち着いて来たように感じる。アルコールに頼るボリューム感ではなく、実質、「実(み)の部分の味(み)」なのだ。

ドレエは旨味が旨いなあ。酸味と旨味がしっくりくる。余韻も長いし、単一品種にしては複雑さがあり飽きない。嬉しい。

三日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはヴィノムのブルゴーニュ型。より白くやわらかな香り。ある意味ようやくドレエらしい。飲み口はオイリーさと、ミネラリーさのせめぎ合い。旨味が残り、酸味がすべてを整理する。

これまでのドレエとは違う。もっとオイリーだったし、もっと重かった。最重量級がドレエの肩書きだった。いや、最重量級は今なおかもしれないが、これまでの猪突猛進な重さ推しではなく、そこに「バランス」をもたらされた2015年。でも、ドレエはドレエである一線を越えることはない、それもギリギリの「バランス」。迫力だけではないのが2015年‥。

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