Etna Bianco 2014 Benanti
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エトナ・ビアンコ 2014 ベナンティ
《イタリア/シチリア/白/カリカンテ/辛口》
1800年代末、ジュゼッペ・ベナンティがカターニャのヴィアグランデでワイン造りを開始しますが、相続時の財産分与を繰り返した結果畑は細分化されます。1988年、初代ジュゼッペの孫にあたる現当主ジュゼッペ・ベナンティが畑を買い戻し、エトナのワイン造りの復興に動きだします。
当時エトナのワインは単にシチリアのワインのひとつでしかありませんでした。しかし、類を見ないエトナ特有の条件、標高の高さ、樹齢の高さ、火山性土壌を活かしたエトナ特有のワインを表現することで現在の「エトナワイン」と呼ばれるようになったのです。現在ではシチリアで産出されるワインの6%を占めるまでになります。
ベナンティはエトナの全てを知り尽くしています。最も良いとされる北斜面はもちろんのこと、東、南、西、すべての斜面に畑を所有しています。
「標高は一番低い畑でも500m。最も高い畑はブドウ栽培の限界を超えている
と言われる1,200mでカリカンテを栽培してる。」
近年注目の産地となったエトナ。マルク・デ・グラツィア(テッレ・ネレ)や、アンドレア・フランケッティ(パッソピッシャーロ)の進出で一気に知名度も揚げ商業的にも成功した産地と言えます。もちろん、地元シチリアの大手生産者や、若い造り手も増えました。ベナンティはそんな状況にも寛容ですが、
「飲み心地が良くタンニンも少なめでブルゴーニュのような新しいエトナ
も素晴らしい。でもベナンティは古典であって変わってはいけない。」
近年はネレッロ・カプッチョを軽視する動きには否定的。マスカレーゼとカプッチョの混醸こそがエトナのワインという思想。
「カプッチョは酸度、タンニンともに少ない。確かにマスカレーゼの方が
優れている。しかし、混植することで互いの欠点を補い合う。」
硬いミネラルにやわらかさを与えるのがカプッチョの役割でそれがエトナの個性。ベナンティはエトナの古典であり、開拓者でもあるんですね。
そんなベナンティは白ワインも醸しています。白ワインでは酸度が高く香りの少ないカリカンテに、フルーティーでアロマティックなカタラットをブレンドするのが流行っているがベナンティは否定的。
「カタラットはエトナ原産ではない。エトナ原産の白ブドウはカリカンテ。
産とミネラルが特徴で、それを消すなんてエトナの個性を消すのと同じ。」
スタンダードなエトナ・ビアンコもこれまでは「ビアンコディカゼッレ」とう名前を名乗っていたようですが(たぶん)、現在は「エトナ・ビアンコ」のみを名乗ります。これはエトナ・ロッソを同じですね。瓶形やラベルデザインもエトナ・ロッソと同じ(色違い)になりより理解しやすくなりました。また、同じくカリカンテ100%で醸されるクリュ「エトナ・ビアンコ・ピエトラマリーナ」も醸しています。こちらはエトナ山東側のミロ(カセッレ)のカリカンテのみが使用され、唯一スペリオーレを名乗ることができる区画となります。
さてこちらはスタンダードなエトナ・ビアンコ。標高は900mから1000m。エトナ山東側のミロにあるカサッレと、エトナの南側、サンタ・マリア・リコディアにカヴァリエーレのブドウの混醸。火山岩と品質が強く非常にミネラルに富む土壌で平均樹齢は35年から50年。
haあたりの株密度は6,000本から8,000本で、手摘みで収穫されたブドウは除梗され優しく圧搾されます。18度から20度に温度管理されたステンレスタンクでの醸しと発酵、熟成を経て瓶詰めされます。
飲んでみました。
正直、ベナンティのエトナ・ビアンコは数年前に輸入元の試飲会で飲んだきりですが、確か、エトナ・ロッソ同様に数年前まではボルドー型瓶だったはずですしラベルデザインも違いますよね。新しいエトナ・ビアンコはロッソと意匠は基本同じでロッソの差し色が赤に対して、こちらは緑、ビアンコらしいですね。コルクはなかなかの質の4,5cm、冷蔵庫キンキン温度、グラスは迷ってオヴァチュア、バックラベルに記載のアルコール度数は12.5度とイマドキのイタリアの白としては低めに思いますがカリカンテってそんなに度数は上がらないんですよね。
思ったよりも濃い目の麦わら色、軽くラムネを溶かしたやわらかな柑橘。ミネラル香もある。香りに閉じ感はないし、12.5度とも思えない。とりあえず口に含んでみます。
ああ、確かに火山性土壌を思わせる少しの硝煙反応もあるミネラル香、でも、思ったほど塩辛くはなく皮の黄色の色は濃くはない柑橘、そう緑の皮の要素でもなくあくまでも黄色な柑橘の香味に熟度を感じつつも、濃さではないんだな。穏やかなミネラルがあり、トゲトゲしい酸味はない。ふむ、アルコールや濃縮に頼らないボディ感があり好バランス。
ほう、思った以上の出来栄に感心する。そもそもの出来の良さ、素性の良さが伺える。
カリカンテ、なかなか経験値としては低い品種のはずですが、もちろんシャルドネやソーヴィニョン的ではないが、個性に癖がない‥いい意味でニュートラルな良質のイタリアらしい白品種。
うん、微かなラムネっぽさは複雑さのひとつで、安っぽさではない。柑橘も主張は控えめで、ミネラルも塩辛過ぎるわけでもない。アルコールに頼らない十分なボディ感があり、ヌケ、継ぎ目がないのも素晴らしいですね。あれ、これいいワインだね‥そう思って頂けるイタリアの白、ほう、こんなにいい出来だったのか‥と感心と反省。
二日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはオヴァチュア。石灰、微かな火打石、薄めの黄色い柑橘、緑の柑橘の皮ではなくその内側の白い部分。青っぽさはないんだけれども赤ではなく緑のトマトもいいかも。しっかりとしたミネラル、塩気、旨味も伸びる。余韻も長いですね。継ぎ目、ヌケなくミネラルのボディ。
三日目もヌケず、ミネラルのボディ感はそのままに‥白もいいですね。カリカンテ、エトナらしい火山性土壌由来のミネラルも感じますよ!
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